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プロジェクト管理におけるクリティカルパスを特定する5つのステップと2つのポイント
プロジェクト管理におけるクリティカルパスを特定する5つのステップと2つのポイント
複雑なプロジェクトでは、最短経路を見極めるのは容易ではありません。
プロジェクト進行中の「どのタスクを優先すべきか」「全体の進捗をどう把握すればいいのか」といった疑問を解消するには、クリティカルパスが役立ちます。

そこで今回は、プロジェクト管理においてクリティカルパスを特定するための5つのステップと2つのポイントを解説します。

【目次】

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プロジェクト管理で知っておきたいクリティカルパスとは

プロジェクト管理で知っておきたいクリティカルパスとは

ここでは、プロジェクト管理で知っておきたいクリティカルパスについて、以下の2点を解説します。

  • クリティカルパスとは
  • クリティカルパスの重要性

1つずつ見ていきましょう。

クリティカルパスとは

クリティカルパス(Critical Pass)とは、プロジェクトのすべての工程の中で、最も長い時間を要する経路を指します。

他の作業が完了しても、クリティカルパス上の作業が終わらなければプロジェクトは完了しません。そのため、クリティカルパスを管理することがプロジェクトの効率的な進行に直結します。

クリティカルパスの重要性

クリティカルパスは、プロジェクトの遅延リスクの回避と、リソースの再配分を行うために欠かせません。

プロジェクトをスムーズに進めるためには、最初にクリティカルパスを見つけ、注意を払いながら進捗を確認する必要があります。

最長となる工程を予定より早めに終わらせることができれば、ほかの作業にも余裕ができ、品質の向上にもつながります。前倒しを行うことで、プロジェクト全体が円滑に進み、納期遅延のリスクも防ぐことが可能です。

また、クリティカルパスは、限られたリソースを最適に配分するためにも重要です。

プロジェクトの中でどのタスクが全体の完了に直結するかを把握できれば、重要な工程に対し、優先的に人員や時間を集中させる判断を下せます。

反対に、クリティカルパス以外の作業には余裕を持たせることで、不要な負荷を減らせます。このように、クリティカルパスの把握は、プロジェクトの遅延防止と作業効率の向上のために重要です。

 

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プロジェクト管理におけるクリティカルパスを特定する5つのステップ

プロジェクト管理におけるクリティカルパスを特定する5つのステップ

ここでは、プロジェクト管理におけるクリティカルパスを特定するステップについて、以下の5点を解説します。

  1. タスクを洗い出す
  2. タスク間の関係を把握する
  3. PERT図を作成する
  4. タスクの所要時間を見積もる
  5. クリティカルパスを特定する

1つずつ見ていきましょう。

タスクを洗い出す

プロジェクト管理におけるクリティカルパスを特定するステップの1つ目は、タスクを洗い出すことです。

プロジェクトを完了するために必要なすべてのタスクを洗い出し、整理していきます。プロジェクト全体を段階的に分け、それぞれのフェーズに属するタスクを細かく分類していくことが重要です。

また、各タスクにかかる工数や日数を見積もります。 タスクは可能な限り細分化し、1つのタスクが数日以内に完了するレベルまで分割しておくと、進捗管理がしやすくなります。

また、これまでの実績やスケジュールを参照して、見積もりの精度を向上させることも大切です。

タスクを洗い出すステップをしっかり行うことで、プロジェクト全体の計画がスムーズに進行するでしょう。

タスク間の関係を把握する

プロジェクト管理におけるクリティカルパスを特定するステップの2つ目は、タスク間の関係を把握することです。

どのタスクが他のタスクに依存しているか、または同時に進行可能なタスクはどれかを明確にしていきます。

例えば、タスクAが完了しないとタスクBを始められない、タスクB完了後にタスクCが始まる、といった流れが依存関係です。

タスク同士の依存関係を整理することで、プロジェクトの作業順序を構築でき、プロジェクト全体に影響を及ぼす重要なタスクを特定できます。

PERT図を作成する

プロジェクト管理におけるクリティカルパスを特定するステップの3つ目は、PERT図を作成することです。

PERT図(Program Evaluation and Review Technique)とは、プロジェクトのタスクの順序と依存関係を視覚的に示す図のことを指します。

PERT図を使うことで、各タスクをどの順番で進めるべきか、どのタスクが他のタスクに依存しているかを一目で把握できます。

PERT図の作成は、プロジェクトの全体像を把握し、リソースの配分やスケジュール調整を効果的に行うために役立ちます。

遅延が発生しそうなポイントも早期に特定できるため、プロジェクトの進行を計画通りに進めやすくなるでしょう。

タスクの所要時間を見積もる

プロジェクト管理におけるクリティカルパスを特定するステップの4つ目は、タスクの所要時間を見積もることです。

PERT図でプロジェクトの全体像を明確にしたあとは、各タスクにかかる所要時間を見積もっていきます。

クリティカルパス上のタスクに遅れが生じた場合、プロジェクトの完了にも影響を与えるため、正確な見積もりが不可欠です。

見積もりの精度を高めることで、リスクを事前に把握し、遅延を防ぐための対策が行えます。

クリティカルパスを特定する

プロジェクト管理におけるクリティカルパスを特定するステップの5つ目は、クリティカルパスを特定することです。

各タスクの時間を順に足していき、どの経路がクリティカルパスに該当するかを判断していきます。最長の経路は1つだけとは限らず、複数の経路がクリティカルパスとして同時に存在する場合もあります。

