かつては社内のサーバーで管理されてきたファイルなどを近年はオンライン上に移行させる企業も少なくありません。
また、テレワークを導入した企業では社内ポータルサイトによって情報共有を行うシーンが増えています。
そこで、今回は社内ポータルサイトの基本概要・社内ポータルサイトの機能・運用するメリット・運用するときに押さえておきたいポイントを解説します。
【目次】
社内ポータルサイトとは何か?基本概要を解説
社内情報の一元化や最新の情報の配信などを目的として、社内ポータルサイトを設置する企業が増えています。社内ポータルサイトとはどのようなものでしょうか。
ここでは、社内ポータルサイトの基本概要を以下の3点から解説します。
- 社内ポータルサイトとは?
- 社内ポータルサイトに求められる役割
- 類似サービスとの違い
1つずつ見ていきましょう。
社内ポータルサイトとは?
社内ポータルサイトとは、従業員のみがアクセスし閲覧できるサイトのことを指します。
「ポータル」とは入口を意味しており、社内の情報にアクセスするための入口的な場所といえます。一般的な企業のポータルサイトとは違い、社外に公開されていないためセキュアな環境が保たれていることが特徴です。
社内ポータルサイトは、情報を共有するだけでなく、ファイルの保存が可能なストレージ機能・スケジュール管理機能・ワークフロー機能などが装備されています。
そのため、社内ポータルサイトを設置することで、社内の業務を円滑に進めることが可能です。
社内ポータルサイトに求められる役割
社内ポータルサイトには、社内掲示板のような機能だけでなく、情報共有・社員同士のコミュニケーションの場という役割が求められており、従業員間の連携をスムーズにする効果が期待できます。
また、近年話題となっているDX推進にも社内ポータルサイトを活用できます。社内ポータルサイトがあれば情報管理の一元化が可能です。
情報管理を一元化できることから、顧客情報を全従業員で共有し自社で描くカスタマージャーニーの実現も可能になります。
また、従業員が業務を行う場所を社内に限定することなく、社内ポータルサイトにアクセスできればいつ・どこにいても業務を行うことができます。
類似サービスとの違い
社内ポータルサイトとよく似たサービスに、社内SNS・グループウェア・社内掲示板があります。
社内SNSは、自社内のみで運営するTwitter・LINE のようなコミュニケーションツールです。従業員間のコミュニケーションを促すことが目的になります。
グループウェアは、従業員のスケジュール・タスクの共有を目的とするサービスです。他にもファイル共有も可能です。社内掲示板は、社内の情報を1つの場所に集めて掲示するものです。
社内のホワイトボードを活用していたり、オンライン上に設置したりする企業もあります。
これらのサービスを一元化したものが社内ポータルサイトといえます。
関連記事:社内SNSとグループウェアを徹底解説!違い・メリット・デメリット・おすすめサービスも紹介
社内ポータルサイトにある5つの基本機能
ここでは、社内ポータルサイトの基本機能を、以下の5点から解説します。
- 掲示板機能
- ワークフロー申請機能
- FAQ機能
- 社内SNS機能
- ファイル管理機能
1つずつ見ていきましょう。
掲示板機能
社内ポータルサイトにある基本機能の1つ目は、掲示板機能です。従業員に共有が必要な社内の情報を掲示します。
たとえば社内ポータルサイトのトップページを従業員が業務開始のときに開くブラウザのページに設定することで、従業員は始業にあたり最新の情報を確認したうえで、業務をはじめることができます。
ワークフロー申請機能
社内ポータルサイトにある基本機能の2つ目は、ワークフロー申請機能です。経費申請・交通費精算・各種休暇申請など、従業員が申請すればあとは自動で決裁者に申請が回るようにする機能です。
そのため、テレワーク時であっても申請・決裁が可能です。
FAQ機能
社内ポータルサイトにある基本機能の3つ目は、FAQ機能です。問い合わせに対する回答を一問一答形式で設置します。
総務・情報システムなどに関連する部署は日々多くの問い合わせがあります。この中には似たような質問も少なくありません。
社内ポータルサイトのFAQ機能を活用することで、問い合わせに回答するための工数を削減できます。
関連記事:FAQとは何か?意味・種類・メリット・導入効果を高める方法を解説!
社内SNS機能
社内ポータルサイトにある基本機能の4つ目は、社内SNS機能です。LINEなどと同じようにチャット形式で会話ができる機能です。
社内SNS機能では、メールほどのかしこまった表現を必要とせず、コメントし合うことができるので、従業員同士が気軽にコミュニケーションをとることができます。
関連記事:社内SNSのメリット・デメリット・導入と運用のためのポイントを徹底解説!
