社内コミュニケーション

2025/8/25
[更新日] 2025/8/25

コミュニケーション力は報連相で決まる！できない原因・重要性・定着法をわかりやすく紹介

「報連相が社内で徹底されない」「コミュニケーション不足によるミスが減らない」そうした課題を抱える企業は少なくありません。
報連相（報告・連絡・相談）は、業務の効率化や組織内の信頼関係構築に直結する、ビジネスの基本です。

本記事では、報連相の概要と重要性、うまく機能しない原因や社内に定着させるための具体的な施策をご紹介します。
組織で円滑な情報共有・意思決定を実現したい企業担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。

【目次】

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コミュニケーションで成果を上げる報連相とは？

ここでは、コミュニケーションで成果を上げる報連相について、以下の3点を解説します。

「報告」「連絡」「相談」
一般的なコミュニケーションの違い
確連報との違い

1つずつ見ていきましょう。

「報告」「連絡」「相談」

ビジネスにおける円滑な、コミュニケーションを実現するために必要なのが「報連相（ほう・れん・そう）」です。

報連相とは「報告」「連絡」「相談」の3つの要素から成り立っています。

「報告」とは、タスクや業務の進捗・結果を上司や関係者に伝えることです。状況共有により、適切な判断やサポートが可能になります。

「連絡」は、スケジュールや業務上の情報を関係者へ迅速・正確に伝えることを指し、業務の遅延やトラブル防止に不可欠です。

「相談」は、課題や判断に迷ったときに、他者の意見やアドバイスを仰ぐ行為で、ミスの回避や質の高い意思決定を支えます。

報連相は単なる形式ではなく、組織の信頼関係と成果創出を支える、実践的なスキルです。

一般的なコミュニケーションの違い

報連相と一般的なコミュニケーションは、目的と範囲に違いがあります。

コミュニケーションは、人と人が情報や感情をやり取りする広い範囲の概念であり、雑談や感謝の言葉、感情の共有なども含まれます。

一方、報連相は、業務遂行に必要な情報共有や意思決定を効率的に行うためのビジネスに特化したコミュニケーションです。

そのため、報連相はコミュニケーションの中でも「業務における成果を上げるための実務的な情報伝達手段」と言えるでしょう。

報連相とコミュニケーションの違いは、コミュニケーションが幅広い意味を持つのに対し、報連相はビジネスの現場で明確な目的を持った、情報のやり取りに限定されている点にあります。

確連報との違い

ビジネスにおける基本的なコミュニケーション手法として広く知られている報連相は、業務の進捗や情報を関係者と共有し、円滑な連携とミス防止を図るための枠組みです。

一方、近年注目されている「確連報（かくれんぼう）」とは、「確認・連絡・報告」の順で行うスタイルです。

特に部下が自ら考えた案について、最初に上司に確認・承認を得たうえで実行し、その後に結果を報告するというプロセスを経ます。

報連相が情報の共有に重点を置いているのに対し、確連報は意思決定の合意形成と事前確認を重視するのが大きな違いとなるでしょう。

▼今以上にコミュニケーションを効率化して、生産性を向上したい方は、ぜひこちらの記事をご覧ください。
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コミュニケーションにおける報連相の重要性

ここでは、コミュニケーションにおける報連相の重要性について、以下の4点を解説します。

進捗状況の把握
業務効率化
トラブルの早期発見
信頼関係の構築

1つずつ見ていきましょう。

進捗状況の把握

コミュニケーションにおける報連相の重要性の1つ目は、進捗状況の把握です。

業務の進捗状況を正確に把握するためにも報連相を徹底することが重要です。

適切な「報告」「連絡」「相談」が行われることで、現場で何が起きているのか、どこまで作業が進んでいるのか、どのような課題があるのかを上司や関係者がリアルタイムに把握できます。

その結果、問題の早期発見と迅速な対応が可能になり、業務全体のスピードと質が向上するでしょう。また、進捗が見えれば無駄な確認作業や重複作業も減少し、チーム全体での意思疎通が円滑になります。

