TODOリストをエクセルで作成するには?テンプレートの活用もおすすめ
TODOリストを作成できるツールは多種多様ですが、その中でもよく使われるツールの1つが広く用いられている表計算ソフトであるエクセルです。
エクセルを使えば、柔軟にTODOリストのフォーマットを作成できますが、保存場所次第ではリアルタイムな情報共有や更新が困難であることには注意しなければなりません。
また、TODOリストの管理ポイントを把握すると、より業務でエクセルのTODOリストを使いこなせるでしょう。
そこで今回は、TODOリストをエクセルで作成する方法や役立つテクニックに加え、エクセルのTODOリストテンプレートを呼び出す方法について解説します。
【目次】
▼TODO完了までの情報が分散してしまう…必要な情報が見つけられない…
TODO管理の履歴を一元管理し、ナレッジとして活用したい方は、こちらをご覧ください。
ナレッジ活用における課題と最大限にナレッジ活用するためのツールの選び方とは?
TODOリストはエクセルでも作成可能

TODOリストとは、期限は未定であるものの将来実行すべき業務(TODO)を整理したリストです。
以下に示すとおり、ビジネスシーンでTODOリストが必要になるシーンは多岐に渡ります。
▼TODOリストの必要性
- TODOの可視化
- TODOの優先順位付け
- TODOの抜け漏れ防止
- 業務のスケジュール立てに有用
▼TODOリストを作成する流れ
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項目 |
摘要 |
|---|---|---|
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1 |
TODOをリストアップする |
タスクを具体的かつ細かくリストアップする |
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2 |
ジャンル分け、カテゴリ分けをする |
事業やクライアント別、もしくは緊急度や重要度でタスクを振り分ける |
|
3 |
TODOの優先順位を決める |
客観的にTODOの順位を決定し、関係するメンバーと共有する |
|
4 |
TODOの締め切り・期限を決める |
余裕があるスケジュールを設定する |
関連記事:仕事効率アップ!タスク洗い出しのメリット・流れ・おすすめ無料ツール8選
このTODOリストは、代表的な表計算ソフトであるエクセルでも作成可能です。
ここでは、TODOリストをエクセルで作成するメリットとデメリットについて解説します。
1つずつ見ていきましょう。
メリット
1つ目は、TODOリストをエクセルで作成するメリットです。
エクセルは柔軟性とカスタマイズ性が高いため、利用者のニーズに合わせて自由にTODOリストのフォーマットを作成できます。
そのため、各タスクの期限や担当者、進行状況などTODOの詳細情報を一元的に管理でき、優先順位や状況なども視覚的にすぐ把握できるでしょう。
また、すでに多くの組織で採用されている表計算ソフトであるため、基本的な操作方法で困ることが少ない点もメリットです。
関連記事:ToDo管理はなぜ必要?方法や役立つツール14選とともに解説
デメリット
2つ目は、TODOリストをエクセルで作成するデメリットです。
基本的な入力作業は直感的に行えますが、条件付き書式やピボットテーブルなどの機能を効率的に使って管理するには、一定のエクセルスキルが求められます。
また、クラウドストレージ上などに保存していれば問題ありませんが、オフラインのPCにエクセルのTODOリストを保存している場合は、そのPCでしかリスト更新ができません。
このように、保存場所次第では、テレワークや外出先ではリアルタイムな情報共有や更新が困難である点にも注意しましょう。
関連記事:タスクとTodoの違いは?それぞれの必要性や役立つ手段も解説
TODOリストをエクセルで作成する手順

ここでは、TODOリストをエクセルで作成する手順について、以下の5ステップで解説します。
- リスト項目の作成
- 日付の入力設定
- 残り日数の表示設定
- 重要度の選択肢設定
- 進捗状況の選択肢設定
1つずつ見ていきましょう。
リスト項目の作成
TODOリストをエクセルで作成する手順の1つ目は、リスト項目の作成です。
代表的な項目は以下のとおりですが、むやみに項目を増やすとかえってわかりづらくなります。
▼TODOリストの項目例
- タスク番号
- タスク内容
- 締め切り
- 締め切りまでの残り日数
- 重要度
- 進捗状況
利用者のスタイルに合わせて項目の追加・削除を行い、必要な項目を満たしつつ見やすく使いやすいTODOリストを作成しましょう。
▼リスト項目の作成例

