ただ、より所が全くない状態で具体的なアイデアを見つけ出すことは、決して簡単ではありません。
また、どんなによいアイデアでも実行しないと意味がないため、実行する手順やポイントも整理しておきたいところです。
そこで今回は、業務改善に役立つアイデアとうまくいかないときに心掛けるべきポイントなどを、実践した事例とともに解説します。
【目次】
業務改善に役立つアイデア
ここでは、業務改善に役立つアイデアを以下の10点から解説します。
- 業務自体をしない
- 業務の優先順位付けをする
- 繰り返し作業は自動化する
- 業務のマニュアルを作成する
- フローチャートで業務の流れを可視化する
- データベースを業務に役立てる
- 業務を分割する
- 業務担当者を変更する
- 作業自体のスピードアップを図る
- アイデアを組み合わせてみる
1つずつ見ていきましょう。
業務自体をしない
業務改善に役立つアイデアの1つ目は、業務自体をしないことです。
いきなり業務時間を短縮するよりも、まずはそもそも業務自体が本当に必要か、立ち止まって考えてみましょう。
例えば、かつては活用していたものの現状誰も使っていない資料の作成業務があれば、その資料作成業務はなくしてよい可能性が高いと考えられます。
また、業務を細分化し、一部の業務はアウトソーシングできるのであれば、その部分だけアウトソーシングを検討してもよいでしょう。
業務の優先順位付けをする
業務改善に役立つアイデアの2つ目は、業務間の優先順位付けをすることです。
業務ごとに、重要度・緊急度・所要時間が異なるため、優先順位も異なります。業務の優先順位を事前に明らかにしておくことで、業務に着手する順番や担当者を的確に割り振ることが可能です。
その結果、業務改善につながります。
繰り返し作業は自動化する
業務改善に役立つアイデアの3つ目は、繰り返し作業を自動化することです。
日々の業務を調べてみると、案外繰り返し作業は少なくありません。多くの場合、そのような作業は単純な割に時間が取られるものです。
しかし、繰り返し作業はマクロなどを活用することで、自動化できるケースが多いため、業務改善の1つとして取り組んでみましょう。
業務のマニュアルを作成する
業務改善に役立つアイデアの4つ目は、業務のマニュアルを作成することです。
特に定型業務であれば、業務をマニュアル化することで、より多くの従業員がその業務に対応できるようになるでしょう。
また、マニュアル作成の過程で今までの業務を整理するため、業務の改善ポイントを見つけられる可能性もあります。マニュアルを作成する際は、見やすく一目で理解できるものを作りましょう。
関連記事:文書管理マニュアルの作り方!作成時のポイントも詳しく解説
フローチャートで業務の流れを可視化する
業務改善に役立つアイデアの5つ目は、フローチャートで業務の流れを可視化することです。
業務改善を行うためには、業務の詳細を把握する前段として業務全体の流れの理解が欠かせません。そのため、フローチャートの作成がおすすめです。
フローチャートを作成することで、業務全体の流れを一目で理解できます。それにより、改善すべきポイントも見つけやすくなります。
データベースを業務に役立てる
業務改善に役立つアイデアの6つ目は、データベースを業務に役立てることです。
データベースを使えば、今まで会社が培ってきたデータを蓄積・取得できます。これにより、顧客折衝記録やトラブル対応記録などさまざまなデータを活用できるため、業務改善のアイデアを着想するヒントを得やすくなるでしょう。
業務を分割する
業務改善に役立つアイデアの7つ目は、業務を分割することです。
業務量は、日ごとまたは従業員ごとに異なります。業務の進捗に大きな影響があるのは、業務量自体が多い場合や特定の従業員しかできない業務が集中するタイミングです。
業務を分割して複数人で対応することで、ピークを抑制して結果的に担当者への負担を減らせます。
業務担当者を変更する
業務改善に役立つアイデアの8つ目は、業務担当者を変更することです。
どのような業務も品質の均一化は欠かせません。しかし、習熟度や適性は従業員間で異なるため、どうしても業務品質に偏りが出てきます。
従業員の育成を目的として、あえて経験が少ない業務や適性が不明な業務を依頼するケースもあるでしょう。ただ、基本的には適材適所で業務担当者を配置することがおすすめです。
関連記事:業務の属人化とは?原因・リスクと改善するための5つのステップを解説
作業自体のスピードアップを図る
業務改善に役立つアイデアの9つ目は、作業自体のスピードアップを図ることです。
タイピングのスピードアップやマルチディスプレイの活用など、作業自体のスピードアップにつながる方法は多数あります。それらを活用し、作業自体のスピードアップを図ることも、業務改善に有効です。
アイデアを組み合わせてみる
業務改善に役立つアイデアの10個目は、アイデアを組み合わせてみることです。