報連相は単なる報告義務ではなく、組織としての成果を最大化するための基盤となる、コミュニケーション手法です。

業務効率化

コミュニケーションにおける報連相の重要性の2つ目は、業務効率化です。

「報告」「連絡」「相談」を通じて業務の内容や進捗、課題をタイムリーに共有することで、重複作業や認識のズレといった無駄を防げます。

また、関係者全員が状況を正確に把握していることで、意思決定が迅速になり、対応の遅れや手戻りも減少するでしょう。

さらに、困りごとや不明点を早めに相談することで、問題が大きくなる前に対処でき、全体の作業効率が高まります。

報連相は単なるルールではなく、チーム全体のパフォーマンスを最大化するための重要なコミュニケーションの仕組みと言えるでしょう。

トラブルの早期発見

コミュニケーションにおける報連相の重要性の3つ目は、トラブルの早期発見です。

報連相を日常業務の中で徹底することは、トラブルの早期発見・予防にも繋がります。

報告・連絡・相談を通じて、現場の状況や課題がリアルタイムで共有されていれば、上司や関係者が小さな変化や兆候にも気づきやすくなります。

その結果、ミスやトラブルの原因を早期に察知し、未然に防ぐ対応が可能となるのです。特に複数の部署やメンバーが関わる業務においては、情報の行き違いや対応の遅れが大きな問題に発展するリスクがあります。

だからこそ、日頃から報連相を徹底し、組織として状況を正しく把握する体制を整えておくことが、安定した業務運営と信頼性向上にも必要です。

信頼関係の構築

コミュニケーションにおける報連相の重要性の4つ目は、信頼関係の構築です。

報連相を通じた日常的なコミュニケーションは、上司と部下の信頼関係を築くうえで非常に重要な役割を果たします。

業務の進捗や課題、疑問点などをこまめに共有することで、双方の認識のズレが減り、安心して業務を任せたり相談したりできる関係が生まれます。

また、上司は部下の状況を把握しやすくなり、適切なタイミングで支援や評価ができるようになります。こうした日常的なやり取りの積み重ねが信頼感を生み出し、心理的安全性の高い職場環境につながります。

報連相は単なる業務報告の手段ではなく、組織内の人間関係を強化し、チームの結束力を高めるための重要なコミュニケーション手法です。

報連相ができなくなるコミュニケーション上の理由

ここでは、報連相ができなくなるコミュニケーション上の理由について、以下の3点を解説します。

面倒だと感じる
怒られたくない
リモートワークによる会話不足

1つずつ見ていきましょう。

面倒だと感じる

報連相ができなくなるコミュニケーション上の理由の1つ目は、面倒だと感じるからです。

特に、細かい報告や連絡を煩わしいと感じる従業員は、意識的に情報共有を後回しにしたり、省略したりする傾向があります。

しかし、そうした小さな怠慢が積み重なると、現場の状況が上司や関係者に正しく伝わらず、認識のズレや判断ミスを招く原因になります。

その結果、本来防げたはずのトラブルが表面化し、組織全体に悪影響を及ぼすことも少なくありません。

報連相は「手間」ではなく、「トラブルを未然に防ぐための必要なプロセス」であることを再認識し、日々の業務の中に自然に組み込む意識が求められます。

怒られたくない

報連相ができなくなるコミュニケーション上の理由の2つ目は、怒られたくないからです。

業務の進捗が遅れている、あるいはミスをしてしまった場合に、「上司に叱責されるのではないか」という不安から、報告を先延ばしにしてしまうことは少なくありません。

しかし、問題の共有が遅れることで、状況がさらに悪化し、対応が困難になるケースもあります。本来、報連相はミスや課題をいち早く共有し、適切な対処をするための仕組みです。

上司側にには「報告しやすい雰囲気づくり」や、問題を責めるのではなく解決を優先する姿勢が求められます。恐れを感じずに報連相ができる環境こそ、組織の健全な成長に不可欠です。

リモートワークによる会話不足

報連相ができなくなるコミュニケーション上の理由の3つ目は、リモートワークによる会話不足です。

対面であれば、ちょっとしたタイミングで声をかけて相談や報告ができますが、リモート環境では物理的な距離があるため、「今話しかけてもいいのか」「わざわざメッセージを送るほどの内容ではない」と感じ、情報共有をためらうケースが増えます。

