しかし、議事録の担当になると、議事録を書くことに集中してしまい、議論にしっかりと参加できなくなるなどのデメリットがあります。
近年、議事録自動作成ツールの精度が向上し 、導入を検討する企業が増えています。
そこで今回は、議事録自動作成ツールの基本概要・注目されている理由・機能・メリット・選ぶときのポイント・おすすめのツール7選を解説します。
【目次】
議事録自動作成ツールとはなにか?
議事録自動作成ツールとは、会議の内容を記録し、スムーズな情報共有を可能にする議事録の作成・編集ツールです。
最近のツールでは、音声を読み取り、AIがテキスト化の処理をするため精度が向上し 、録音した会議記録を再度聞き直して文字入力する手間を省きやすくなっています。
関連記事:議事録の基本を解説!社内会議から法定の様式まで押さえておくべきポイントを紹介
議事録自動作成ツールが注目されている理由
AIによる音声の認識自体はWindows95のスピーチツールにも組み込まれていましたが、期待されるほどの精度ではありませんでした。
しかし近年のAI技術の進化により、Apple社のSiriをはじめ、各社が競って販売するスマートスピーカーなど、音声認識の精度は格段に向上しています。
AI技術が活かされた近年の議事録自動作成ツールは、発言者の言葉をそのまま文字に落とし込むことができるほどの高い精度になっているツールもあります。
また、AIに学習させることで、例えば会話の中の相づちなどを不要な音声と判断し、テキストにせず議事録を作成することができます。
また、社内の専門用語を学習させれば、より正確な議事録の作成が可能になります。
議事録自動作成ツールの性能が高いほど、人が手を加える手間を最小限にして、議事録の作成ができるようになります。
議事録自動作成ツールの機能
AI技術の進化により便利になった議事録作成ツールですが、どのような機能が特徴的なのでしょうか。ここでは、議事録自動作成ツールの機能を、以下3点から解説します。
- 音声認識機能
- 学習機能
- 翻訳機能
1つずつ見ていきましょう。
音声認識機能
議事録自動作成ツールの1つ目の機能は、音声認識機能です。
聞き取った音声を高い精度で認識することができます。
学習機能
議事録自動作成ツールの2つ目の機能は、学習機能です。
AIによる学習機能で、専門用語を正確にテキスト化したり、「あー」「えー」など文頭にくる不要な言葉を自動的に取り除いて議事録を作成します。
翻訳機能
議事録自動作成ツールの3つ目の機能は、翻訳機能です。
相手の言語で行われた会議を自社で使う言語に合わせて自動翻訳することができます。
また、会議中にリアルタイムで翻訳した内容を字幕表示することができ、同時通訳として 活用することも可能です。
議事録自動作成ツールを活用するメリット
議事録自動作成ツールは便利な機能を搭載しています。議事録自動作成ツールを活用することでどのようなメリットを得られるのでしょうか。
ここでは、議事録自動作成ツールを活用するメリットを、以下の3点から解説します。
- 議事録作成の手間を削減できる
- 会議内容の分析ができる
- 会議のグローバル化ができる
1つずつ見ていきましょう。
議事録作成の手間を削減できる
議事録自動作成ツールを活用するメリットの1つ目は、議事録作成の手間を削減できることです。
会議で議論された内容を自動で記録するだけではなく、発言者ごとに時系列で内容をまとめたり、適度に句読点を入れるなど、議事録担当者が改めて内容をまとめ直す必要がなくなります。
また、議事録を作成する場合、フォーマットを用意し、会議開催の日時・場所・参加者などを入力する必要があります。
しかし、議事録自動作成ツールでは、カレンダーやSFAと連携することでこのような基本情報を自動入力するツールもあります。
このように、議事録自動作成ツールは議事録作成にかかる手間を最小限に抑えることができます。
関連記事:議事録の書き方を3ステップで解説!目的と分かりやすく書くコツも紹介
会議内容の分析ができる
議事録自動作成ツールを活用するメリットの2つ目は、会議内容の分析ができることです。
議事録自動作成ツールによっては、議論の内容から頻出する重要なキーワードを拾い上げ、そのキーワードの出現頻度・部署ごとに使われる頻度を分析し、全体の傾向を評価することも可能です。
また、会議の雰囲気の評価も行われるため、評価内容に沿って会議の進め方の改善を行うことで、より有益な会議にすることができます。
会議のグローバル化ができる
議事録自動作成ツールを活用するメリットの3つ目は、会議のグローバル化ができることです。
議事録自動作成ツールには翻訳機能があるため、母国語以外の言語が理解できなくても会議に参加することができます。国籍を問うことなく会議を開催することが可能になります。
関連記事:議事録自動作成ツールでクラウド管理を実現しよう!おすすめ5選も紹介!!
