チームの全体像や各ポジションの役割が把握しづらく、指示系統が不明確な場合は、プロジェクトの管理・遂行に支障をきたしてしまいます。プロジェクトを完遂するには、チームの全体像や各ポジションの違い、チームを編成するときのコツを知っておくことが重要です。
そこで今回は、プロジェクト管理におけるチームの全体像と各ポジションの役割を紹介します。
【目次】
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プロジェクト管理におけるチームの全体像
ここでは、プロジェクト管理におけるチームの全体像について、以下の2点を解説します。
- プロジェクトチームを構成する4つのポジション
- PMとPLの違い
1つずつ見ていきましょう。
プロジェクトチームを構成する4つのポジション
ここでは、プロジェクトチームを構成するポジションについて、以下の4点を解説します。
- プロジェクトオーナー
- プロジェクトマネージャー(PM)
- プロジェクトリーダー(PL)
- プロジェクトメンバー
1つずつ見ていきましょう。
プロジェクトオーナー
プロジェクトオーナーは、プロジェクトの所有権を持ち、実施の最終決定権を持つ重要な役割を担います。
組織の戦略に基づき、プロジェクトの方向性を指示し、全体を管理します。多くの場合、プロジェクトマネージャーの上司や企業の管理職がプロジェクトオーナーの役割を担います。最も大きな責任を持つポジションです。
プロジェクトマネージャー(PM)
プロジェクトマネージャーは、プロジェクトの運営管理を担当します。
品質・コスト・納期・人員・リスク・調達・ステークホルダー管理など、多岐にわたる業務を統括し、プロジェクトの進捗をプロジェクトオーナーに報告します。
プロジェクトを円滑に進めるために、豊富な経験と知識が求められるポジションです。
プロジェクトリーダー(PL)
プロジェクトリーダーは、現場での指揮を担当し、計画に基づいて業務を実行していきます。
プロジェクトメンバーとのコミュニケーションを密に取り、リーダーシップを発揮する必要があります。
プロジェクトメンバー
プロジェクトメンバーは、プロジェクトの実務を担います。
プロジェクトの目標達成に向けて必要な業務を遂行しますが、管理業務には携わりません。プロジェクトメンバーの貢献がプロジェクトの成功に直結するため、業務に必要なスキルを持ち、メンバー同士が協力しながら進めていく必要があります。
PMとPLの違い
プロジェクトマネジメントにおいて、プロジェクトマネージャー(PM)とプロジェクトリーダー(PL)の役割は混同されやすいものですが、それぞれ異なる責任と役割があります。
ここでは、PMとPLの違いを解説します。
PMの業務
PMの主な業務は、以下の通りです。
- プロジェクト全体のスケジュール管理と調整
- 予算管理
- メンバー間の業務負担の調整
- トラブル発生時の対応と人員調整
また、PMは、プロジェクトに関わるすべてのステークホルダー(自社の経営層・顧客・社外の関係者など)との調整を行い、協力関係を築く役割も担います。
関連記事:プロジェクト管理を行うプロジェクトマネージャーの仕事・必要な能力・スキルを徹底解説
PLの業務
PLの主な業務は、以下の通りです。
- プロジェクトメンバーの進捗状況の確認
- メンバーへの指導やサポート
- メンバーが力を最大限発揮できる環境の整備
- メンバーの体調面への配慮
PLの管理対象は、プロジェクトメンバーに限られます。計画がスムーズに進むように、現場でリーダーシップを発揮する必要があります。
PMとPLの違い
PMとPLは、プロジェクトの役職ではなく役割として捉えられ、どちらが上という関係ではありません。対等な立場で仕事をするのが一般的で、小規模なプロジェクトではPMとPLを兼任する場合もあります。
PMはプロジェクト全体を俯瞰し、広範囲のステークホルダーと連携を取り、PLは現場での実行を主導しながら、メンバーのサポートに注力します。
PMとPLは、互いに補完し合いながらプロジェクトを成功に導くために協力する関係です。
プロジェクト管理チームのオフィス(PMO)とは?
