しかし、社内ポータルにはどのような機能が必要で、どのように作成すればいいのかよくわからないという方もいるかもしれません。
社内ポータルを作成する方法は複数あるため、目的に応じて適切な方法を選んでいくことが大切です。
そこで今回は、社内ポータルの機能・作成方法・作成するときのコツを解説します。
【目次】
社内ポータルとは?作成のための基礎知識
社内ポータルサイトとは、企業が従業員の業務遂行に必要な情報を提供するために設けられたWebサイトのことを指します。
社内ポータルへのアクセスは従業員のみに限られており、社外の人は利用できません。業務に関連する情報への迅速なアクセスや、必要な情報を共有する目的で利用されるのが一般的です。
関連記事:社内ポータルサイトとは?基本概要・運用するメリット・押さえておくべきポイントを解説!
社内ポータルに作成すべき機能
ここでは、社内ポータルに作成すべき機能について、以下の5点を解説していきます。
- 業務マニュアル
- スケジュール管理
- ワークフロー
- 社内報
- 社内システムとの連携
1つずつ見ていきましょう。
業務マニュアル
社内ポータルに作成すべき機能の1つ目は、業務マニュアルです。社内ポータルサイトに業務マニュアルを保存することで、社内の誰もがすぐに必要な情報にアクセスでき、業務の効率化が図れます。
例えば、業務の引き継ぎ時には、ポータルサイトからマニュアルを参照できるようにしておくことで、教育にかかる時間の削減が図れます。
個々のPCに業務マニュアルを保存し、頻繁にデータを送受信するのは、あまり効率的とは言えません。
社内ポータルに最新の業務マニュアルを保存していくことで、全体的な業務効率の改善につながるでしょう。
スケジュール管理
社内ポータルに作成すべき機能の2つ目は、スケジュール管理です。
スケジュール管理機能を使って、各従業員の予定や会議の日時をカレンダーに登録することで、誰が・いつ・何の業務をしているのか、一目で分かるようになります。
一人ひとりにスケジュールを確認する手間が省け、迅速に計画を立てられるでしょう。
また、個々のタスクが常に確認できるため、日程調整も可能です。チーム全体での業務進捗管理がスムーズに行えるでしょう。
ワークフロー
社内ポータルに作成すべき機能の3つ目は、ワークフローです。社内ポータルサイトを使って経費申請などのワークフローを電子化することで、業務の効率化が図れます。
休暇取得や経費申請などの各種申請が紙ベースで行われていると、ハンコをもらうために出社する必要がある、ハンコを押す権限を持つ担当者のスケジュールに合わせて行動しなければならないなどの手間が発生します。
しかし、社内ポータルサイトを活用して申請プロセスを簡素化すれば、いつでもどこからでも申請が可能です。
また、決裁者も自分のタイミングで申請内容を確認して対応できるため、業務効率の向上が図れるでしょう。
社内報
社内ポータルに作成すべき機能の4つ目は、社内報です。社内ポータルで社内報を配信することで、従業員はより気軽に情報に目を通すことができます。
社内報を発信していくことで、経営者の方針を共有し、従業員の会社への愛着を深めるなどの効果が期待できます。
メールで社内報を配信していると、業務関連のメールに埋もれて、社内報が読まれないことも少なくありません。
社内ポータルサイトを利用することで、社内報の配信を即座に行うことができ、閲覧率と活用度の向上が見込めるでしょう。
関連記事:読まれる社内報とは?目的・人気のテーマ・運用のポイントを徹底解説!
