2025/11/12
[更新日] 2025/11/4

中小企業におすすめのSaaS9選！生産性アップとDXを実現するツールを解説

中小企業において、限られたリソースで効率的な業務運営を実現することは重要な課題です。
人手不足やコスト削減の圧力が高まる中、多くの企業がデジタル変革（DX）の必要性を感じているでしょう。
しかし、「どのようなツールを導入すべきか分からない」「投資対効果が見込めるのか不安」といった疑問を抱える担当者も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、中小企業の生産性向上とDX推進に効果的なSaaSツール9選、選び方のポイントを詳しく解説します。

【目次】

■中小企業におすすめのSaas
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中小企業におすすめのSaaSとは

SaaS（Software as a Service）は、インターネット経由でソフトウェアを利用できるクラウド型サービスです。

パソコンへのインストールやサーバーの構築は不要で、ブラウザからすぐに使い始められます。料金は月額制が中心なので初期費用を抑えやすく、利用人数や機能も必要に応じて段階的に増やせます。

アップデートやメンテナンスは提供会社が行うため、常に最新で安全な状態を保てます。

場所やデバイスを問わずアクセスできるので、在宅勤務と現場業務の両立、データの一元管理、他システムとのAPI連携による業務自動化など、DX（デジタルトランスフォーメーション）を進める基盤として最適です。

▼情報共有をDX化して生産性を向上したい方は、ぜひこちらの記事をご覧ください。
　労働時間の57%はコミュニケーションに費やしている！コミュニケーションコストを簡単に削減できるおすすめツールとは？

中小企業にSaaSが必要な理由

ここでは、中小企業にSaaSが必要な理由について、以下の3点を解説します。

生産性の向上が見込める
DXを促進できる
専門の技術者を確保せずに済む

1つずつ見ていきましょう。

生産性の向上が見込める

中小企業にSaaSが必要な理由の1つ目は、生産性の向上が見込めることです。

SaaSツールを導入すると、これまで手作業で実施していた業務を自動化できるため、従業員はより付加価値の高い業務に時間を使えるようになります。

例えば、クラウド会計ソフトを活用すれば、請求書の作成や経費精算、帳簿の記帳といった経理業務にかかる時間の大幅な短縮が見込めます。

また、営業支援ツール（SFA）を導入すれば、顧客情報や商談履歴の一元管理が可能です。

営業担当者は情報を探す手間が省け、商談や提案といった本来の営業活動に集中できるようになるでしょう。

DXを促進できる

中小企業にSaaSが必要な理由の2つ目は、DXを促進できることです。

多くの中小企業では、請求書や契約書、勤怠管理などが紙ベースで行われていたり、Excelファイルを個別に管理するといったアナログな方法が残っているのが現状です。

こうしたデジタル化の遅れは、情報の検索や共有に時間がかかるだけでなく、データの分析や活用も難しくなるため、結果として競争力の低下につながりかねません。

SaaSツールを導入すれば、こうした業務プロセス全体を一気にデジタル化でき、データドリブンな経営を実現できます。

例えば、販売管理システムを使えば売上データや在庫状況をリアルタイムで可視化でき、経営判断に必要な情報をすぐに取り出せます。

また、過去のデータを分析して傾向を把握したり、将来の需要を予測したりといった、戦略的な経営も可能になるでしょう。

関連記事：DX推進は「見える化」から！メリットと実践ステップを解説

専門の技術者を確保せずに済む

中小企業にSaaSが必要な理由の3つ目は、専門の技術者を確保せずに済むことです。

オンプレミス型のシステムでは、サーバー管理やセキュリティ対策、システムメンテナンスなどに専門知識を持つ技術者が必要です。

しかし、中小企業にとっては優秀なIT人材の確保が難しい場合が多く、人件費も大きな負担となります。SaaSなら、技術的な管理はベンダーが行うため、専門の技術者を雇用する必要がありません。

