そこで今回は、プロジェクト管理で項目を重要視する理由・PMBOKとは何か・押さえておきたい項目・スムーズに行うためのポイントを解説します。
【目次】
プロジェクト管理ではなぜ「項目」を重要視するのか?
プロジェクト管理における「項目」は、プロジェクト管理に重要な要素の1つです。項目を設定することで、プロジェクト管理業務の細部から全体までを理解できるようになるためです。たとえば、プロジェクトの現状を知りたい場合、スケジュール管理を項目として設定していれば、プロジェクト全体のどの位置・フェーズなのかが理解できます。
また、タスク管理を項目に入れることで、個々のメンバーが抱えるタスク量の把握・タスクの進捗状況を把握することができるのです。項目を定めるときに「なぜこの項目が必要なのか」を明確にしたうえで定義し、それぞれの項目を掘り下げていけば、プロジェクトの現状・今後の展開の理解が進むといえます。
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プロジェクト管理の項目を定めたPMBOKとは?
プロジェクト管理において、指標となる「PMBOK(ピンボック)」というものがあります。「Project Management Body of Knowledge」のそれぞれのアルファベットの頭文字を略した言葉で、世界基準でプロジェクトマネジメントのノウハウ・手法をまとめて記載したものです。
プロジェクトの最終目標とすべきは、「Quality(品質)」「Cost(費用)」「Delivery(納期)」をまとめた「QCD」です。PMBOKでは、QCDに加えて「スコープ管理」「要員管理」「コミュニケーション管理」「リスク管理」「調達管理」「ステークホルダー管理」の6項目を加えた「10の知識エリア」と、「立ち上げ→計画→実行→監視・管理→終結」の「5つのプロセス」、何をもとに・どのようなツールを使用して・作成するのかという「3つのパート」で分けていきます。PMBOKは確実にプロジェクト管理を行うための教本ともいえるのです。
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プロジェクト管理で押さえておきたい項目
プロジェクト管理の項目にはさまざまな項目があります。PMBOKで定義された6つの項目も重要ですが、それとは別にプロジェクト管理で押さえておきたい項目を、以下の6点から解説します。
- スコープ管理
- コスト管理
- スケジュール管理
- ステークホルダー管理
- コミュニケーション管理
- リスク管理
1つずつ見ていきましょう。
スコープ管理
プロジェクト管理で押さえておきたい項目の1つ目は、スコープ管理です。スコープ管理とは、プロジェクトの目標達成に必要な作業内容・成果物を決めて管理することです。関係者が共有することで、タスク漏れの防止につながります。
スコープ管理には、プロジェクトスコープ・成果物スコープの2種類があります。プロジェクトスコープは、プロジェクトで行う作業の範囲を明確にして管理すること、成果物スコープは、成果物を明確にして管理することです。2つの違いは、プロジェクトスコープが「ToDo」を管理するのに対して、成果物スコープでは「完成物」にスポットを当てて管理することが挙げられます。
QCDを踏まえたうえで、「スコープ=やるべきこと・結果」を洗い出しましょう。
コスト管理
プロジェクト管理で押さえておきたい項目の2つ目は、コスト管理です。コスト管理とは、プロジェクトが予算内に収まるように管理することです。コスト管理を適切に行うことで、予算が守られさらに利益が生まれることが期待できます。
コスト管理では、プロジェクトが実現可能な予算設定を行い、品質の高い成果物とともに利益を最大化することが求められます。プロジェクトマネージャーによる効果的なコスト管理を行うためには「経験」が欠かせません。過去のプロジェクトを参考により精度の高い見積もりを行い、適切なコスト管理をすることがポイントです。そのためにも、プロジェクト管理におけるコスト管理についての、ナレッジの蓄積は重要だといえるのです。
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スケジュール管理
プロジェクト管理で押さえておきたい項目の3つ目は、スケジュール管理です。プロジェクト管理の中でもスケジュール管理は、重要なカギを握るといえます。
QCDを適切に設定しても、作業の遅れが生じたりタスク漏れが起きていたりしてスケジュール通り進まないこともあります。ガントチャートを活用してスケジュール管理を行うことで、リアルタイムに効率良く進捗状況の確認ができ、問題の発生・作業時間の超過によるスケジュール遅延などに対して適切に改善することができます。
関連記事:ガントチャートの作り方を解説!注意点・おすすめツールも紹介
ステークホルダー管理