社内システムとの連携
社内ポータルに作成すべき機能の5つ目は、社内システムとの連携です。多くの企業では、業務を効率的に進めるためのさまざまなシステムを活用しています。
社内SNSや勤怠管理ツールなど、すでに導入している社内システムと社内ポータルサイトを連携させることで、利便性を高めることが可能です。
例えば、ビジネスコミュニケーションツールと連携し、重要なやり取りを社内ポータルサイトを通じて共有することで、社内での情報伝達にかかる手間を軽減できます。
また、社内システムと連携することで、全体的な業務の流れがスムーズになるでしょう。
関連記事:社内SNSの必要性とは?社会背景や他ツールとの比較ポイントを解説
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社内ポータルの作成方法
ここでは、社内ポータルの作成方法について、以下の3点を解説していきます。
- パッケージツールを使う
- 無料ツールを使う
- 自社開発する
1つずつ見ていきましょう。
パッケージツールを使う
社内ポータルの作成方法の1つ目は、パッケージツールを使うことです。パッケージツールを活用すると、Webにまつわる知識がない従業員でも、簡単に社内ポータルサイトを立ち上げることが可能です。
また、デザイン性に優れたテンプレートが予め用意されているため、デザインを一から作成する必要がありません。
多くのパッケージツールは標準機能が豊富で、直感的に操作できるのもメリットです。
パッケージツールを利用することで、手軽かつ効率的に社内ポータルサイトを構築し、社内コミュニケーションや情報共有の改善が図れるでしょう。
無料ツールを使う
社内ポータルの作成方法の2つ目は、無料ツールを使うことです。GoogleサイトやWordPressを利用すれば、無料でWebサイトを作成することが可能です。
特にGoogleサイトは、社内でWeb制作の専門知識がない人でも編集ができる点が大きなメリットです。
ただし、無料ツールはレイアウトやデザインに制限があることが多く、コメント機能などの双方向コミュニケーションを充分に活用することが難しいという側面もあります。
Web版の社内掲示板としてだけ使いたい場合は、無料ツールでも充分かもしれませんが、多機能を求める場合は他の方法で作成することをおすすめします。
また、ツールは無料で利用できたとしても、サーバーなどの別途費用がかかることも考慮しておきましょう。
自社開発する
社内ポータルの作成方法の3つ目は、自社開発することです。自社で社内ポータルサイトを一から構築する方法は、スクラッチ開発とも呼ばれます。
自社開発では、自社のニーズに合わせてシステムをカスタマイズでき、必要な機能を独自に作り上げることができます。
また、顧客管理システムや勤怠管理システムなど、他のシステムとのスムーズな連携も実現可能です。自社開発することで、既存のツールではできないオリジナル機能を実装できます。
しかし、自社開発はゼロから制作するため、開発期間が長く、費用も高くなる傾向があります。
システムやプログラムに関する専門知識や技術が必要になるため、社内に適切なエンジニアがいない場合は、自社だけでの開発は難しいこともあるでしょう。
社内ポータルを作成するときのコツ
ここでは、社内ポータルを作成するときのコツについて、以下の6点を解説していきます。
- 従業員全体が使いやすいサイトにする
- セキュリティ対策をする
- 運用担当者を決める
- 検索性の高いものにする
- 1つのポータルサイトにまとめる
- 更新作業を続けていく
1つずつ見ていきましょう。
従業員全体が使いやすいサイトにする
社内ポータルを作成するときのコツの1つ目は、従業員全体が使いやすいサイトにすることです。社内ポータルサイトの使いやすさは非常に重要で、直感的にアクセスできる操作性の高さが求められます。
操作性を向上させるためには、サイトのデザインを分かりやすくすることが効果的です。
社内ポータルサイトの活用を促すには、従業員が使いやすいと感じるデザインにする必要があるためです。
使いやすいデザインであれば、社内でのサイト利用頻度を自然と高めることができ、社内のコミュニケーションや情報共有もスムーズに行われるでしょう。
セキュリティ対策をする