アイデア単体でももちろん効果がありますが、アイデア同士を組み合わせると、一層効果を発揮する可能性があります。
例えば、マニュアルと業務フローを同時に作成すれば、業務全体の流れと詳細な業務内容をともに把握できます。その結果、より大きな効果を発揮できるでしょう。
ただし、アイデア同士の相性やアイデアを組み合わせて実行する負担が、得られる効果と比べて大き過ぎれば、無理して行う必要はありません。
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業務改善のアイデアで効果がうまく出ないときに心掛けるべきポイント
ここでは、業務改善のアイデアで効果がうまく出ないときに心掛けるべきポイントを以下の3点から解説します。
- アイデアの方向性を明確にする
- 現場の意見もうまく取り入れる
- 長期的目線で業務改善に取り組む
1つずつ見ていきましょう。
アイデアの方向性を明確にする
ポイントの1つ目は、アイデアの方向性を明確にすることです。
常識にとらわれないアイデアを出すことで、大きな業務改善につながることもあるでしょう。しかし、いたずらに無節操なアイデアを出すだけでは、実現性や効果が薄いアイデアになってしまい、本質的な業務改善につながらない可能性も高いでしょう。
大切なことは、アイデアの方向性を明確にして、その方向性とアイデアが合致しているか判断することです。これにより、業務改善につながる可能性が高いアイデアを見極められるでしょう。
関連記事:仕事効率化に役立つアイデア16選!実行する手順や事例も解説
現場の意見もうまく取り入れる
ポイントの2つ目は、現場の意見もうまく取り入れることです。
現場の従業員であれば、経営者はなかなか気づかない課題に気づいているケースも多いでしょう。その現場の意見をうまく引き出して、取り入れることが大切です。
しかし、普段から経営層と現場との関係性が良好でなければ、現場が正直な意見を言ってくれないことも多いでしょう。経営層はこまめに現場とのコミュニケーションを取り、関係性を構築することが大切です。
長期的目線で業務改善に取り組む
ポイントの3つ目は、長期的目線で業務改善に取り組むことです。
業務改善の成果は、すぐに出るとは限りません。中には、数ヶ月かけて初めて効果が出てくるアイデアもあります。
大切なことは、業務改善を実行している現場の意見を定期的に聞き取りつつ、長期的目線で業務改善に取り組み、効果計測を行っていくことです。
業務改善のアイデアを実行する手順
ここでは、業務改善のアイデアを実行する手順を以下の4点から解説します。
- 業務の現状把握をする
- 業務の課題や問題点を整理する
- アイデアの実行計画を立てる
- 業務改善のアイデアを実行・改善する
1つずつ見ていきましょう。
業務の現状把握をする
業務改善のアイデアを実行する手順の1つ目は、業務の現状把握をすることです。
現状把握が不十分な状態では、業務改善は期待できません。業務内容や担当者、作業工程などを棚卸しましょう。
業務の課題や問題点を整理する
業務改善のアイデアを実行する手順の2つ目は、業務の課題や問題点を整理することです。
例えば、業務時間が長いことが課題であれば、手順書がわかりづらい、細かいミスが多いなどの課題が考えられます。
思いつく限り、業務の課題や問題点を書き出していくことにより、業務の課題や問題点が整理され改善のアイデアも導き出せるでしょう。
アイデアの実行計画を立てる
業務改善のアイデアを実行する手順の3つ目は、アイデアの実行計画を立てることです。
業務改善のアイデアを具体的に実行するための計画を立案しましょう。アイデアを実行するためのプロセスを整理し、それぞれのプロセスに必要なリソースや期限を整理していくことで、自ずと実行計画が立てられます。現実的なスケジュールが、アイデアを成功させるポイントです。
業務改善のアイデアを実行・改善する
業務改善のアイデアを実行する手順の4つ目は、業務改善のアイデアを実行・改善することです。
これまで検討してきたアイデアを、実行してみましょう。どんなによいアイデアでも、実行してみると成果だけでなく課題も見つかるものです。
そのため、PDCAサイクルを回してアイデアを改善していく必要があります。そうすれば、一層の業務改善につなげられるでしょう。
業務改善のアイデアを実行するポイント
ここでは、業務改善のアイデアを実行するポイントを以下の4点から解説します。
- 業務に無駄がないか洗い出しを行う
- 業務改善への意識を常に保つ
- 改善すべき業務の優先順位付けをする
- ミスを業務改善に役立てる
1つずつ見ていきましょう。
業務に無駄がないか洗い出しを行う
業務改善のアイデアを実行するポイントの1つ目は、業務に無駄がないか洗い出しを行うことです。
日々行っている業務を見直し、業務の無駄を洗い出してみましょう。