多角的に遅延リスクを想定しながら、クリティカルパスを特定していくことが重要です。

プロジェクト管理においてクリティカルパスを把握するメリット

プロジェクト管理においてクリティカルパスを把握するメリット

ここでは、プロジェクト管理においてクリティカルパスを把握するメリットについて、以下の4点を解説します。

  • スケジュール管理に役立つ
  • タスクの優先度の見極めに役立つ
  • ボトルネックを回避できる
  • 同様のプロジェクト計画に活用できる

1つずつ見ていきましょう。

スケジュール管理に役立つ

プロジェクト管理においてクリティカルパスを把握するメリットの1つ目は、スケジュール管理に役立つことです。

クリティカルパスを特定すれば、スケジュール作成やリソースの効率的な配分が行えます。さらにクリティカルパスを考慮した作業計画を組むことで、プロジェクトの進捗管理が行え、遅延のリスクを抑えることが可能です。

また、各タスクに必要な人数や求められるスキルも明確になるため、人員の配分の最適化にも役立ちます。

どのタスクに何人の作業者が必要か、どのスキルを持った人材が必要かといった具体的な見通しが立てられます。

人員リソースの配分を最適化することで、人件費のコストも削減でき、チーム全体のパフォーマンス向上が見込めるでしょう。

関連記事:プロジェクト管理ではスケジュールの管理が必須!おすすめツール6選も紹介

タスクの優先度の見極めに役立つ

プロジェクト管理においてクリティカルパスを把握するメリットの2つ目は、タスクの優先度の見極めに役立つことです。

クリティカルパスに着手する前に、タスクの依存関係が明確になるため、作業順序の整理が行えます。

プロジェクトを円滑に進めるためには、タスクの完了期日とタスクの優先度を把握しておくことが重要です。

クリティカルパスを特定しておくことで、タスクの優先順位が明確になり、プロジェクト全体の円滑な進行が可能になるでしょう。

ボトルネックを回避できる

プロジェクト管理においてクリティカルパスを把握するメリットの3つ目は、ボトルネックを回避できることです。

ボトルネックとは、プロジェクトの進行を妨げる停滞箇所のことです。ボトルネックが存在すると、後続のタスクが完了できず、プロジェクトそのものの遅延が起こりかねません。

クリティカルパスの特定により、停滞するリスクが高いタスクを優先的に管理し、前倒しすることでスケジュールを調整できます。

結果として、ボトルネックによる遅延を未然に防ぎ、全体の作業効率を高めることが可能です。

同様のプロジェクト計画に活用できる

プロジェクト管理においてクリティカルパスを把握するメリットの4つ目は、同様のプロジェクト計画に活用できることです。

プロジェクト管理では、当初の計画と実際の進捗に差異が発生することは、決して珍しくありません。クリティカルパスも例外ではなく、想定された経路とは違う最長ルートがよく発見されます。

この差異を分析し、計画時のクリティカルパスと実際の結果を比較すれば、次回のプロジェクト計画に反映することができます。

振り返りは、今後のプロジェクトで、より現実的かつ効果的なスケジュールを組むためにも重要です。クリティカルパスの分析によって、計画の精度の向上が見込めるでしょう。

 

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プロジェクト管理のクリティカルパスを特定するときの2つのポイント

プロジェクト管理のクリティカルパスを特定するときの2つのポイント

ここでは、プロジェクト管理のクリティカルパスを特定するときのポイントについて、以下の2点を解説します。

  • プロジェクトの準備段階で行う
  • ツールを活用する

1つずつ見ていきましょう。

プロジェクトの準備段階で行う

プロジェクト管理のクリティカルパスを特定するときのポイントの1つ目は、プロジェクトの準備段階で行うことです。

準備段階でタスクの洗い出しや依存関係を整理することで、全体の流れが可視化されるため、計画立案に役立ちます。

各タスクの順序を明確化し、どのタスクがプロジェクトの進行に直結するかを早期に特定できます。

また、準備段階でのクリティカルパスの特定は、リソースの効率的な配分にも有利です。必要な人員やスキルを早めに見積もり、最適化が行えるためです。

事前にリスクを把握しておくことで、のちの調整やリソース不足による遅延を防げます。 プロジェクト開始前にクリティカルパスを特定すれば、円滑な進行と納期の厳守が期待できます。

関連記事:リソース管理がプロジェクト運用のポイント?メリットや管理項目・4つのポイントを解説

ツールを活用する

プロジェクト管理のクリティカルパスを特定するときのポイントの2つ目は、ツールを活用することです。

手作業でタスクの依存関係や進捗を整理するのは、手間のかかる作業でミスの原因にもなりかねません。

効率化のためにも、タスク管理ツールやプロジェクト管理ツールの利用を推奨します。このとき、タスクの洗い出しからPERT図の作成まで可能なツールを選ぶことがポイントです。

例えば、CrewWorks(クルーワークス)のようなタスク管理ツールを利用すれば、クリティカルパスの特定も効率化でき、プロジェクトやタスクの履歴を一元管理することもできます。

ツールを活用することで、プロジェクトの進行をスムーズにし、進捗管理も効率化できるでしょう。

まとめ

まとめ

今回は、プロジェクト管理においてクリティカルパスを特定する5つのステップと2つのポイントを解説しました。

クリティカルパスの特定は、プロジェクト管理において重要な経路を特定する手法で、プロジェクトの進行に役立ちます。

準備段階でクリティカルパスを把握することで、計画の精度が高まり、納期厳守とプロジェクトの円滑な進行が期待できるでしょう。

タスク管理ツールプロジェクト管理ツールを活用して、クリティカルパスを特定してみてはいかがでしょうか。

 

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CrewWorks編集部
この記事を書いた人
CrewWorks編集部
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