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文書管理マニュアルの作り方!作成時のポイントも詳しく解説
文書管理マニュアルの作り方!作成時のポイントも詳しく解説
企業が営業活動をする上では、日々発生する文書を適切に管理する業務は欠かせません。文書の保存義務を遵守するだけでなく、文書を探す手間を省き業務効率を上げるためにも全従業員が文書管理を行っていく必要があります。

しかし、「文書をどのように保管していつ処分するのかを明記したマニュアルが自社にない」という企業も珍しくありません。そこで今回は、文書管理マニュアルの作り方と作成すべき理由、作成時のポイントを解説します。

【目次】

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文書管理マニュアルとは?

文書管理マニュアルとは?

ここでは、文書管理マニュアルについて、以下の2点を解説します。

  • 文書管理マニュアルとは
  • 文書管理規定との違い

1つずつ見ていきましょう。

文書管理マニュアルとは

文書管理マニュアルとは、企業内で文書の取り扱い方を体系化して記した指導書のことを指します。全ての従業員が適切な文書管理を実行するには、マニュアルの存在は欠かせません。

また、文書保存に関する法律上の要件を遵守するためや情報漏えいを防止するためにも、文書管理マニュアルは必要です。文書管理マニュアルには、一般的に文書の分類方法・保管場所・保管期間・文書の保存方法・廃棄方法などが記載されます。デジタル化が進む現代では、電子文書の管理手順も記載するケースが増えています。

文書管理規定との違い

文書管理マニュアルと混同されやすいものに、文書管理規定があります。文書管理規定とは、組織や企業が文書管理における基本的なルールや方針を定めたもので、「文書をどのように管理するか」という枠組みを示したものです。例えば、「重要な文書は5年間保存する」などの管理の方針や基本原則の基準は、文書管理規定で定めます。

一方、文書管理マニュアルでは、文書管理規定の方針や原則を実際に実行するための、具体的な手順や方法を詳細に記載していきます。そのため、文書管理マニュアルでは、文書を保存するときのフォルダ作成の手順や文書の命名規則など、部署や業務内容に即した実務的なルールを定めることが大切です。

文書管理マニュアルを作成すべき理由

文書管理マニュアルを作成すべき理由

ここでは、文書管理マニュアルを作成すべき理由について、以下の2点を解説します。

  • 法律上の規定を遵守するため
  • 業務効率化のため

1つずつ見ていきましょう。

法律上の規定を遵守するため

文書管理マニュアルを作成すべき理由の1つ目は、法律上の規定を遵守するためです。

会社法などの法律により、企業には一定期間、帳簿などの書類を保管することが義務付けられています。例えば、株主総会議事録や取締役会議事録などの経営関連文書や、貸借対照表や損益計算書などの財務文書が、保存義務のある書類に該当します。

業務効率化のため

文書管理マニュアルを作成すべき理由の2つ目は、業務効率化のためです。

文書管理マニュアルがないと、必要な文書がどこにあるのか分からず、探し出すのに手間と時間がかかります。そして、法的に保存が義務付けられている文書を誤って廃棄してしまう可能性があります。

また、保存方法が一貫していないと、セキュリティ対策が整っているとは言えません。情報漏えいを防止することは企業の責務であるため、文書管理マニュアルを作成するのは不可欠です。

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文書管理マニュアルの作り方

文書管理マニュアルの作り方

ここでは、文書管理マニュアルの作り方について、以下の5点を解説します。

  • 解決したい課題を抽出する
  • ルールを策定する
  • 管理者を決める
  • 更新者と更新方法を決める
  • 社内に周知し運用を始める

1つずつ見ていきましょう。

解決したい課題を抽出する

文書管理マニュアルの作り方の1つ目は、解決したい課題を抽出することです。

最初に、現在どのような文書を管理しているのか、どのような方法で保管しているのか、そして文書の保存状態がどのようになっているのかを把握しましょう。次に、必要な文書がすぐに検索・確認できる状態か、紛失する可能性はないか、セキュリティ上の問題点はないかなど、現在の文書管理における問題点の有無を洗い出します。