また、システムの更新やバグ修正も自動で行われるため、安定した運用が可能です。

中小企業の導入におすすめのSaaSの種類

ここでは、中小企業の導入におすすめのSaaSの種類について、以下の6点を解説します。

ビジネスチャット
ファイル共有
オンライン会議・Web会議
営業支援（SFA・CRM）
会計・経理管理
勤怠・人事管理（HR系）

1つずつ見ていきましょう。

ビジネスチャット

中小企業の導入におすすめのSaaSの種類の1つ目は、ビジネスチャットです。

メールに比べて迅速なコミュニケーションが可能で、プロジェクトごとのチャンネル作成により情報整理も効率的に行えます。

ファイル共有機能やビデオ通話機能を備えたツールも多く、リモートワーク環境でも円滑な連携が実現できるでしょう。

また、既読の確認機能により、重要な情報が確実に伝わったかを把握できる点も魅力です。導入により、社内コミュニケーションの活性化と業務効率の向上が期待できます。

関連記事：ビジネスチャットに既読機能は必要？メリット・デメリットともに解説！

ファイル共有

中小企業の導入におすすめのSaaSの種類の2つ目は、ファイル共有です。

クラウド上でファイルを管理することで、どこからでもアクセスできる環境を構築できます。バージョン管理機能により、複数人での共同編集も安全に行え、誤って古いファイルを使用するリスクも防げます。

さらに、権限設定により機密情報の漏洩を防止しながら、必要な人だけがアクセスできる仕組みを整備可能です。

データの自動バックアップ機能もあるため、重要な情報の紛失リスクも大幅に軽減できるでしょう。

オンライン会議・Web会議

中小企業の導入におすすめのSaaSの種類の3つ目は、オンライン会議・Web会議です。

移動時間とコストを削減しながら、全国の顧客や取引先との打ち合わせが可能になります。

画面共有機能により資料の説明もスムーズに行え、録画機能では会議内容の記録や後日の振り返りにも活用できます。

また、チャット機能を併用することで、参加者からの質問や意見をリアルタイムで収集することも可能です。導入すれば、営業活動の効率化と顧客満足度の向上が期待できるでしょう。

営業支援（SFA・CRM）

中小企業の導入におすすめのSaaSの種類の4つ目は、営業支援（SFA・CRM）です。

顧客情報や営業活動の履歴を一元管理することで、属人化を防ぎながら組織全体での営業力向上を実現できます。案件の進捗管理機能により、受注見込みの精度向上や営業戦略の最適化も可能です。

さらに、メール配信機能やマーケティングオートメーション機能を活用すれば、効率的な見込み客の育成も行えます。

データ分析機能により、売上予測や営業活動の改善点も把握できるため、継続的な成長につながるでしょう。

関連記事：SFAとCRMの違いを比較！どう使い分ければよい？

関連記事：営業の情報をチームで共有する理由とは？情報共有を円滑化するコツも解説

会計・経理管理

中小企業の導入におすすめのSaaSの種類の5つ目は、会計・経理管理です。

請求書の作成から入金管理、決算書作成まで、経理業務全般を効率化できます。銀行口座やクレジットカードとの連携により、取引データの自動取り込みも可能で、手入力によるミスの削減にも有効です。

また、多くのSaaSは税制改正などの場合でも自動的に対応しているため、常に最新の法令に準拠した処理が行えます。

税理士との連携機能を持つSaaSも多いため、専門家との協力体制も構築しやすくなるでしょう。

勤怠・人事管理（HR系）

中小企業の導入におすすめのSaaSの種類の6つ目は、勤怠・人事管理（HR系）です。

タイムカードに代わるデジタル打刻により、正確な勤怠管理と労働時間の可視化が実現できます。

有給の管理機能や残業時間の自動計算が可能な労務系のSaaSもあるため、業務負担も軽減されるでしょう。

さらに、人事評価機能や目標管理機能を活用すれば、従業員のモチベーション向上と人材育成にも寄与します。

給与計算用のSaaSと連携することで、月末の給与処理業務も効率化でき、人事担当者の業務負荷を削減できるでしょう。

中小企業向け！SaaSの選び方

ここでは、中小企業向けSaaSの選び方について、以下の4点を解説します。

求める機能を備えているか
コストに見合っているか
セキュリティ対策は整っているか
サポート体制はどうか

1つずつ見ていきましょう。

求める機能を備えているか

中小企業向けSaaSの選び方の1つ目は、求める機能を備えているかという点です。

導入前に、現在の業務課題と改善したい点を明確にし、必要な機能をリストアップしておきましょう。多機能なツールほど良いわけではなく、使わない機能が多いとかえってコストが無駄になってしまいます。