ここでは、プロジェクト管理チームのオフィス(PMO)について、以下の3点を解説します。
- PMOとは
- PMOの役割
- PMOの必要性
1つずつ見ていきましょう。
PMOとは
PMOは、組織内の複数のプロジェクトを統括・管理する部門です。 PMOは特定のプロジェクトに対してではなく、全体的なプロジェクト管理を行うために設置されます。
プロジェクトの進行状況や品質管理、リソースの最適化を図り、組織全体の戦略目標を達成するサポートを行います。
PMOの役割
PMOの主な役割は、以下の通りです。
- プロジェクトマネジメントの支援と標準化
- プロジェクトに必要な人材の育成
- プロジェクト間のコストやリソースの調整
- プロジェクト環境の整備と管理業務のサポート
PMOは、企業の戦略目標を実現するために、各プロジェクトの成功率を高める重要な役割を担っています。
PMOの必要性
大規模なプロジェクトでは、メンバーの数が多く、各々の役割も複雑になってきます。PMが、一人ですべての管理業務を遂行するのは難しくなるため、PMOの支援が欠かせません。
PMOは、PMが意思決定に集中できるようサポートし、プロジェクト全体をスムーズに運営できるようサポートしていきます。
特に、大規模システム開発などでは、PMOがバックアップすることで、プロジェクトの完遂に結びつくでしょう。
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プロジェクト管理をチームで成功させるためのコツ
ここでは、プロジェクト管理をチームで成功させるためのコツについて、以下の4点を解説します。
- 状況に応じてPMやPLを配置する
- 指示系統を一本化する
- チームの役割を明確にする
- 体制図を作る
1つずつ見ていきましょう。
状況に応じてPMやPLを配置する
プロジェクト管理をチームで成功させるためのコツの1つ目は、状況に応じてPMやPLを配置することです。
すべてのプロジェクトにおいて、必ずしもPMとPLの両方が必要なわけではありません。プロジェクトの規模や複雑さに応じて、適切に役割分担することが大切です。
小規模なプロジェクトでは、PMまたはPLのどちらか一方だけを配置することもあります。
しかし、プロジェクトが大規模になると、PMとPLの兼任は負担が大きすぎることも珍しくありません。各々の役割を明確に分けることで、業務負担の軽減につながります。
特に大規模プロジェクトでは、PMとPLの両方を配置し、それぞれの強みを活かすことがおすすめです。
また、PMとPLを両方配置する場合、両者に上下関係を設けないこともポイントの1つです。上下関係があると、お互いに遠慮が生まれ、業務の効率が低下する恐れがあります。
PMとPLが対等な立場で連携しながら、それぞれの役割を果たせるよう環境を整えましょう。
指示系統を一本化する
プロジェクト管理をチームで成功させるためのコツの2つ目は、指示系統を一本化することです。
指示系統の一本化とは、1人のメンバーに対して指示を出すのが1人のリーダーだけである状態を指します。
指示系統が統一されていないと、複数のリーダーから異なる指示が出され、プロジェクトメンバーの作業に混乱を招いてしまいます。
場合によっては作業が遅れ、プロジェクト全体の進捗が遅延してしまうこともあるでしょう。
また、指揮命令系統の一本化は、報告系統の統一にもつながります。メンバーがトラブルや問題に直面したときに、誰に報告すべきかが明確になり、情報の伝達ミスを防ぐことが可能です。
明確な指示系統と報告ラインを確立することによって、プロジェクト管理が円滑になり、全体の効率向上が期待できます。
チームの役割を明確にする
プロジェクト管理をチームで成功させるためのコツの3つ目は、チームの役割を明確にすることです。チームの役割が不明確だと、プロジェクトの進行が遅れることがあります。
各メンバーが自分の役割やタスクを把握できず、作業の優先順位や進行状況が不明瞭になるためです。タスクの重複や抜け漏れが生じることもあるでしょう。
また、チーム内のコミュニケーションが円滑に行われず、誤解や情報の共有不足が発生することも珍しくありません。メンバーのモチベーション低下やチーム内の対立を招くこともあるため注意が必要です。
定期的にミーティングを開催し、役割分担を確認・調整していくことが大切です。メンバー全員が自分の役割を理解すれば、プロジェクト完遂に向けて業務を進めやすくなるでしょう。
体制図を作る
プロジェクト管理をチームで成功させるためのコツの3つ目は、体制図を作ることです。
体制図はメンバーの役割や責任、関係性を視覚的に示すもので、職務範囲の明確化やタスクの重複防止に役立ちます。体制図には、役職の名称・関連チーム・メンバー間の関係性を明記していきます。
メンバーが一目見て直感的に把握できるよう、情報を詰め込みすぎないことがポイントです。メンバーの配置換えや入れ替えがあった場合には体制図を都度修正し、最新の状態を保ちましょう。
関連記事:プロジェクト管理で重要な体制とは?プロジェクト体制図とRACIチャートで明確にしよう
まとめ
今回は、プロジェクト管理におけるチームの全体像と各ポジションの役割を紹介しました。プロジェクトオーナーはプロジェクトの最終責任者で、全体の方向性を決定します。
プロジェクトマネージャー(PM)は、プロジェクトの進行管理を行い、各タスクの進捗を監視します。プロジェクトリーダー(PL)は現場の指揮を執り、メンバーのサポートを担当します。
そして、プロジェクトメンバーは、プロジェクトの目標達成に向けて実務を行います。各々の役割を明確にすることで、プロジェクトの運営を円滑に行えます。
各メンバーが自身の役割を理解し、協力して取り組みながらプロジェクトの完遂を目指しましょう。
プロジェクト管理を効率化するツールについて「【2024年版】プロジェクト管理ツールおすすめ16選を徹底比較!5つの確認ポイントも紹介」で解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
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