プロジェクト管理で押さえておきたい項目の4つ目は、ステークホルダー管理です。そもそもステークホルダーとは、企業活動によって影響を受ける関係者全員を指します。たとえば経営者・株主・従業員・取引先の顧客などが挙げられます。プロジェクト管理においては、プロジェクトの関係者を示し、プロジェクトメンバーの他、管理者・意思決定者・顧客がステークホルダーに該当します。
ステークホルダー管理では、まずステークホルダーの洗い出しと特定を行います。そして、ステークホルダーとどのような関わり方をするのかを計画に落とし込みます。ここでは、ステークホルダーの期待に応えていくことが重要です。
コミュニケーション管理
プロジェクト管理で押さえておきたい項目の5つ目は、コミュニケーション管理です。プロジェクト管理におけるコミュニケーション管理とは、プロジェクトの進捗状況・課題を正確に把握し、成功するようメンバーと円滑なコミュニケーションを図ることです。コミュニケーション不足が起こると、情報共有がスムーズに進まなくなります。メンバーが抱えている課題やトラブル・止まっているタスクの把握が難しくなり、最悪の場合、納期の遅れにつながる懸念があります。
コミュニケーション管理を行うことで、失敗の原因となる要素を排除することが可能になり、プロジェクトの成功率が高まります。
関連記事:プロジェクト管理のコミュニケーションを徹底解説!進め方・成功ポイント・5Cについても詳しく紹介
リスク管理
プロジェクト管理で押さえておきたい項目の6つ目は、リスク管理です。リスク管理では、プロジェクトを進めるうえで存在するリスクをコントロールするために行います。
リスク管理の目的は、マイナスになるリスクの予防、プラスになるリスクの積極的な活用です。プロジェクトの計画立案段階で、リスク管理の実行方法を明確にし、リスクの評価基準を確立します。担当者は特定したリスクを監視したり追跡したりしながら、定期的に管理状況の報告を行います。
関連記事:プロジェクト管理のカギを握る「リスク管理」を徹底解説!
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項目を設定してプロジェクト管理をスムーズに行うポイント
さまざまな項目を設定し確実に管理を行うことが重要なプロジェクト管理には、スムーズに管理するためのポイントがあります。
ここでは項目を設定してプロジェクト管理をスムーズに行うポイントを、以下の3点から解説します。
- 全体像の把握
- 業務工程の細分化
- 予算の適切な見積もり
1つずつ見ていきましょう。
全体像の把握
項目を設定してプロジェクト管理をスムーズに行うポイントの1つ目は、全体像の把握です。
プロジェクト管理を適切に行うためには、プロジェクトの全体像を把握するために必要な情報を集めることが重要です。情報が不足していれば、管理の精度が低下しプロジェクトが失敗しやすくなります。そのためにも、プロジェクトに参加するメンバーとはコミュニケーションを活発に行うことがおすすめです。
ただし、1つの項目に集中しすぎることで、全体像がつかみにくくなり、ゴールを見失う懸念があります。そのため、プロジェクトの全体像を把握したうえで、詳細な項目を設定しましょう。
業務工程の細分化
項目を設定してプロジェクト管理をスムーズに行うポイントの2つ目は、業務工程の細分化です。
プロジェクトは、いくつもの業務を完成させて成り立つものであるため、さまざまなタスクを計画通りこなしていく必要があります。タスクは、業務工程を細分化することで明確になります。細分化されたタスクを完了させていけば、プロジェクトが長期に及んでも、ゴールを見失う心配はないでしょう。
また、業務行程を細分化することで、個々のメンバーが抱えるタスクの進捗状況も把握しやすくなるため、タスクの遅れ・問題の発生や人員や予算のリソース不足に気づくことも可能になります。
予算の適切な見積もり
項目を設定してプロジェクト管理をスムーズに行うポイントの3つ目は、予算の適切な見積もりです。
プロジェクト管理では、プロジェクトを予算内で完了させることが重要です。プロジェクトを完遂させるためには、人件費・材料費などのコストが発生します。そのため、予算を適切に見積もり、そのうえで予算設定・調整などの業務が必要になります。予算が適切に見積もられたプロジェクト管理では、コスト管理も適切に行われ、結果として利益を生み出すことにつながります。
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まとめ
今回は、プロジェクト管理で項目を重要視する理由・PMBOKとは何か・押さえておきたい項目・スムーズに行うためのポイントを解説しました。
プロジェクト管理では、プロジェクトの目的を達成するために、どのような成果物を生み、それをどういうプロセスで達成していくかを綿密に計画し、遂行します。この計画に欠かせないのが項目です。項目を設定して詳細まで練ることで、プロジェクトの成功が近づくといえます。項目を適切に管理することで、利益を最大化できるようプロジェクトを進めましょう。
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