社内報はより多くの人に読まれることで価値が出るものです。
「社内報を読んでもらうために必要なことはなんだろうか」「社内報の人気のテーマは?」「社内報の運用を始めたいけれどポイントはなに?」など知りたいことは多くあるでしょう。
そこで今回は、社内報の目的・効果・人気のテーマから運用のポイントまでを解説します。
【目次】
社内報とは?
社内報とは、会社の情報・理念をはじめ、経営層からのメッセージ・社員紹介など、社員に伝えたいメッセージを発信する広報メディアです。
社内報は情報共有だけでなく、社員同士のコミュニケーションの促進、モチベーションの維持に加え、会社理念の浸透などの役割があります。
紙媒体で定期的に発行されることが多かった社内報ですが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響によるテレワークの浸透とITの進化にともない、電子媒体への移行が進んでいます。
テレワークでは社員同士のコミュニケーションや会社へのエンゲージメントが課題になりがちです。
このような場合に、会社から定期的にメッセージを受け取ったり、他の社員の様子を知ったりすることができれば、会社への帰属意識を低下させることなく、モチベーションを維持しながら仕事に取り組むことができます。
社内報の目的
社内報は何を目的としているのでしょうか。社内報の目的について、以下の3つの観点から解説します。
- 経営理念の共有
- コミュニケーションの活性化
- 情報共有の促進
1つずつ見ていきましょう。
経営理念の共有
社内報の目的の1つ目は、経営理念の共有です。
多くの会社では、年初・年度初めにトップから経営理念を語るメッセージが発信される傾向があります。しかし、年に1~2回の発信では社員の意識が薄れてしまいがちです。
結果として、トップが伝えたい経営理念が浸透することなく、会社が理想とする社員像からかけ離れた社員が増えてしまう懸念があります。
対策の一つとして、例えば社内報を活用し、トップや経営層から経営理念への考え方・想い・理想とする社員像を伝える企画を定期的に実施する方法があります。
社員は、特集が組まれるたびに経営理念に触れることができるため、会社との一体感を覚え、1人ひとりの社員への浸透も期待できます。
コミュニケーションの活性化
社内報の目的の2つ目は、コミュニケーションの活性化です。
社員数が多いと、仕事上で関わらない人も増えていきます。また、同じ部署であってもチームが違うことで交流を持たないケースも少なくありません。
このような場合、例えば社内報で社員紹介を企画します。社員は、出身地・趣味・興味を持っていることなど共通項を知るきっかけになります。共通項があれば、話しかけるハードルが下がりコミュニケーションが取りやすくなります。
他にも、社内でのイベントの様子・クラブ活動・表彰制度の紹介などを発信することで、コミュニケーションのきっかけ作りが可能です。
関連記事:社内コミュニケーションを活性化させる3つのポイントと6つの施策とは?
情報共有の促進
社内報の目的の3つ目は、情報共有の促進です。
全社員に伝えるべき情報は、社内報を活用することで効率よく伝えることができます。また、新しい商品・サービスをはじめ、関連する知識などの情報共有をすることで、自社を理解することにつながります。
そして、会社の業績・個人・部門ごとの成功事例や成果など、他の社員の仕事にとって参考になる情報共有があれば、生産性向上や業績アップの期待ができます。
社内報での情報共有は、向上心のある人材の育成を可能にするといえます。
関連記事:情報共有はコミュニケーションの一側面!職場にどのようなメリットをもたらす?