議事録自動作成ツールを選ぶときのポイント
議事録自動作成ツールは、機能が充実しており最小限の工数で議事録作成が可能です。ここでは、議事自動作成ツールを選ぶときのポイントを、以下の3点から解説します。
- 音声の認識精度を確認する
- 自社が必要とする機能の充実度を確認する
- セキュリティを確認する
1つずつ見ていきましょう。
音声の認識精度を確認する
議事自動作成ツールを選ぶときのポイントの1つ目は、音声の認識精度を確認することです。
議事録自動作成ツールによって音声認識精度に差があります。
例えば社内の会議・打ち合わせと、企業の役員会議・株主総会などでは法律的な文書保存の観点からしても重要度が違います。後者はより正確な記録が求められます。他にも顧客との契約のときの重要事項説明・議事録などで活用することも考えられます。
精度の高さが重視される重要会議で利用する想定であれば、議事録自動作成ツールを選ぶときに、サービスの導入実績とともに自社で活用を考えているシーンが実際の事例 にあるかを確認して選ぶと良いでしょう。
自社が必要とする機能の充実度を確認する
議事自動作成ツールを選ぶときのポイントの2つ目は、自社が必要とする機能の充実度を確認することです。
議事録自動作成ツールには、音声認識機能・学習機能・翻訳機能など便利な機能が搭載されています。
ツールを選ぶときは、「多くの機能があるツール」を選びがちですが、導入する目的を達成するための機能が充実しているツールを選ぶことがおすすめです。
そのため、機能の多さに着目するよりも、自社で必要とする機能の充実度 に着目して確認したうえで導入を決めましょう。
セキュリティを確認する
議事自動作成ツールを選ぶときのポイントの3つ目は、セキュリティを確認することです。
会議中では、一般に公表前の情報・個人情報を扱うシーンがあります。
そのため録音されたデータが外部に漏れないよう細心の注意を払うことが重要です。自社のセキュリティ基準に合わせたセキュアな環境での情報管理をしているツールを選びましょう。
おすすめの議事録自動作成ツール7選を紹介!
ここでは、おすすめの議事録自動作成ツール7選を紹介します。
- SmartMeeting
- AutoMemo
- AIGIJIROKU
- Webex Meetings
- Toruno
- ailead
- ユーザーローカル音声議事録システム
1つずつ見ていきましょう。
SmartMeeting
SmartMeetingは、会議の生産性向上を支援するクラウド型の議事録自動作成ツールです。会議に特化したフォーマットで、参加者全員で会議目的の認識を揃えた状態での議論が可能です。また、決定事項やタスクの整理が簡単にできます。検索しやすく、従業員がそれぞれ所属するチーム以外の議事録もキャッチアップすることが可能です。
SmartMeetingの特長
- カレンダーから予定を読み込み、議事ページが自動生成される
- タイムキープ機能があるため、時間を意識した会議進行の文化が生まれる
- 無料でトライアルすることができる
詳細はこちら: https://www.smart-meeting.jp/
AutoMemo
AutoMemoは、録音した音声を自動で文字起こししてくれる議事録自動作成ツールです。従来のボイスレコーダーのように何度も聞き直すことを必要としないため、議事録を起こす手間を大幅に削減することができます。録音した音声やテキストのデータは、メールで自動送信され、さらにクラウドにも自動で保存されます。
AutoMemoの特長
- キーワードで見たい議事録を検索することができる
- テキストをタップしたところから音声を聞くことができる
- ブックマークの登録ができる
詳細はこちら: https://automemo.com/
AIGIJIROKU
AIGIJIROKUは、会議が終わると同時に議事録の作成が完了する議事録自動作成ツールです。Zoomとの連携で発言の字幕表示が可能です。業種別の音声認識機能を強化することで、専門用語を認識します。さらに個人の話し方のクセなどを反映しながら、正しく議事録を作成します。