日付の入力設定
TODOリストをエクセルで作成する手順の2つ目は、日付の入力設定です。
タスク番号とタスク内容はそのまま入力すれば問題ありませんが、日付はセルの表示形式を設定しておく必要があります。
それには、締め切りに関するセル(今回C2〜C4)を選択します。

「表示形式」>「数字」>「日付」と選択しましょう。

これで、「2025/10/30」などの形式で日付を入力できます。

残り日数の表示設定
TODOリストをエクセルで作成する手順の3つ目は、残り日数の表示設定です。
当日の日数を表示するには、「=TODAY()」で出力できます。今回は、H2セルに表示させました。

そして、C列に記載されている締め切り日から本日の日付を引き、それに+1した値が「締め切りまでの残り日数」です。
今回は、D2〜D4に出力します。数式は、D2であれば「=C2-H2+1」です。

重要度の選択肢設定
TODOリストをエクセルで作成する手順の4つ目は、重要度の選択肢設定です。
プルダウンで選択する形がおすすめで、「ABC」や「高中低」など直感的にわかりやすく表示するとよいでしょう。ただ、1・2などの数字は残り日数と混同する恐れがあるのでおすすめしません。
プルダウンを作成するには、まず重要度の選択肢を別途用意します。今回は、I2〜I4に「A・B・C」をそれぞれ用意しました。

次に、プルダウンを作成したいセル(今回はE2〜E4)を選択し、「挿入」>「プルダウン」を選択します。

「データの入力規則」で、条件を「プルダウン(範囲内)」に設定し、「完了」ボタンを押しましょう。

これにより、重要度の選択が可能になりました。

関連記事:仕事の優先順位が付けられない!優先順位の付け方や仕事の進め方について解説
進捗状況の選択肢設定
TODOリストをエクセルで作成する手順の5つ目は、進捗状況の選択肢設定です。
進捗状況も、優先順位と同じくプルダウンで作成するとよいでしょう。
今回はI2〜I4に進捗状況として「未実施・実施中・完了」の3つを記入し、F2〜F4にプルダウンを作成しました。

関連記事:進捗管理にエクセルが役立つ!見やすい管理表の作り方も解説
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エクセルのTODOリストをより使いやすくするテクニック

ここでは、エクセルのTODOリストをより使いやすくするテクニックについて、以下の4点を解説します。
- 条件によるフォント変更
- 取り消し線の自動挿入
- ソート設定
- チェックボックスの追加
1つずつ見ていきましょう。
条件によるフォント変更
エクセルのTODOリストをより使いやすくするテクニックの1つ目は、条件によるフォント変更です。
重要度や残り日数で条件付けすることで、特定のTODOで文字色やフォントの太さなどを変更できます。これにより、直感的に重要度や残り日数を把握することが可能です。
例えば、残り日数が3日以下になった場合にフォントが赤文字になるよう、フォントを変更してみましょう。
まずはD2〜D4のセルを選択します。

次に、「表示形式」>「条件付き書式」を選択しましょう。

今回は、D2〜D4の「書式ルール」で「3以下」と設定しました。

そして、同条件でフォント赤色で塗りつぶしなしと設定し「完了」をクリックしましょう。

そうすると、2と3のセル(D2とD3)は赤文字で、4のセル(D4)は黒文字になりました。

同じ要領で、重要度や進捗状況もフォント変更やセルの色分けが可能です。
取り消し線の自動挿入
エクセルのTODOリストをより使いやすくするテクニックの2つ目は、取り消し線の自動挿入です。
例えば、完了したタスクに取り消し線を自動挿入することで、一目でどのタスクが完了したか確認できます。
まずはB2のセルを選択し、「表示形式」>「条件付き書式」に進みましょう。