社内報で人気のテーマ5選
社内報を活用することで、自社が発信したいことが社内にスムーズに伝わります。では、どのようなテーマが読まれやすいのでしょうか。
ここでは、社内報で人気のテーマについて、以下の5選を紹介します。
- 経営層からのメッセージ
- 新入社員・社員紹介
- ナレッジ共有
- 社内イベント
- 成功事例の共有
1つずつ見ていきましょう。
経営層からのメッセージ
社内報で人気のテーマの1つ目は、経営層からのメッセージです。経営層からのメッセージは、年に1回大きく特集するよりも、定期的に特集を組むほうがインパクトが高まります。
経営陣がリレー形式でメッセージを発信することもおすすめです。経営層のメッセージを具体化するのであれば、各事業部長が現在進行中のプロジェクトを説明するなど、持ち回りのコラム形式で書くことも良いでしょう。
経営層からのメッセージは、社員の帰属意識を高めるには効果的といえます。
新入社員・社員紹介
社内報で人気のテーマの2つ目は、新入社員・社員紹介です。新卒採用の社員・中途入社者・既存の社員など、自己紹介をしていくことで、社員同士にコミュニケーションのきっかけが生まれ、お互いの理解が深まります。
社員紹介の方法として、インタビュー形式・リレー形式など趣向を凝らすことが重要です。
また、紹介される社員が所属する部署で座談会をして、同じ部署の社員から紹介されるという形式もおすすめです。社員の意外なつながり・一面を垣間見ることができるテーマといえます。
社内イベント
社内報で人気のテーマの3つ目は、社内イベントです。社内で行われたイベントの様子や外部とのコラボレーション企画の様子などをレポートすることをおすすめします。
社内には全社員が参加できるイベントから部署ごとのイベントなど多くの催しが企画されています。
当日の様子や参加者の感想などのレポートを通して、活動の様子が伝わるだけでなく、おもしろい企画であれば、所属する部署にもアイデアとして取り入れることが可能です。社内報で社内イベントを発信することで、社内の活性化につながるといえます。
社内アワード
社内報で人気のテーマの4つ目は、社内アワードです。社内アワードとは会社全体・所属部署が企画する表彰制度です。
受賞者を発表することで活躍している社員がわかります。また表彰理由や実績が公開されれば、次回社内アワードでの表彰を目指す社員も出てくるでしょう。
社内アワードをテーマにすることで、社員のモチベーションアップを図ることが可能です。
成功事例の共有
社内報で人気のテーマの5つ目は、成功事例の共有です。新規顧客開拓した事例や業務改善を行って数値が改善した事例の紹介には、自社の事業を成功に導くために重要な情報が多くあります。
そのため、成功事例を共有することで、他部署への横展開につながり、会社全体の利益向上につながることが期待できます。
社内報を運用するポイント
社内を活性化させるために有効な社内報には、運用するときのポイントがあります。最後に社内報を運用するポイントについて、以下の3つの観点から解説します。
- より多くの人から読まれる媒体を選ぶ
- 社員に寄り添ったテーマを選択する
- 運用に便利なシステムを導入する
1つずつ見ていきましょう。
より多くの人から読まれる媒体を選ぶ
社内報を運用するポイントの1つ目は、より多くの人から読まれる媒体を選ぶことです。
社内報の媒体は大きく紙媒体と電子媒体の2つに分かれます。かつては紙媒体で運用されることが多かった社内報も、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で電子媒体が広く活用されるようになりました。
電子媒体の活用事例として、多くの会社で運用されている社内ポータルサイトを媒体として活用することがおすすめです。
また、PCを立ち上げたときに社内ポータルサイトが表示されるように設定します。トップページから社内報へクリック1つで進むようにすれば、最新の社内報にスムーズに進むことができます。
社内報で重要なことは「読まれること」です。テレワークが浸透しはじめている今、紙媒体から電子媒体への移行がおすすめといえます。
関連記事:社内報はWebでも作れる!おすすめツール9選も紹介
社員に寄り添ったテーマを選択する
社内報を運用するポイントの2つ目は、社員に寄り添ったテーマを選択することです。
社内報のテーマは多岐に渡りますが、選ぶにあたって必要なことは、社員がどのような情報を必要としているかを見極めることです。
例えばトップのメッセージ、トップと有名な他社の社長との対談・経営層へのインタビューなど、存在感がある人ばかりの特集では興味が続かない可能性があります。
社員は社内で起こっていることや一緒に働く社員がどのような人なのかなど、身近な話題が記事になることで、会社や仕事を「自分ごと」のように考えられるようになります。
また、それを読んだ後、期待する効果が得られるかどうかも考えることが大切です。社内報には、「経営理念の共有」「コミュニケーションの活性化」「情報共有の促進」という目的があります。
これらの目的を押さえたうえで、社員に読まれそうなテーマを選択しましょう。発行後、会社にどのようなインパクトがあったかを検証することもおすすめです。
運用に便利なシステムを導入する
社内報を運用するポイントの3つ目は、運用に便利なシステムを導入することです。
テレワークが浸透し始めた今、社内報の運用には電子媒体を活用することがおすすめです。さらにシステムを導入することで、よりスムーズに社内報を発行できます。
社内ポータルサイトをはじめ社内Wikiなど、自社に合った方法を選択しましょう。
まとめ
今回は、社内報の目的・効果・人気のテーマから運用のポイントまでを解説しました。社内報は、ただテーマを選んで特集していくだけでなく、そのテーマを扱うことで、社員や会社に対してどのような効果が期待できるかを十分に検討することをおすすめします。
また、社員全員に読まれることが重要なことから、媒体の検討、発行のタイミングなど戦略的に発行すると良いでしょう。
社内報の効果を会社に還元するためにも、社員との一体感が醸成できる社内報を作っていきましょう。
社内報の書き方については、「社内報の書き方は7ステップ!注意すべきポイントも解説」を参考にしてみてください。
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