そこで今回は、プロジェクトチーム・企業・部署などのマネジメントをする側が、タスク管理をする手順とコツを解説していきます。
【目次】
マネジメントする上でタスク管理が重要な理由
チームやプロジェクトをマネジメントする上で、タスク管理は欠かせません。ここでは、マネジメントする上でタスク管理が重要な理由について、以下の4点を解説します。
- タスクの進捗の可視化ができる
- 納期を守れるようになる
- タスクの偏りを防止できる
- チームの連帯感が生まれる
1つずつ見ていきましょう。
タスクの進捗の可視化ができる
マネジメントする上でタスク管理が重要な理由の1つ目は、タスクの進捗の可視化ができるためです。
進行中のチームメンバー全体の作業が可視化されると、仕事を進める上で多くのメリットがあります。チームでタスクを共有しておけば、「誰がどの作業をどの程度進めているのか」が一目で分かります。
全体が把握できると、一部のメンバーがタスクを完了できていなかった場合でも早めに発見でき、適切な対処を行えるでしょう。チームでタスクを管理していくことで、各メンバーの業務の進捗状況を把握し、プロジェクトを完遂しやすくなります。
納期を守れるようになる
マネジメントする上でタスク管理が重要な理由の2つ目は、納期を守れるようになるためです。
タスクをチームや部署全体で共有すると、「他人に見られている」という意識が強まり、責任感や緊張感を持ちやすくなります。反対に、個人のみでタスク管理をしていた場合、誰からも注意されず、タスクの後回しや期限間際まで延長してしまうといった問題が生じることも少なくありません。タスクをチームや部署全体で共有することで、期限遵守がしやすくなり、プロジェクトを予定通りに進行できるでしょう。
タスクの偏りを防止できる
マネジメントする上でタスク管理が重要な理由の3つ目は、タスクの偏りを防止できるためです。
タスクを複数のメンバーに均等に分配したつもりに見えても、作業負荷のアンバランスが生じてしまうことは往々にしてあります。計画通りに実行に移したところ、予想以上の時間がかかり、タスクが不均等になったという経験をお持ちの方もいるかもしれません。
そこで、各メンバーのタスク進行度が共有されていれば、作業時間の見積もりの誤りや作業負荷のアンバランスが発生した場合でもすぐに把握できます。タスクの再分配や追加人員の配置など、即時対応が可能となり、スケジュールへの影響を最小限に抑えつつ作業を進行できるようになります。
チームの連帯感が生まれる
マネジメントする上でタスク管理が重要な理由の4つ目は、チームの連帯感が生まれるためです。
メンバー全員が他の人々のタスクやその進行状況を理解できる場合、チーム全体の連携が深まり、全体としての生産性が向上します。
タスクや進捗を共有することで、他のメンバーの業務成果が可視化されます。高いスキルを持つメンバーの仕事のこなし方を見ることは、他のメンバーにとって刺激となるはずです。自分自身のパフォーマンスを向上させようという気持ちと、モチベーションを高める効果が期待できます。
マネジメントするなら知っておきたいタスク管理の手順
マネージャーがタスク管理を行うときには、どのような手順を踏めばよいのでしょうか。ここでは、マネジメントするなら知っておきたいタスク管理の手順について、以下の4点を解説します。
- 必要なタスクを洗い出す
- メンバーにタスクを割り振る
- 進捗管理を行う
- 振り返りをして改善点を共有する
1つずつ見ていきましょう。
必要なタスクを洗い出す
タスク管理の手順の1つ目は、必要なタスクを洗い出すことです。はじめに、プロジェクトを成功させるために必要な全タスクを洗い出していきましょう。このとき、極力タスクを細かく分割することが重要です。
タスクを細分化すると、見過ごされがちな小タスクも把握でき、また、そのタスクを遂行するのに最適なメンバーの選定もしやすくなります。さらに、ゴール達成に向けた全タスクを洗い出すことにより、スケジューリングの精度も上がります。タスクをすべて洗い出しておくことで、トラブルにも対応できる余裕を確保したスケジュール作りが可能になるでしょう。
メンバーにタスクを割り振る