その結果、業務の進捗や課題が見えにくくなり、トラブルや認識のズレが発生しやすくなります。

リモートワーク環境下では、意識的に定期的な報連相の機会を設けたり、チャットやWeb会議などのツールを活用して、気軽に話せる場を整えることが重要です。物理的な距離を越えて、円滑なコミュニケーションを保つ工夫が求められます。

関連記事：コミュニケーションコストが高い！問題とコスト削減方法を解説

コミュニケーション不足と報連相の欠如による悪影響

ここでは、コミュニケーション不足と報連相の欠如による悪影響について、以下の4点を解説します。

業務状況の把握が困難
原因究明が困難
トラブル発生のリスク高
チーム連携不足

1つずつ見ていきましょう。

業務状況の把握が困難

コミュニケーション不足と報連相の欠如による悪影響の1つ目は、業務状況の把握が困難であることです。

報告・連絡・相談が行われていなければ、上司やチームメンバーは誰が何をどこまで進めているのかを把握できず、適切なサポートや指示が出せません。

その結果、必要なフォローが遅れたり、他の業務との連携が取れなかったりして、プロジェクト全体の進行に支障をきたすことになります。

また、問題の早期発見やリスク管理も難しくなり、業務の遅延や品質低下につながる恐れもあります。

報連相は単なる情報伝達ではなく、組織として効率的に成果を上げるための基盤であることを意識する必要があります。

原因究明が困難

コミュニケーション不足と報連相の欠如による悪影響の2つ目は、原因究明が困難であることです。

業務上の問題やトラブルが発生したとき、報連相が行われていないと、誰が・いつ・どのような対応をしたのかが不明瞭になり、正確な原因を特定するのが難しくなります。

その結果、適切な対策を講じることができず、同じ問題が繰り返されたり、事態が長期化したりするリスクが高まります。

さらに、情報共有がなされていない場合、問題が大きくなってからようやく発覚するケースも少なくありません。

報連相は、業務の透明性を高め、トラブル時に迅速な対応と再発防止を図るうえでも不可欠なコミュニケーション手法です。

関連記事：情報共有で業務改善はできる？改善に役立つ手段やコツを解説

トラブル発生のリスク高

コミュニケーション不足と報連相の欠如による悪影響の3つ目は、トラブル発生のリスクが高いことです。

報告・連絡・相談が適切に行われていないと、重要な情報が関係者に正しく伝わらず、認識のズレが発生します。その結果、業務手順の誤解や優先順位の判断ミスなどが起こりやすくなり、ミスや混乱が生じる可能性が高まります。

さらに、業務の停滞や社内対応の遅れだけでなく、顧客対応にも影響を及ぼし、信頼の低下につながるケースもあります。

こうしたトラブルは、適切な報連相があれば未然に防げるものが多く、日常的な情報共有の重要性を軽視すべきではありません。報連相の徹底は、組織全体の安定した運営と信頼確保に直結します。

チーム連携不足

コミュニケーション不足と報連相の欠如による悪影響の4つ目は、チーム連携不足です。

コミュニケーション不足や報連相の欠如は、チーム内の連携力を大きく損なう要因となります。

上司・部下間で報告・連絡・相談が十分に行われていないチームでは、互いの業務状況や課題が見えづらくなり、必要な情報が共有されないまま業務が進行してしまいます。

その結果、役割分担のズレや作業の重複、対応の遅れが生じ、チーム全体のパフォーマンスが低下します。

また、情報の断絶が信頼関係の希薄化を招き、協力体制が築けなくなる可能性もあります。

報連相を通じて日常的に情報を共有し合うことは、チーム全体の連携を強化し、効率的かつ柔軟に業務を進めるための土台となるのです。

関連記事：情報共有がチームワークを高める！具体的な手段やコツを解説

コミュニケーションで報連相を根付かせる方法

ここでは、コミュニケーションで報連相を根付かせる方法について、以下の4点を解説します。

目的の共有
スキル習得
実践演習
チャットツールの活用

1つずつ見ていきましょう。

目的の共有

コミュニケーションで報連相を根付かせる方法の1つ目は、目的の共有です。

報連相を職場に根付かせるためには、「何のために報連相を行うのか」という目的を明確に伝えることが重要です。形式的に報連相を求めるだけでは、従業員はその意義を理解できず、形だけに陥ってしまう恐れがあります。