また、既存システムと連携できるかも確認しておきましょう。API連携といった機能があれば、スムーズな移行と運用が可能です。

さらに、将来的な事業拡大を見据えて、スケーラビリティも考慮することが大切です。

コストに見合っているか

中小企業向けSaaSの選び方の2つ目は、コストに見合っているかという点です。

初期費用だけでなく、月額利用料やユーザー数に応じた追加費用も含めた総コストを算出しましょう。

導入によって削減できる人件費や業務時間をコスト換算し、投資対効果（ROI）を定量的に評価することが重要です。

また、無料プランやトライアル期間を活用して、実際の使用感を確認してから本格導入を検討することをおすすめします。

長期契約による割引制度がある場合は、事業の安定性を考慮しながら検討しましょう。

セキュリティ対策は整っているか

中小企業向けSaaSの選び方の3つ目は、セキュリティ対策は整っているかという点です。

顧客情報や機密データを扱う以上、適切なセキュリティ対策が不可欠です。SSL通信による暗号化、多要素認証、定期的なセキュリティ監査などが実施されているかを確認しましょう。

プライバシーマークやISMS認証セキュリティ認証などを取得しているサービスなら、より安心して利用できます。

データの保存場所やバックアップ体制、障害発生時の復旧手順についても事前に把握しておくことが大切です。

関連記事：ビジネスチャットのセキュリティ対策は？おすすめツール8選も比較・紹介

サポート体制はどうか

中小企業向けSaaSの選び方の4つ目は、サポート体制はどうかという点です。

導入時の初期設定支援から、運用開始後のトラブル対応まで、充実したサポートが受けられるかを確認しましょう。電話、メール、チャットなど問い合わせ方法が複数されていると便利です。

また、日本語でのサポートが受けられるか、営業時間や対応速度も重要なポイントです。さらに、導入事例や活用方法を学べるセミナーやWebサイトがあれば、効果的な運用につながるでしょう。

中小企業におすすめのSaaS9選

ここでは、中小企業におすすめのSaaS9選について、以下の9点を解説します。

CrewWorks
Slack
Zoom
Dropbox
SalesCloud
HubSpot
Backlog
freee会計
ジョブカン

1つずつ見ていきましょう。

CrewWorks

CrewWorks（クルーワークス）は、チャット・タスク・Web会議・ファイルが1つになったオールインワンSaaSです。 AIアシスタントを使えばツール内を横断しながら検索できるため、必要な資料や情報を迅速に見つけられるでしょう。Web会議の自動文字起こしやAIによる議事録作成機能もついているため、日常の業務を大幅に削減できるのも嬉しいポイントです。UIは直感的に操作可能で、複雑な手順を覚える必要もありません。最大50ユーザーまで無料で試せる点も中小企業に向いている理由です。

CrewWorksの特長

プロジェクト管理と工数管理の一元化
直感的で使いやすいインターフェース
会議やタスクの専用チャットルームで気軽にコミュニケーション

詳細はこちら: https://crewworks.net/

Slack

Slackは、社内外の連絡を集約できるビジネスチャットツールです。案件や部門ごとにチャンネルを作成して会話を整理でき、スレッドで話題が分岐しても追跡しやすい設計になっています。チャット・ファイル共有・ビデオ通話が一体化しているため、メールの往復や会議を準備するといった手間を軽減できる点も魅力です。さまざまな業務アプリと連携できる点も特徴で、承認やリマインドといった定型処理を自動化したいときにも活用できます。

Slackの特長

豊富な外部ツールとの連携機能
検索機能で過去の会話から必要な情報を見つけられる
業務に合わせてカスタマイズ可能な通知設定

詳細はこちら: https://slack.com/intl/ja-jp/

Zoom

Zoomは、PC・スマートフォン・ブラウザのすべてに対応したWeb会議型のSaaSです。カレンダーツールと連携できるため、会議の予定を立てるときに自動的にZoomのミーティングURLが生成され、参加者への案内も簡単にできます。また、Zoomは少人数のチームミーティングから数百人規模の全社会議まで、柔軟にスケールできるのも魅力です。ハイブリッド環境での生産性向上を目指す企業にとって、非常に有効なツールと言えるでしょう。