AIGIJIROKUの特長
- 導入企業は5,000社超えている
- 音声認識精度は99.8%ある
- 閲覧だけであれば無料で利用できる
詳細はこちら: https://gijiroku.ai/
Webex Meetings
Webex Meetingsは、シスコシステムズが提供する高度なノイズ除去と音声強調機能が特徴の議事録自動作成ツールです。会議の発言を自動で記録するので、参加者は会話に集中することができます。GoogleやSlackなどの大手をはじめとした100 種類のツールと シームレスな連携が可能です。議事録自動作成以外にも通話・メッセージ機能の利用ができます。
Webex Meetingsの特長
- 音声、ビデオ、コンテンツ共有が一体になっている
- リアルタイムでの翻訳ができる
- 最大40分・100名まで無料で利用することができる
詳細はこちら: https://www.webex.com/ja/video-conferencing.html
Toruno
Torunoは、Web会議を1クリックで文字起こしができる議事録自動作成ツールです。文字起こしと同時に、録音・PC画面の記録を行うため会議・セミナーの記録をすることができます。音声の再生速度の変更・聞きたい場所からの頭出し再生が可能です。また音声を再生しながら議事録に編集を加えることもできます。記録した会議のURLをコピー&ペーストするだけで議事録の共有が可能です。
Torunoの特長
- 時系列で整理して表示できる
- Microsoft Teams や Zoom などのWeb会議ソフトと同時に起動で利用できる
- はじめの3時間は無料で利用できる
詳細はこちら: https://toruno.biz/
ailead
aileadは、これまで手作業で作成していた商談の記録・共有を自動で行うことができる議事録自動作成ツールです。Web会議ツールやSFAと連携することで、AIによる商談データの自動収集・解析・可視化することができます。また会話の内容をキーワードで検索することが可能で、URLを送ることで簡単に議事録を 共有をすることができます
aileadの特長
- Microsoft Teams・Zoom・Salesforceとの連携ができる
- 大手企業への導入が進んでいる
- SFAとの連携で商談データを自動収集しAIがデータを解析してくれる
詳細はこちら: https://www.ailead.app/
ユーザーローカル音声議事録システム
ユーザーローカル音声議事録システムは、会議中の音声を保存せずに音声から議事録を作成する議事録自動作成ツールです。マイクで入力した音声をテキストで保存し、会話内容を分析して可視化することができます。会議URLを共有することで参加者の発言を取得し、発言の分析をすることも可能です。
ユーザーローカル音声議事録システムの特長
- Google Chrome で利用できる
- 感情やネガティブ・ポジティブを時系列で判定ができる
- テキストマイニング技術によって会話の流れを可視化できる
詳細はこちら: https://voice-dashboard.userlocal.jp/
まとめ
今回は、議事録自動作成ツールの基本概要・注目されている理由・機能・メリット・選ぶときのポイント・おすすめのツール7選を解説しました。
議事録自動作成ツールは、AI技術の進化により過去と比べものにならないほど精度が向上しています 。そのため議事録作成にかかる手間を大幅に抑えることができるようになりました。
また、翻訳機能が充実していることから、母国語以外の言語ができなくても、グローバルな会議に参加することが可能です。
議事録自動作成ツールは、ツールによってさまざまな特徴があるため、自社の導入目的に合わせて最適な議事録自動作成ツールを選びましょう。
また、ChatGPTを活用して議事録を作成する方法については、「ChatGPTで議事録を書く方法!手順と活用メリットを詳しく解説」で解説していますので、ぜひご覧ください。
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