現状の課題を把握しないままマニュアルを作成してしまうと、どのようなルールを設けるべきかの具体的な指針を見失ってしまう恐れがあるため、課題の抽出は重要な作業です。

ルールを策定する

文書管理マニュアルの作り方の2つ目は、ルールを策定することです。

文書管理マニュアルには、文書管理規程に基づき、それぞれの文書の取り扱い方を詳細に記述する必要があります。

例えば、下記のような項目を記載していきます。

  • 文書の種類(公開資料/社外秘などの分類)
  • 文書の管理責任者
  • 文書の保存場所
  • 文書の保存期間
  • 保存方法(ファイリングの方法など)
  • 文書の廃棄方法
  • 文書管理マニュアル自体の更新方法・更新の頻度

事業や部署の要件にあわせて、適切な項目を決めていくことが大切です。

管理者を決める

文書管理マニュアルの作り方の3つ目は、管理者を決めることです。

文書管理の責任者を定めて、文書を取り扱う権限を明確にしていきます。短期のアルバイトや試用期間中の従業員が社内の重要な文書にアクセスできる状態にあると、重大な情報漏えいにつながる恐れがあります。特に、顧客の個人情報が漏れた場合、企業は社会的な責任を問われてしまいます。

紙の文書の内容によっては、ファイルが格納されたキャビネットに鍵をかけ、限られた従業員のみが鍵を扱えるようにするなど、対策を講じましょう。

更新者と更新方法を決める

文書管理マニュアルの作り方の4つ目は、更新者と更新方法を決めることです。

文書管理マニュアルの更新を行う担当者・更新のタイミング・更新方法と記録の残し方を、ルールとして策定しておきましょう。基本的に、文書管理マニュアルは、年に一度など定期的に更新していくことをおすすめします。更新時には、法改正などによる保存期間に変更はないかも、あわせて確認しましょう。

社内に周知し運用を始める

文書管理マニュアルの作り方の5つ目は、社内に周知し運用を始めることです。

良質なマニュアルを作っても、実務を行う従業員がルールを守らなければ無駄になってしまいます。実務で活用されるには、単にマニュアルの存在を知らせるだけでなく、従業員に対して適切な教育を行うことも大切です。説明会や研修を行い、マニュアルに沿って業務が遂行されるよう促していきましょう。

文書管理マニュアル作成時のポイント

文書管理マニュアル作成時のポイント

ここでは、文書管理マニュアル作成時のポイントについて、以下の3点を解説します。

  • 紙文書と電子文書の取り扱い方を決める
  • 誰でも理解できるようなルールを策定する
  • ツールを活用する

1つずつ見ていきましょう。

紙文書と電子文書の取り扱い方を決める

文書管理マニュアル作成時のポイントの1つ目は、紙文書と電子文書の取り扱い方を決めることです。

紙文書と電子文書は根本的に性質が異なるため、それぞれに適応したルールやマニュアルを設ける必要があります。例えば、オフィス内での紙の文書保管と、PCやクラウド上での電子文書保管では、セキュリティ対策の手段が異なります。そのため、文書の形態に応じて適切な管理が行えるよう、それぞれの特性に合わせた規定やマニュアルを作成することが重要です。

誰でも理解できるようなルールを策定する

文書管理マニュアル作成時のポイントの2つ目は、誰でも理解できるようなルールを策定することです。

作業に取りかかったときに具体的に何をすれば良いのか迷ってしまうルールでは、行動に移せなくなってしまいます。担当者が直面する具体的な状況を想定し、抽象的な記載をしていないか確認しながらマニュアルを作成しましょう。

また、マニュアルが複雑になりすぎないようにすることも大切です。複雑すぎるルールは運用率が下がってしまう恐れがあります。重要なポイントは押さえつつ、マニュアルを見た人が素早く内容を把握できるようなルール作りを心掛けましょう。

ツールを活用する

文書管理マニュアル作成時のポイントの3つ目は、ツールを活用することです。

文書管理を効率的に進めるには、文書管理のクラウドサービス、文書管理システムなど、作業を簡略化し整理を手助けするツールを取り入れると便利に使えます。また、作成した文書管理マニュアルを社内Wikiに保存しておくと、情報共有が容易に行えるでしょう。

まとめ

まとめ

今回は、文書管理マニュアルの作り方と作成すべき理由、作成時のポイントを解説しました。

文書管理マニュアルは、定期的な更新と改善を忘れずに行い、法的要件の変更点を反映させていきましょう。また、作成した文書管理マニュアルを基に、従業員一人ひとりが日常業務の中で情報管理の質を高めていくことも大切です。文書管理マニュアルの保管には、社内Wikiを導入してみてはいかがでしょうか。

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