社内ポータルを作成するときのコツの2つ目は、セキュリティ対策をすることです。社内ポータルサイトには多くの重要な情報が集約されているため、セキュリティ対策が不可欠です。
セキュリティを強化するためには、アクセス制限や添付ファイルの閲覧権限などの機能を搭載することが大切です。
まず、アクセス制限を設けることで、ポータルサイトへのアクセスを社内または特定のIPアドレスからのみに限定し、外部からの不正アクセスを防ぎます。
そして、添付ファイルに閲覧権限を設定することで、データ共有のときに情報漏えいのリスクが低減できます。
加えて、従業員自身のセキュリティ意識を高めることも大切です。社外での不用意な閲覧を避けるなど、情報漏えいが発生する行動をしないよう、セキュリティ教育を行うことをおすすめします。
セキュリティ対策を講じることで、社内ポータルサイトの安全性を保ち、企業の貴重な情報を守ることにもつながるでしょう。
運用担当者を決める
社内ポータルを作成するときのコツの3つ目は、運用担当者を決めることです。
使い方に不明点を抱える従業員や、サイト改善に関する提案をする従業員が出てくることが予想されるため、専門の担当者や窓口は不可欠です。
複数の部署からメンバーを集め、部署横断的な運用チームを組む方法もあります。各部署のニーズを理解し、連携を取りやすくなる方法として有効です。
社内ポータルサイトの効果的な運用と改善に大きく貢献するため、運用担当者を決めて体制を整えましょう。
検索性の高いものにする
社内ポータルを作成するときのコツの4つ目は、検索性の高いものにすることです。
情報を一元管理するだけでなく、必要な情報に誰でも簡単にアクセスできるようにするためには、検索しやすいサイトにすることも重要です。具体的には、データをカテゴリー別に分け、ラベル付けを行うなどの方法があります。
また、同じカテゴリーに属する情報には、予め定めたルールに則ってデータ名を付ける方法も有効です。
データの検索がしやすい環境を整備することで、従業員が必要な情報を迅速かつ容易に見つけ出せるようになるでしょう。
1つのポータルサイトにまとめる
社内ポータルを作成するときのコツの5つ目は、1つのポータルサイトにまとめることです。複数の部署がある大企業では、それぞれの部署で異なるポータルサイトを運用しているといったケースも少なくありません。
しかし、社内ポータルサイトの利便性を最大限に引き出すためには、複数のサイトを1つに統合することをおすすめします。情報の分散を防ぎ、必要な情報を見つけ出せるようにするためです。
複数のポータルサイトが存在すると、従業員はどのサイトを利用すれば良いのか迷い、情報の検索やアクセスに余計な時間がかかってしまいます。
また、ポータルサイトを統合することで、情報の一貫性を保ち、全社的なコミュニケーションの効率化が図れます。
情報を一元化することで、従業員がよりスムーズに情報にアクセスできる環境が整い、業務の効率化につながるでしょう。
関連記事:社内コミュニケーションはなぜ必要なのか?メリット・デメリット・方法・企業事例を紹介!
更新作業を続けていく
社内ポータルを作成するときのコツの6つ目は、更新作業を続けていくことです。
社内ポータルサイトを設置しても、保存された情報が古いままだと、参照してもあまり意味がありません。情報を常に最新の状態に保つためには、更新ルールを設けることが大切です。
例えば、社内規定や手続きの手順が変更された場合は、その都度ポータルサイトの情報も更新するといったルールです。
また、業務マニュアルは年に一度、特定の月に更新を行い、掲示板の内容は毎日特定の時間に更新するなど、情報の種類に応じて適切な更新頻度を設定すると良いでしょう。
まとめ
今回は、社内ポータルの機能・作成方法・作成するときのコツを解説しました。
社内ポータルには業務マニュアルやスケジュール管理、ワークフローなどの機能を搭載すると業務効率化に役立ちます。
作成方法には、パッケージツールや無料ツールの使用、自社開発などがあり、それぞれにメリット・デメリットがあります。
効果的に運用していくためには、従業員が使いやすくアクセスしやすいサイトを作成することが大切です。本記事を参考に、自社にあった機能を搭載したポータルサイトを作成しましょう。
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