なぜ報連相が必要なのか、どのような効果があり、どのような場面で活用されるのかを具体的に共有することで、従業員一人ひとりが自発的に実践する意識を持つようになるでしょう。

例えば「業務の円滑化」「ミスの防止」「信頼関係の構築」などの目的を明示することで、報連相が業務遂行に直結する行動であることを理解してもらえます。

目的の共有は、報連相を単なるルールから意味ある行動へと変える第一歩です。

関連記事：情報共有の目的は？不明瞭な場合起こりうる問題や達成のコツも解説

スキル習得

コミュニケーションで報連相を根付かせる方法の2つ目は、スキル習得です。

報連相を職場に定着させるためには、スキルの習得が欠かせません。上司や管理者が「しっかり報連相をするように」と指示しても、従業員の中には「何を、どのタイミングで、どう伝えればいいのか分からない」という不安を抱えている人も少なくありません。

そうした課題を解消するには、ロジカルシンキングや伝え方の技術といったコミュニケーションスキルを、研修やOJTなどを通じて段階的に習得させることが有効です。

伝えるべき情報を整理し、要点を明確にして話す力を身につけることで、報連相の質と効果が格段に高まります。

スキルの土台があってこそ、報連相を実践できるものとなり、組織内のコミュニケーションも自然と活性化していくのです。

実践演習

コミュニケーションで報連相を根付かせる方法の3つ目は、実践演習です。

座学やマニュアルだけでは、実際の報告・連絡・相談の場面でどのように対応すべきかが身につかないケースも多いでしょう。

そのため、実際の業務シーンを想定したロールプレイやケーススタディを通じて、報連相における伝え方やタイミング、内容の整理などを体験的に学ぶことで、実践力の向上を図る必要があります。

さらに演習後に上司や同僚がフィードバックをすれば、個々の課題を客観的に把握することができ、より一層の改善に繋げられるでしょう。

このように実践の繰り返しとフィードバックを重ねることで、報連相が「使いこなすスキル」へとなり、日常業務に自然と定着していきます。

チャットツールの活用

コミュニケーションで報連相を根付かせる方法の4つ目は、チャットツールの活用です。

対面やメールでは、タイミングや手間の問題、情報共有が滞ることもあります。チャットツールを導入すれば、報告・連絡・相談をスピーディかつ気軽に行えるようになるでしょう。

特にリモートワークや多拠点間の連携が必要な環境では、リアルタイムでのやり取りができるチャットが有効です。

グループチャットやスレッド機能を活用すれば、関係者全員が状況を把握しやすくなり、認識のズレや伝達漏れも防げます。

さらに、履歴が残るため後から確認もしやすく、業務の透明性も向上します。チャット機能は、報連相を効率よく行うための実践的なツールと言えるでしょう。

関連記事：無料で使えるビジネスチャットサービス8選！選び方も解説

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特に特長的なのが、関連するチャットやタスク、会議情報を1画面で表示できる点です。報告・連絡・相談の流れを見失うことなく、状況を把握しやすくなります。

さらに、自動で情報を構造化する機能により、ナレッジの整理や活用にも最適です。

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まとめ

今回は、コミュニケーションの成果を上げる報連相について、できない原因・重要性・定着法を紹介しました。報連相は、ビジネスにおける基本でありながら、実践が難しいと感じる従業員も少なくありません。

しかし、報連相が定着することで、業務の進捗把握やトラブルの早期発見、チーム連携の強化など、組織全体の生産性と信頼性が大きく向上します。

社内のコミュニケーションを活性化させ、チームの力を最大限に引き出すためにも、ぜひ本記事を参考に、報連相の見直しと強化に取り組んでみてください。

また、社内のコミュニケーションを活性化には、ツールの活用も有効なため、「CrewWorks（クルーワークス）」の活用もご検討ください。

CrewWorksは、ビジネスチャット・タスク管理・プロジェクト管理・Web会議など、日常業務に必要な機能がひとつにまとまっており、関連するチャットやタスを1画面で表示でき、報告・連絡・相談の流れを見失うことなく状況を把握しやすくなります

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