ファイル管理機能
社内ポータルサイトにある基本機能の5つ目は、ファイル管理機能です。社内ポータルサイトには、ストレージが搭載されています。
そのため社内で発生した文書を一元管理できます。また、ナレッジの共有も可能になるため、業務品質のばらつきを抑えることが可能です。
関連記事:オンラインストレージのメリットとデメリットとは?基本概念や導入のポイントも解説!
社内ポータルサイトを運用するメリット
社内ポータルサイトにはさまざまな機能がありますが、運用するメリットはどのような点でしょうか。ここでは社内ポータルサイトを運用するメリットを以下の3点から解説します。
- 社内の情報伝達がスムーズになる
- ファイルの一括管理が可能になる
- 社員間での問い合わせ工数が削減できる
1つずつ見ていきましょう。
社内の情報伝達がスムーズになる
社内ポータルサイトを運用するメリットの1つ目は、社内の情報伝達がスムーズになることです。
例えば社内ポータルサイトのトップページに掲示板機能を搭載することで、従業員に知らせたい情報を迅速かつスムーズに共有できます。
Webブラウザからのアクセスが可能なため、社外にいてもいつでもアクセスできます。情報を書き込むだけで簡単に共有できるので、従業員数に関わらず周知徹底が可能になります。
ファイルの一括管理が可能になる
社内ポータルサイトを運用するメリットの2つ目は、ファイルの一括管理が可能になることです。
社内ポータルサイトのストレージ機能を活用すると、これまで各部署にて管理していたファイルを1ヶ所にまとめて管理できます。
そのため、ナレッジ共有が進みます。また、担当者以外であっても顧客からの問い合わせに対応できるというメリットを享受できます。
社員間での問い合わせ工数が削減できる
社内ポータルサイトを運用するメリットの3つ目は、社員間での問い合わせ工数が削減できることです。
社内ポータルサイトにFAQ機能を搭載することで、質問者は問い合わせすることなく、必要な回答を自動で得ることができます。
担当部署はFAQ機能に、随時一問一答の更新を行う必要がありますが、同じ問い合わせに対して都度対応するという工数を削減することが可能です。
社内ポータルサイトを運用するときに押さえておくべきポイント
社内ポータルサイトの運用は、社内だけではなくテレワークでもその威力を発揮します。では、運用にあたって押さえておくべきポイントはあるのでしょうか。
ここでは、社内ポータルサイトを運用するときに押さえておくべきポイントを、以下の3点から解説します。
- 社員の使いやすさを重視する
- 常に最新の情報を掲載する
- セキュリティを万全にする
1つずつ見ていきましょう。
従業員の使いやすさを重視する
ポイントの1つ目は、社員の使いやすさを重視することです。
社内ポータルサイトはUI・UXが良くないと、従業員がアクセスしなくなってしまう可能性があります。また必要以上に、イラストが多かったり配色の種類が多いと見づらくなってしまうこともあります。
社内ポータルサイトではおしゃれなことよりも、シンプルなデザインで、使い勝手の良さを重視して構築しましょう。
常に最新の情報を掲載する
ポイントの2つ目は、常に最新の情報を掲載することです。
情報更新がされず古いままの情報が最新情報として掲載されていると、従業員はチェックする意味がなくなってしまい情報を見に行かなくなることも考えられます。
社内ポータルサイトには常に最新の情報を共有することで、従業員がアクセスするメリットを維持していきましょう。
セキュリティを万全にする
ポイントの3つ目は、セキュリティを万全にすることです。
社内ポータルサイトにはストレージ機能があることから、ファイルの管理が可能になります。また、社外秘の情報も集約されるため、セキュリティを万全にする必要があります。
たとえば、ファイルへのアクセス制限・閲覧制限などの機能を活用し、アクセス可能な社員の設定をするなどの対策がおすすめです。
情報漏えいを防ぐために、情報の安全な共有ができる環境を構築しましょう。
まとめ
今回は、社内ポータルサイトの基本概要・社内ポータルサイトの機能・運用するメリット・運用するときに押さえておきたいポイントを解説しました。
社内ポータルサイトを導入することで、テレワーク勤務であっても最新の情報にアクセスしたり、ファイルの共有をすることができます。また、アクセス制限も簡単に行うことができるためセキュアな環境でのファイル管理が可能です。
社内ポータルサイトには充実した機能がありますが、自社で必要とする機能が搭載され従業員の使い勝手が良いかを確認したうえで導入することをおすすめします。
社内ポータルサイトの導入を検討している担当者の方は、ぜひ「社内ポータルの作成方法は?機能とコツも解説」をご覧ください。
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