それには、プロジェクトの流れを可視化するワークフローの活用が有効です。
ワークフローの活用には、情報共有や業務効率化などの効果も期待できます。
ただ、ワークフローは見やすく分かりやすくないと実務で使いこなせず、そのようなワークフローを作るにはコツが必要です。
そこで今回は、プロジェクト管理のためにワークフローを作成するメリットや手順、ワークフロー作成に用いるツールの選び方を解説します。
【目次】
プロジェクト管理にワークフローを活用できる
ここでは、プロジェクト管理とワークフローの意味について解説します。
- プロジェクト管理の意味
- ワークフローの意味
1つずつ見ていきましょう。
プロジェクト管理の意味
1つ目は、プロジェクト管理の意味です。
プロジェクト管理とは、特定の業務で目標を達成するために、プロジェクトの計画から実行・管理、そして完了までの全プロセスを統括することを意味します。
近年では、PMBOK(Project Management Body Of Knowledge:ピンボック)という国際的なプロジェクト管理の知識体系が確立され、体系的なプロジェクト管理に役立てられています。
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ワークフローの意味
2つ目は、ワークフローの意味です。
ワークフローは、業務における一連の流れを指します。
経費精算や稟議決裁など、複数の部署や人が関わる業務にはそれぞれ決まった手順がありますが、この手順を図式化、あるいは標準化したりしたものがワークフローです。
ワークフローが明確になれば、業務の効率化やミス防止、さらには組織全体の生産性向上につながります。
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プロジェクト管理でワークフローが活用される理由
ここでは、プロジェクト管理でワークフローが活用される理由について、以下の3点を解説します。
- 業務進捗の可視化
- 部署間の連携強化
- 業務全体の効率化
1つずつ見ていきましょう。
業務進捗の可視化
プロジェクト管理でワークフローが活用される理由の1つ目は、業務進捗の可視化です。
ワークフローを使うことで、プロジェクトの進捗状況をリアルタイムで可視化できます。誰が何をいつまでに完了する見込みか、メンバー全員が把握できるようになるため、チーム全体の業務効率が向上するでしょう。
さらに、計画やリソース配分の調整やメンバー間の情報共有も促進され、柔軟な対応も可能になります。
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部署間の連携強化
プロジェクト管理でワークフローが活用される理由の2つ目は、部署間の連携強化です。
ワークフローでプロジェクト全体を可視化することに加え、情報共有の仕組みも整備すれば情報共有や部署間の連携も加速します。
部署間の連携を強化できれば、部署間でナレッジや問題点が速やかに共有されるため、組織全体の底上げが期待できます。
また、ある部署で人員不足が発生した場合、別部署による一時的なフォローも行いやすくなるでしょう。
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業務全体の効率化
プロジェクト管理でワークフローが活用される理由の3つ目は、業務全体の効率化です。
ワークフローで業務プロセスを体系化することで、繰り返し行っている作業を洗い出します。そのような作業を自動化することで、業務効率化やミス削減が期待できるでしょう。
また、必要な情報に簡単にアクセスできる環境を整えることで、業務進捗が滞ることを防止できます。
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プロジェクト管理に用いるワークフローを作成する手順
ここでは、プロジェクト管理に用いるワークフローを作成する手順について、以下の4点を解説します。
- ワークフロー化する業務の決定
- プロジェクトを構成するタスクの細分化
- タスクで活用する書類の整理
- 時系列で業務フローを可視化
1つずつ見ていきましょう。
ワークフロー化する業務の決定
プロジェクト管理に用いるワークフローを作成する手順の1つ目は、ワークフロー化する業務の決定です。
ワークフローを作成する対象の業務を決定します。経費精算、休暇申請などが対象となる業務の一例です。
これらの業務は申請先や承認者、決裁者が異なるので、それぞれ個別のワークフローを作成しましょう。
プロジェクトを構成するタスクの細分化
プロジェクト管理に用いるワークフローを作成する手順の2つ目は、プロジェクトを構成するタスクの細分化です。
対象業務に関係するタスクを細かく分けてから整理し、各タスクの担当者を特定します。
例えば、経費精算であれば、金額や経費の種類によって承認者が変わる場合があるため、あらゆる条件を考慮してタスク分けを行いましょう。
関連記事:タスク管理とは?効率的な実施方法からおすすめのツール8選をまとめて比較・解説
タスクで活用する書類の整理
プロジェクト管理に用いるワークフローを作成する手順の3つ目は、タスクで活用する書類の整理です。
各タスクに関わる書類を整理します。整理する書類は、タスクの実施に必要な書類と、タスクのアウトプットとなる書類の両方が対象です。
いずれの書類も、書類名・用途・担当者などを明確にし、抜け漏れがないか確認します。書類の種類によっては、法的な観点からもチェックしましょう。
