タスク管理

2025/11/11
[更新日] 2025/11/11

タスク管理をシンプルに行う手法「GTD」とは？やり方や便利なツールも解説

複数のプロジェクトを抱えていると、混乱してストレスを感じながら業務に臨まざるを得なくなることもあるでしょう。
ただ、そのような状態で業務を行うと思うようなパフォーマンスは期待できません。

そのような状況を解消するために有効なタスク管理手法が、GTD（Getting Things Done）です。
GTDでタスクを整理することで、タスクの優先順位付けを確実に行い、効率的に業務を進められます。

そこで今回は、GTDの意味やメリット、手順に加え便利なツール3選を紹介します。

【目次】

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タスク管理手法のGTD（Getting Things Done）とは

GTD（Getting Things Done）は、物事（タスク）を成し遂げるための具体的手法です。

外部の仕組みでタスクを整理し、すぐ取りかかるべきことを明確化することで、効率的に業務を進められるでしょう。また、これにより頭が混乱することも防げます。

出典：GTD Japanホームページ｜ラーニング・マスターズ株式会社

ここでは、GTDの基礎知識について、以下の2点を解説します。

GTDはシンプルながら強力なタスク管理手法
GTDは2001年に提唱された手法

1つずつ見ていきましょう。

GTDはシンプルながら強力なタスク管理手法

GTDの基礎知識の1つ目は、GTDはシンプルながら強力なタスク管理手法であることです。

GTDは、高価なツールや複雑な理論がなくとも取り入れられるシンプルなタスク管理手法で、効率的に物事を処理できます。

また、個人だけでなくチームでのタスク管理・プロジェクト管理にも応用できる点もメリットです。GTDでタスク内容と進捗状況を可視化することで、効率的に目標達成を実現できるでしょう。

GTDは2001年に提唱された手法

GTDの基礎知識の2つ目は、GTDは2001年に提唱された手法であることです。

GTDは、2001年販売の『Getting Things Done: The Art of Stress-Free Productivity』で提唱されました。

本書の著者は生産性向上コンサルタントのデビッド・アレン（David Allen）氏で、同氏がコーチング研修をベースに考案したものがGTDです。

同書は日本語の翻訳版も発売され、関連セミナーも開催されました。その結果、シンプルかつ効果的な仕事術として日本でも話題になり、広く普及しました。

出典：Getting Things Done: The Art of Stress-Free Productivity｜Amazon

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タスク管理をGTDで行うメリット

ここでは、タスク管理をGTDで行うメリットについて、以下の2点を解説します。

マルチタスク化の防止
タスクの一元管理

1つずつ見ていきましょう。

マルチタスク化の防止

タスク管理をGTDで行うメリットの1つ目は、マルチタスク化の防止です。

複数のタスクを同時にこなすマルチタスク状態では、タスクの遂行は効率的ではなくなります。

そこで、GTDでタスクを整理すればマルチタスク化を防止でき、優先順位に沿って一つ一つのタスクを集中して確実に実行できるでしょう。これにより業務のミスが減り、タスクを切り替えるための時間も削減できます。

タスクの一元管理

タスク管理をGTDで行うメリットの2つ目は、タスクの一元管理です。

GTDは公私問わずあらゆるタスク管理に応用でき、自分が抱えているタスクをまとめてタスク管理アプリなどで一元管理できます。これにより、タスクの失念を防止でき、優先順位を即座に把握できるでしょう。

そのため、次に何をしなければならないか悩むことも減るため、ストレスも軽減されます。

関連記事：一元管理のメリットは多数！デメリットやポイントも解説

タスク管理をGTDで行う5ステップ

ここでは、タスク管理をGTDで行う手順について、以下の5ステップで解説します。

把握（Capture：タスクの可視化）
見極め（Clarify：タスク分類）
整理（Organize：優先順位付け）
更新（Reflect：タスクの見直し）
実行（Engage：タスクの実行）

把握（Capture：タスクの可視化）

タスク管理をGTDで行う手順の1つ目は、タスクの可視化です。

まずは、思いつく限り全てのタスクやアイデアを書き出してみましょう。未処理の情報を頭の中だけで記憶していると、ストレスの原因になりかねません。

そのため、仕事・私生活を問わず自分にとってのタスクを可視化してみましょう。これにより後のプロセスもスムーズになり、行動計画を迷わず立てられます。

関連記事：業務量の可視化でムダ削減！メリット・方法・おすすめツールを徹底解説

見極め（Clarify：タスク分類）

タスク管理をGTDで行う5ステップの2つ目は、タスク分類です。

1.で把握したタスクを分析して、実行できるよう細かなアクションに分解します。そのときには、アイゼンハワーマトリクスで各タスクについて判断しましょう。

▼アイゼンハワーマトリクスの4分類

分類		基本的な対応方針
1	重要かつ緊急	真っ先に取り掛かる
2	重要だが緊急ではない	将来を見据え計画的に実行
3	緊急だが重要ではない	基本的に他人に任せるかツールで代用
4	緊急でも重要でもない	そもそも手をつけない

このようにタスクの性質を分類することで、今本当にやるべきことに集中でき、計画的にスケジュールを組めます。

整理（Organize：優先順位付け）

タスク管理をGTDで行う5ステップの3つ目は、タスクの優先順位付けです。

洗い出したタスクを全て同時に行うことは現実的ではありません。そこで、2.で分類したタスクで優先順位をつけ、それぞれどの順番で着手するか計画を立てましょう。

そのときには、タスク管理ツールやカレンダーツールなどで、具体的にどのタスクをいつやるか明確化します。これにより、順序立てて迷わず各タスクに取り組めるため業務効率が向上するでしょう。