何気なく行っている業務も、よく内容を確認すると、同じ業務を複数人が行っている、現状使われていないデータを整理しているなど案外無駄があるものです。それが業務改善すべきポイントになります。
業務改善への意識を常に保つ
業務改善のアイデアを実行するポイントの2つ目は、業務改善への意識を常に保つことです。
業務改善が必要なポイントや業務改善のアイデアは、意外と日々の業務や日常生活の中に隠れているものです。業務改善への意識を常に保ち、気づきが少しでもあれば業務改善につなげるようにしましょう。
改善すべき業務の優先順位付けをする
業務改善のアイデアを実行するポイントの3つ目は、改善すべき業務の優先順位付けをすることです。
業務に優先順位があるように、業務改善にも優先順位があります。改善したい業務を思いつく限りリストアップした上で、重要度やリソースを考慮して優先順位をつけましょう。
より重要な内容から業務改善を行うことで、チーム全体のパフォーマンスがより効率よく向上します。
関連記事:タスク管理を効率化する7つのコツ!手段やメリットも解説
ミスを業務改善に役立てる
業務改善のアイデアを実行するポイントの4つ目は、ミスを業務改善に役立てることです。
業務上でミスを完全になくすことは現実的とは言えません。大切なことはミスを起こしたままで終わらせないことです。ミスの原因を追求し、対策を立案することで、業務改善につなげられます。
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業務改善のアイデアを実践した事例
ここでは、業務改善のアイデアを実践した事例を以下の4点から解説します。
- アミューズメント会社A|新商品に関する情報管理を効率化
- コールセンター事業会社B|コールセンター業務の効率化
- 運輸会社C|購買作業の時間を削減
- 金融機関D|事務作業の見える化を実現
1つずつ見ていきましょう。
アミューズメント会社A|新商品に関する情報管理を効率化
業務改善のアイデアを実践した事例の1つ目は、アミューズメント会社Aの事例です。
アミューズメント会社Aでは、日々新商品を開発しています。今まではExcelや紙で新商品のデータを管理してきたため、新商品情報の検索や管理に課題を感じていました。
そこで、データベースツールを取り入れ、商品情報を起点にしてあらゆる業務を一元管理することとしました。その結果、業務改善に成功したのです。
コールセンター事業会社B|コールセンター業務の効率化
業務改善のアイデアを実践した事例の2つ目は、コールセンター事業会社Bの事例です。
コールセンター事業会社Bでは、業務改善のため電話交換機を変更しました。従来の電話交換機では、機能不足で、電話がかかってくるとコールセンターのメンバー全員に電話がかかる仕組みでした。
しかし、スキル設定により適切なオペレーターにつなぐ仕組み(スキルルーティング)を有する電話交換機を採用したことで、担当者が明確になって業務の負担が減少しました。
他にも、録音機能やレポート機能もあるので、品質向上にも貢献しています。
関連記事:コールセンターにCRMを導入したい!おすすめ7選も紹介
運輸会社C|購買作業の時間を削減
業務改善のアイデアを実践した事例の3つ目は、運輸会社Cの事例です。
運輸会社Cでは、購買業務の業務改善に取り組みました。具体的には、購買管理プラットフォームを活用することで、備品の発注にかかる時間を1/3以下に削減できました。
これは、年間約170時間に相当する時間です。その分、他のコア業務に取り組むことができるようになりました。
金融機関D|事務作業の見える化を実現
業務改善のアイデアを実践した事例の4つ目は、金融機関Dの事例です。
金融機関Dでは、社内の事務業務を一手に担う「事務センター」における事務作業の属人化や業務の継承が課題でした。
そこで、以下の4つを中心に、事務センターの仕事の見える化を推進しました。
- 事務手順
- 業務実績
- 業務運営状況・改善活動
- 相互支援
その結果、業務の属人化を解消できました。また、残業時間削減やミスの減少、さらに業務品質向上にも成功したのです。
関連記事:プロジェクト管理の見える化を徹底解説!必要な理由から効果や実施方法まで紹介
まとめ
今回は、業務改善に役立つアイデアとうまくいかないときに心掛けるべきポイントなどを、実践した事例とともに解説しました。
業務改善に役立つアイデアは、日々の業務を見つめ直せば意外とよく見つかるものです。まずは業務の現状把握を行い、計画を立てて実行していきましょう。
また、他社の業務改善アイデアも参考になります。自社と類似の課題を解決した事例をリサーチし、導入できそうな業務改善アイデアがあれば、積極的に取り入れてみましょう。
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