関連記事:プロジェクト管理におけるドキュメント管理とは?書類の種類と実施方法・ツールを解説
時系列で業務フローを可視化
プロジェクト管理に用いるワークフローを作成する手順の4つ目は、時系列で業務フローを可視化することです。
細分化したタスクを時系列に並べて、図式化します。タスクの担当者やタスク内容も一目でわかるようにし、想定されるパターンを網羅して、抜け漏れなく業務フローを作成できているか確認しましょう。
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プロジェクト管理に用いるワークフローを作成するポイント
ここでは、プロジェクト管理に用いるワークフローを作成するポイントについて、以下の4点を解説します。
- 文字を詰め込みすぎない
- 図形や記号の活用
- 簡潔に作成
- 色分けの活用
1つずつ見ていきましょう。
文字を詰め込みすぎない
プロジェクト管理に用いるワークフローを作成するポイントの1つ目は、文字を詰め込みすぎないことです。
ワークフローは、業務の流れを視覚的に分かりやすくするために作成します。そのため、文字を詰め込みすぎないよう、不要な言葉はのぞいて簡潔な文章でまとめましょう。
図形や記号の活用
プロジェクト管理に用いるワークフローを作成するポイントの2つ目は、図形や記号の活用です。
図形や記号を使うと、ワークフローをより理解しやすくなるでしょう。例えば、書類添付は書類のアイコン、メール通知はメールのアイコンを使うなど、視覚的要素を取り入れると業務の流れを直感的に把握できます。
簡潔に作成
プロジェクト管理に用いるワークフローを作成するポイントの3つ目は、簡潔に作成することです。
ワークフローのボリュームが多すぎると一目でわかりづらくなり、業務で使いこなせません。多くのメンバーが関わる複雑な業務でも、できるだけ簡潔にまとめることがポイントです。
色分けの活用
プロジェクト管理に用いるワークフローを作成するポイントの4つ目は、色分けの活用です。
色分けすることで、大事な部分を目立たせます。ただ、あまり多くの色を使いすぎるとかえって重要な部分がわかりづらくなるので、シンプルな色使いにすることがおすすめです。
プロジェクト管理にも活用できるワークフローツールの選び方
ここでは、プロジェクト管理にも活用できるワークフローツールの選び方について、以下の4点を解説します。
- 使える機能
- クラウドかオンプレミスか
- カスタマイズ性
- 使いやすさ
1つずつ見ていきましょう。
使える機能
プロジェクト管理にも活用できるワークフローツールの選び方の1つ目は、使える機能です。
ワークフローツールを選ぶときは、自社の業務に必要な機能が網羅されているか確認しましょう。
例えば、テレワークを推進する企業であれば、さまざまなデバイスに対応しているか確認する必要があります。
また、業務改善にツールを役立てる場合は、検索機能や集計機能の充実度もチェックポイントです。
クラウドかオンプレミスか
プロジェクト管理にも活用できるワークフローツールの選び方の2つ目は、クラウドかオンプレミスかです。
ワークフローツールには、クラウド型とオンプレミス型の2種類に大別されます。クラウド型は初期費用が安く手軽に導入できますが、カスタマイズ性は低い傾向があります。
一方、オンプレミス型は自社の既存システムに合わせてカスタマイズしやすいものの、導入コストや運用コストがかかります。
カスタマイズ性
プロジェクト管理にも活用できるワークフローツールの選び方の3つ目は、カスタマイズ性です。
企業の承認プロセスは複雑なことも多いため、どのようなプロセスも再現できるようワークフローシステム上でプロセスを柔軟にカスタマイズできるか確認する必要があります。
複数の部門が関わる複雑な承認プロセスにも対応できると、より便利に使えるでしょう。
使いやすさ
プロジェクト管理にも活用できるワークフローツールの選び方の4つ目は、使いやすさです。
ワークフローシステムは、従業員全員にとって使いやすいものが望ましく、分かりやすい画面設計で直感的な操作が可能なツールが求められます。
ITリテラシーが高くない従業員でも、スムーズに利用できるようなシステムが無難です。
連記事:【2024年版】プロジェクト管理ツールおすすめ16選を徹底比較!5つの確認ポイントも紹介
まとめ
今回は、プロジェクト管理のためにワークフローを作成するメリットや手順、ワークフロー作成に用いるツールの選び方を解説しました。
プロジェクト管理にワークフローを用いることで、業務進捗がわかりやすくなり、部署間の連携や業務効率化の面でも有利です。
ワークフローを作成するときには、まず業務を決定してからタスクを洗い出し、活用する書類を整理して、最後に時系列で業務フローを可視化しましょう。
フローチャートを作るときには、重要な部分だけ色分けして図形や記号を織り交ぜることで、見やすく情報も伝わりやすくなります。
ワークフローツールを選ぶときには、カスタマイズのしやすさや使える機能などを考慮して、自社業務に最適なツールを選択しましょう。
合わせて読みたい
- 異動や退職によるナレッジの引き継ぎがうまくいかない
- 必要なナレッジにすぐにアクセスできない
- タスク完了までの情報が分散していて、一つのナレッジとして見れない
上記のお悩みを解決するヒントがここにあります!
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