「書式ルール」で「カスタム書式」をクリックし、「=F2=”完了”」と入力します。条件は塗りつぶしなしで取り消し線を挿入としましょう。

B2に取り消し線が付与されました。B3、B4も同じ要領で条件を追加すれば、実施状況が「完了」になれば取り消し線が付与されます。

ソート設定
エクセルのTODOリストをより使いやすくするテクニックの3つ目は、ソート設定です。
ソート設定を使えば、項目ごとにデータの並び替えや特定の条件を満たすセルのみ表示させることが可能です。まずは、A1〜F1を選択しましょう。
次に、「データ」>「フィルタを作成」と進みます。

すると、A1〜F1の各セルで右端に三本線が表示されました。

これをクリックすると、並び替えやフィルターなど条件付けができます。例えば、値でフィルタをかけるため、「完了」のチェックを外してみましょう。

すると、タスク番号1が非表示になりました。

これを使えば、重要な項目を上に表示させることが可能になり、余計な情報が表示されて混乱することも防げるでしょう。
チェックボックスの追加
エクセルのTODOリストをより使いやすくするテクニックの4つ目は、チェックボックスの追加です。
チェックボックスがあれば、一層直感的にTODOの進捗状況を記入できます。G2〜G4にチェックボックスを入れましょう。

「挿入」>「チェックボックス」と進みます。

するとチェックボックスが挿入されました。

クリックすればチェックが入ります。

関連記事:エクセルでタスク管理を行う方法!メリットやポイントなどをまとめて解説
TODOリストのエクセルテンプレートを呼び出す手順

ここでは、TODOリストのエクセルテンプレートを呼び出す手順について解説します。
TODOリストを自前で作る自信がない場合には、エクセルテンプレートを活用してもよいでしょう。
「ファイル」>「新規」と選びます。

すると「テンプレートを選択」できるため、TODOリストに使えるテンプレートを選択しましょう(例:「基本」の「チェックリスト」)。

他にも、Microsoft社のホームページからテンプレートを探すことも可能です。
また、インターネット上で検索すれば、TODOリストのテンプレートを多数見つけられるでしょう。
エクセルでTODOリストの管理を行うポイント

ここでは、エクセルでTODOリストの管理を行うポイントについて、以下の2点を解説します。
- TODOの定期的な見直し
- チームで行う仕事についてはリストを共有
1つずつ見ていきましょう。
TODOの定期的な見直し
エクセルでTODOリストの管理を行うポイントの1つ目は、TODOの定期的な見直しです。
TODOの定期的な見直しを行うことで、業務の進行状況を把握できることに加え、その時々に応じた優先順位付けも実現できます。
週1回程度はTODOの完了状況・進捗を把握し、未着手や進行中のTODOがあればそれも確認しましょう。これにより、業務全体の効率化が期待できます。
関連記事:プロジェクト管理はエクセルを使って無料でできる!おすすめテンプレートサイト3選も紹介
チームで行う仕事についてはリストを共有
エクセルでTODOリストの管理を行うポイントの2つ目は、チームで行う仕事についてはリストを共有することです。
チームで行う仕事では、共有機能でTODOリストを共有しましょう。共有リンクや共有フォルダでエクセルファイルを共有することで、メンバー全員で同一のTODOリストを閲覧・編集できます。
その結果、リアルタイムでの進捗状況を把握でき、TODO管理とチームコミュニケーションを促進できるでしょう。
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まとめ

今回は、TODOリストをエクセルで作成する方法や役立つテクニックに加え、エクセルのTODOリストテンプレートを呼び出す方法について解説しました。
エクセルでも、リスト項目の作成から進捗状況の選択肢設定まで手順を踏んで、TODOリストを作成できます。
また、より便利に使いこなすには条件によるフォント変更やソート設定などのテクニックを活用しましょう。
一からエクセルのTODOリストを作成する自信がなければ、テンプレートを活用することも有効です。
管理を行うには、TODOの定期的な見直しやチームで行う仕事についてはリストを共有することも欠かせません。