タスク管理の手順の2つ目は、メンバーにタスクを割り振ることです。全てのタスクが明らかになった段階で、メンバーへの割り当てを行います。タスクは主に「個々のタスク」と「チームで取り組むタスク」の2つに分けられます。チームで取り組むタスクは、メンバーと一緒にプロジェクト全体の進行状況を踏まえ、スケジュールの調整を行っていきます。
タスクに着手するときには、チーム全員がプロジェクトの期限を随時確認し、各自のタスクが順調に進行しているかを確認しておくことが大切です。遅延が発生しているメンバーがいれば、人員の再配置やその他の対策を講じながら、タスクの再配分を行っていきましょう。
進捗管理を行う
タスク管理の手順の3つ目は、進捗管理を行うことです。日常の進捗状況の管理とスケジュールの再調整は、チームのタスク管理において重要な要素です。チーム全体として業務をスムーズに遂行するためには、毎日の業務進行状況をできるだけ詳細に把握していきましょう。
タスクによっては、遅延が生じることも珍しくありません。日々の業務進行状況を管理し、遅延が深刻化する前に対策を講じていきましょう。また、スケジュールは状況に応じて再構築していく必要があります。進行方向が変化したり、トラブルが発生したりするなど、プロジェクトには予期せぬ事態が付きものです。初期の計画に縛られず、スケジュールの再調整を行いながら、滞りなく進行していくためにも進捗管理が欠かせません。
振り返りをして改善点を共有する
タスク管理の手順の4つ目は、振り返りをして改善点を共有することです。プロジェクトが終了したら、全員で反省会を実施しましょう。プロジェクトを達成したチームの経験と知識は、貴重な財産です。メンバー全員で振り返りを行うことで、自分の業務領域を超えた知見を獲得したり、改善していったりすることが可能です。
チーム全体の能力向上に寄与するため、改善点をチーム内で共有し、次のプロジェクトへとつなげていきましょう。
マネジメントするときのタスク管理のコツ
タスク管理をマネジメントするときには、何に気をつければよいのでしょうか。ここでは、マネジメントするときのタスク管理のコツについて、以下の3点を解説します。
- メンバーに干渉しすぎない
- メンバーと信頼関係を築く
- リマインドをする
1つずつ見ていきましょう。
メンバーに干渉しすぎない
マネジメントするときのタスク管理のコツの1つ目は、メンバーに干渉しすぎないことです。
タスク管理が苦手なメンバーがいる場合、どうしてもその進捗を細かく把握したくなるかもしれません。しかし、細部まで口出ししすぎるマネジメントスタイルはおすすめしません。過度に監視されているとメンバーが抑圧を感じ、常に指示を待つ状態が習慣化して自己判断能力が低下してしまう恐れがあるためです。
タスクの進行状況が気になるとしても、過度な介入は避け、信頼して個人の裁量に任せるようなマネジメントを心掛けましょう。
メンバーと信頼関係を築く
マネジメントするときのタスク管理のコツの2つ目は、メンバーと信頼関係を築くことです。チーム内での信頼が深まると、以下のような恩恵を享受できます。
- 業務上の悩みを相談しやすい雰囲気が生まれる
- チーム間の認識のずれが最小限に抑えられる
- メンバーが自主的に働きやすくなる
メンバーと信頼関係を構築し、快適な職場環境づくりを目指しましょう。
リマインドをする
マネジメントするときのタスク管理のコツの3つ目は、リマインドをすることです。
部下のタスク管理を円滑に進めるためには、納期が近いタスクについてはリマインドを行っていくことが大切です。期限が設定されているタスクで、特に完了報告を必要とするものについては、カレンダーに記入しておくことをおすすめします。また、ツールを利用して自動リマインダーが前日や当日に発動するように設定しておけば、納期が迫ってもメンバーは確実にタスクを思い出すことができるでしょう。
まとめ
今回は、プロジェクトチーム・企業・部署などのマネジメントをする側が、タスク管理をする手順とコツを解説しました。チーム全体でタスク管理を行うことで、進捗状況が把握でき、プロジェクトの成功率を高めることができます。業務上で起こるトラブルを早期発見し、適切に人員を再配分していくためにも、タスク管理を適切に行っていくことが大切です。
本記事で紹介した手順とコツを参考に、あなたのチームのタスク達成率を高めていきましょう。
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