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今さら聞けない!プロジェクト管理に重要な工数を徹底解説
今さら聞けない!プロジェクト管理に重要な工数を徹底解説
プロジェクト管理を行うとき、業務量から必要な人員・時間などを算出します。これは工数と呼ばれています。「はじめてプロジェクト管理を任されたけれど、工数について基本的なことを知りたい」「工数を見積もるときのポイントを押さえておきたい」と考えることがあります。

そこで今回は、プロジェクト管理における工数の基本概要・工数を見積もる手順・ポイントを解説します。

【目次】

プロジェクト管理ツールのチェックリスト【決定版】 ~導入を失敗しないための必須10項目~

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プロジェクト管理の「工数」とは?重要な理由

プロジェクト管理の「工数」とは?重要な理由

プロジェクト管理における「工数」とは、タスク量・作業時間など、プロジェクトが完了するまでに必要な業務量を数値化したものです。工数管理を行うことで、1つのタスクに必要な時間を把握し、納期から逆算してスケジュールを組むことが可能です。また、タスクごとにコストを算出できるため、予算に応じて適切なリソースを割くことができます。

工数管理では、今取り組むべきタスクが明確になることでやるべきことに集中できる、というメリットがあります。そのため、プロジェクト管理では、計画段階で工数を算出し、作業量・時間・予算を見積もるという作業が重要になり、これを行うことでプロジェクトのゴールまで、スムーズに進めることが期待できるのです。

関連記事:プロジェクト管理のコスト管理とは?メリット・課題・進め方も詳しく紹介

プロジェクト管理における「工数比率」とは?

プロジェクト管理における「工数比率」とは?

プロジェクト管理における「工数比率」とは、「進捗管理」「品質管理」「変更管理」「障害管理」など、プロジェクトにおいて管理すべき項目にかかる工数の比率のことをいいます。プロジェクトの管理工数を比率で考えることで、どの工程に、どのくらいの工数を割り当てるかの見通しを立てます。工数比率の算出を行わないと、手間や時間をかけ過ぎてしまい想定以上のコストが必要になったり、納期の遅れ・成果物の品質が基準に達しなかったりして、さまざまな問題を引き起こすことにつながります。

工数比率は、プロジェクトを任されたリーダーだけが知っている状態にするのではなく、メンバー間で共有し、チーム全体でコスト意識を高めることが重要です。

関連記事:プロジェクト管理に重要な工程管理の効果・ポイントを徹底解説!

プロジェクト管理の工数の見積もり手順

プロジェクト管理の工数の見積もり手順

プロジェクト管理における工数の見積もりは、以下の3つのステップで行います。

  1. 作業項目の整理
  2. 工数の細分化
  3. 工数を割合で算出

1つずつ見ていきましょう。

作業項目の整理

プロジェクト管理の工数の見積もり手順の1番目は、作業項目の整理をすることです。

管理工数の見積もりは、過去に似たようなプロジェクトを進めたときの経験でしか目安がなく、難しいことが特徴です。その中で少しでも正確な工数を見積もるために、作業項目を洗い出す必要があります。それぞれの項目に必要な作業を以下の表にまとめました。

進捗管理

  • WBSの作成
  • 進捗状況の報告書作成
  • 定例の進捗報告会の開催

品質管理

  • 設計書やプログラムについての有識者によるレビュー
  • 不具合の管理

変更管理

  • 当初の成果物からの仕様変更に関する会議

障害管理

  • 障害の集計
  • 改修計画

※WBS:Work Breakdown Structure(作業分解構成図)
    プロジェクトの目的達成までの作業を分解して構造化したもの

上記の表のように、どのような管理作業が、どの項目で具体的に発生するかを明確にしていくことが重要です。

工数の細分化

プロジェクト管理の工数の見積もり手順の2番目は、工数の細分化をすることです。

項目を洗い出しそれぞれの項目の具体的な工数を算出しましょう。たとえば、プロジェクト完了までに3ヶ月を要するとした場合、「定例の進捗報告会の開催」という作業項目に対して、「出席者数(例:5人)×時間(例:2時間)×週(例:12週)=120」という式で表され、工数の算出ができます。このように必要な工数を積み上げて工数の根拠を数値で明確にしていきます。