Zoomの特長

高品質な音声・映像通話
最大1,000名まで参加可能
ワンクリックで会議参加が可能

詳細はこちら: https://www.zoom.com/ja/products/virtual-meetings/

Dropbox

Dropboxは、ファイルの保存・共有・共同編集ができるクラウドストレージ型のSaaSです。特長は、直感的な操作性と強力な共有機能です。フォルダ単位で社内外のメンバーと共有でき、リンク1つで大容量ファイルも簡単に送れるため、メールの容量制限を気にする必要がありません。Word・Excel・PowerPointなどのOfficeファイルをブラウザ上で直接編集できるため、複数人での同時編集もスムーズです。PDF へのコメント追加や電子署名機能も備えており、契約書のやり取りもペーパーレスで完結できるでしょう。

Dropboxの特長

自動同期でファイル共有が簡単
バージョン履歴で過去ファイルも復元
細かな権限設定でセキュリティ確保

詳細はこちら: https://www.dropbox.com/ja/

SalesCloud

Salesforce Sales Cloudは、営業活動を一元管理できるCRM（顧客関係管理）・営業支援型のSaaSです。顧客情報、商談履歴、営業活動のすべてを一箇所で管理でき、誰がどの顧客とどんなやり取りをしているのか、案件がどの段階にあるのかの可視化が可能です。メールやカレンダーとの連携、タスク管理機能も充実しており、日々の営業活動を効率化できます。少人数から始めて機能を段階的に追加できるため、中小企業でも無理なく導入できる点が魅力です。

SalesCloudの特長

AI機能で営業活動を効率化
モバイル対応で外出先でも利用可能
豊富なレポート機能で成果を可視化

詳細はこちら: https://www.salesforce.com/jp/sales/

HubSpot

HubSpotは、マーケティング、営業、カスタマーサービスを統合管理できるオールインワン型のCRM・マーケティング支援SaaSです。最大の特長は、無料プランから始められる手軽さです。基本のCRM機能は無料で利用でき、顧客情報の管理や問い合わせ履歴の記録が行えるため、初めてCRMを導入する中小企業でも気軽にスタートできます。事業の成長に合わせて、マーケティング自動化や営業管理機能を段階的に追加可能です。

HubSpotの特長

マーケティングから営業まで一元管理
無料プランで基本機能を利用可能
直感的な操作で学習コストが低い

詳細はこちら: https://www.hubspot.jp/

Backlog

Backlogは、プロジェクト管理とタスク管理を一元化できる国産のプロジェクト管理型SaaSです。カンバンボードやガントチャートでタスクの進捗を視覚的に把握でき、誰が何をいつまで担当しているのかが一目で分かります。課題管理、Wiki機能、ファイル共有、Git連携など、プロジェクトに必要な機能が揃っているため、情報が分散せず効率的です。直感的に操作できるため、ITに詳しくないメンバーでもすぐに使いこなせる点も、中小企業にとって大きな魅力です。

Backlogの特長

直感的で分かりやすい日本語UI
ガントチャートで進捗を可視化
Git機能でソースコード管理も可能

詳細はこちら: https://backlog.com/ja/

freee会計

freee会計は、経理業務を効率化できる国産のクラウド会計SaaSです。銀行口座やクレジットカードと自動連携できるため、入出金データを自動取得し、AIが勘定科目を推測してくれるため、仕訳入力の手間が大幅に削減されます。レシートをスマホで撮影するだけで経費精算ができる機能も備えており、領収書の管理が楽にできます。また、決算書の作成も画面の指示に従って進めるだけで完了するため、会計の専門知識がなくても安心です。簿記の知識が少ない経営者でも使いやすい設計が、中小企業にとって大きな魅力です。

freee会計の特長

銀行・クレカとの自動連携機能
確定申告書類の自動作成
スマートフォンアプリでレシート撮影

詳細はこちら: https://www.freee.co.jp/accounting/

ジョブカン

ジョブカンは、勤怠管理を効率化できる国産のクラウド勤怠管理SaaSです。出退勤時刻の記録から残業時間の集計、有給休暇の管理まで自動化できるため、導入すればタイムカードや手作業で集計する必要はありません。管理者はリアルタイムで従業員の勤怠状況を確認でき、勤務時間の超過アラートも設定できるため、労務管理の負担が軽減されます。さらに、給与計算ソフトとの連携もスムーズで、勤怠データをそのまま給与計算に使用できます。低コストで導入でき、必要な機能だけを選べる点が、中小企業にとって魅力です。

ジョブカンの特長