更新（Reflect：タスクの見直し）

タスク管理をGTDで行う5ステップの4つ目は、タスクの見直しです。

1.～3.で作成したタスクリストを定期的に見直して、処理済みもしくは未処理のタスクを整理しましょう。完了したタスクは削除し、新たに発生したタスクは新規追加するなど、タスクの分類・整理を再度行います。

各業務の進捗状況により、タスクの優先順位が変更されることや、タスク自体が不要になるケースもあります。そのため、タスクの見直しは環境の変化に対応するために欠かせません。

実行（Engage：タスクの実行）

タスク管理をGTDで行う5ステップの5つ目は、タスクの実行です。

整理されたタスクリストより、優先順位に従って各タスクを実行します。ここでは、あらかじめ計画されているタスクの遂行に集中し、効率的に処理することがポイントです。

また、所要時間や集中力を考慮し、TODOリストから今実行すべきタスクを選択しましょう。GTDでは、あらかじめタスクが整理されているため、迷わず目の前の作業に集中できるはずです。

タスク管理をGTDで行うポイント

ここでは、タスク管理をGTDで行うポイントについて、以下の4点を解説します。

まずはタスクの可視化に集中
集中力が切れてきたら中断
定期的な見直し
現況に即してやり方をカスタマイズ

1つずつ見ていきましょう。

まずはタスクの可視化に集中

タスク管理をGTDで行うポイントの1つ目は、まずはタスクの可視化に集中することです。

GTDの作業では、タスクの可視化と分類・整理を同時に行った方が効率的と思えるかもしれません。しかし、そうすると冷静な判断ができず結果的に効率が下がります。

あくまでも、タスクの可視化ではそれだけ行うとよいでしょう。その後段階を踏んで分類や整理に取り組むことで、落ち着いてGTDの各プロセスを実行できます。

集中力が切れてきたら中断

タスク管理をGTDで行うポイントの2つ目は、集中力が切れてきたら中断することです。

GTDの各ステップは、それぞれ時間をかけて取り組むことが必要であるため、手間や時間がかかることもあるでしょう。そのような作業を集中力がない状態で行っても、失敗を引き起こしかねません。

そのため、集中力が切れてきたら思い切って作業を中断しましょう。十分リフレッシュした後に作業に取り掛かれば、結果的にミスなく効率的にGTDを実行できるはずです。

定期的な見直し

タスク管理をGTDで行うポイントの3つ目は、定期的な見直しです。

GTDでは、各タスクの優先度や実行状況をこまめに見直しましょう。これにより、状況が変化しても柔軟に対応できる上、タスクの見落としなど業務遂行に影響を与えかねないミスも防げます。

できれば毎週金曜夕方など、チーム内で見直しのタイミングを決めておくことがおすすめです。最低でも、月1回は見直しを行いましょう。

現況に即してやり方をカスタマイズ

タスク管理をGTDで行うポイントの4つ目は、現況に即してやり方をカスタマイズすることです。

GTDを全社的に導入する場合、全社一律のルールでGTDを実行することは得策とは限りません。

GTDは各現場の現状に合った方法で実行すると最も効果を発揮するものの、全社一律のルールでGTDを実行すると各現場の現状に合わない部分が生じる可能性があります。

現場を大切にし、現場に無理なくGTDを導入できるようカスタマイズしましょう。

GTDに役立つおすすめツール3選

ここでは、GTDに役立つおすすめツールについて、以下の3点を紹介します。

CrewWorks
エクセル
Notion

1つずつ見ていきましょう。

CrewWorks

CrewWorks（クルーワークス）は、国産のオールインワンコミュニケーションツールです。タスク管理やストレージなど、GTDに役立つ機能が豊富に用意されており、GTDの全プロセスをCrewWorks上で完結できます。また、情報の構造化を自動で実行できる点や、生成AIで定型作業を自動化できる点もメリットです。さらに、ガントチャートを使えばタスクの進捗状況を一眼で把握できます。Web会議システムやチャット機能も活用すれば、チームでタスクに必要な情報を速やかに共有できるでしょう。

CrewWorksの特長

導入社数2,000社突破
約45分のオンラインデモ・無料相談を開催
最大50ユーザーまで利用可能な無料プラン

詳細はこちら:https://crewworks.net/

エクセル

エクセルは、幅広いビジネスシーンで活用されている代表的な表計算ソフトです。多くの方々にとって馴染みがあるソフトだけに、エクセルを使えば容易にGTDの各プロセスに必要な様式を作成できます。また、条件による色分けを使えば、業務の進捗状況を視覚的に把握することも可能です。 MacOSでも、Google Driveなどオンラインストレージ上でエクセルファイルを共有・編集できます。また、iOSやAndroidなどスマートフォンでもエクセルアプリをダウンロードすれば使えます。

エクセルの特長

マクロを応用すれば作業の自動化も可能
GTDに役立つテンプレートはインターネット上に豊富
WindowsOSであればデフォルトで利用可能

詳細はこちら: https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/excel/

関連記事：エクセルでタスク管理を行う方法！メリットやポイントなどをまとめて解説

Notion

Notionは、Notion AIとチームメンバーで仕事に取り組めるAIワークスペースです。 Notionではドキュメント作成やデータベース管理など幅広い機能を使え、GTDの全プロセスをNotion内だけで完結できます。エージェント機能を活用すれば、反復タスクの自動化も可能です。メール機能やカレンダー機能もあるので、チーム全体でタスクの進捗状況を把握したい場合にも重宝されるでしょう。

Notionの特長