工数を割合で算出

プロジェクト管理の工数の見積もり手順の最後は、工数を割合で算出することです。

管理工数については、1割〜2割で設定されることが少なくありません。しかし、実際には根拠を提示することが難しいため、「工数割合」という考え方で進めます。例として「V字モデル」という考え方で工数見積もりを考えてみます。V字モデルとは、開発の工程とテスト工程の関係性を図にあらわしたものです。

V字モデル

要求分析から受け入れテストのフェーズをはじめ、要件定義からシステムテスト、基本設計から結合テスト、詳細設計から単体テスト、コーディングからコードレビューと、フェーズが下がると同時に、工数も少なくなります。

開発は上から、テストは下から進めます。V字モデルではテストの対象が明確化されることで、「どのテスト工程にどのくらいの工数が必要か」が想定しやすくなるといえます。

関連記事:【2023年版】プロジェクト管理ツールおすすめ16選を徹底比較!5つの確認ポイントも紹介

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プロジェクト管理における工数を見積もるときに気を付けたいポイント

プロジェクト管理における工数を見積もるときに気を付けたいポイント

プロジェクト管理では、工数の見積もりが成功のカギを握るといえます。ここでは、プロジェクト管理における工数を見積もるときに気を付けたいポイントを、以下の4点から解説します。

  • プロジェクト進行以外の作業を考慮する
  • 過去の工数を参考にする
  • バッファを持つ
  • 定期的に見直す

1つずつ見ていきましょう。

プロジェクト進行以外の作業を考慮する

プロジェクト管理における工数を見積もるときに気を付けたいポイントの1つ目は、プロジェクト進行以外の作業を考慮することです。

プロジェクトを進めるためには、設定した項目以外にもプロジェクトに関連する工数が発生します。たとえば、打ち合わせを行うための移動時間なども、その1つです。移動時間は、同じビル内での移動であっても場所によっては5分~10分を要することもあります。また、プロジェクトに関する雑務などの発生も予想されます。プロジェクトには直接関係ないものの、積もれば相当な工数となるため、あらかじめ工数として見積もっておくと良いでしょう。

過去の工数を参考にする

プロジェクト管理における工数を見積もるときに気を付けたいポイントの2つ目は、過去の工数を参考にすることです。

いくつものプロジェクトを行っていると、過去に類似するプロジェクトが出てくることもあるでしょう。プロジェクトの工数を見積もるとき、過去の工数が参考になるようであれば、参考にすることがおすすめです。そのためにも、プロジェクトを行ったときは、記録をナレッジとして残しておくことが重要といえます。

バッファを持つ

プロジェクト管理における工数を見積もるときに気を付けたいポイントの3つ目は、バッファを持つことです。

プロジェクトを進めていると、思わぬ事態に遭遇することもあります。たとえば、メンバーの急病・急な退職・長期休養などが考えられます。また、ウイルス感染によるコンピュータの停止などさまざまな要因があります。このような事態に対応するために、計画段階で適度なバッファを設定しておくと良いでしょう。工数をムダにしない範囲でゆとりを持って進めることがおすすめです。

定期的に見直す

プロジェクト管理における工数を見積もるときに気を付けたいポイントの4つ目は、定期的に見直すことです。

プロジェクトを進めていくと、最初の計画よりも工数が膨れ上がっていたり、思ったよりも少ない工数で作業が完了したりすることがあります。工数が増加しそうな場合は、早めに情報をキャッチして対策を取りましょう。また、現在取り組んでいるタスクの工数が少なくても済みそうな場合は、後工程を見直して工数の再振り分けを行ったり、納期を早めに調整したりすることが可能かを検討すると良いでしょう。

関連記事:予実管理がプロジェクト管理で重要な理由・進め方・成功ポイントを徹底解説!

まとめ

まとめ

今回は、プロジェクト管理における工数の基本概要・工数を見積もる手順・ポイントを解説しました。

プロジェクト管理には、プロジェクトでどれだけの業務量が発生し、どのくらいの人数・時間を必要とするのか、という工数の概念を用いることが欠かせません。また、工数比率に落として俯瞰することで、全体の進捗管理も可能になります。プロジェクト管理における工数は、一度設定したら終わりではありません。進捗と工数を照らし合わせて、適切に再振り分けを行うことでプロジェクトがスムーズに進むことが期待できます。

工数を見積もるときに気を付けたいポイントを意識した、プロジェクト計画を立てていきましょう。

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