社内SNSでコミュニケーションを活発にするメリット

そもそも社内利用者向けに特化させ、業務上での使用が前提のシステムで、頻繁にやり取りを行う必要はあるのか疑問に思う人もいるでしょう。

ここでは、社内SNSでコミュニケーションを活発にするメリットについて、以下の4点を解説します。

1つずつ見ていきましょう。

業務効率の向上が見込める

社内SNSでコミュニケーションを活発にするメリットの1つ目は、業務効率の向上が見込めることです。

社内SNSでは、よくある形式的な挨拶文の「お疲れ様です」や「お世話になっております」を使うことなく、相手に必要事項のみをリアルタイムで伝達できます。

この挨拶のやりとりがないだけでも、業務時間の短縮により生産性が向上します。

さらに、多くの社内SNSには、チャット機能・スケジュール作成機能・タスク管理機能・ワークフロー機能・ファイル共有機能など業務を効率化するための充実した機能が搭載されています。

そのため、スケジュール管理や日々のタスクの進行状況を容易に共有し、可視化することができます。

自分の次の作業や、同じチーム・部門のメンバーの活動状況をわざわざ問い合わせることなく把握することができ便利です。

また、他のメンバーの業務進捗に遅れが出ていた場合、余裕がある人が迅速に支援やフォローするといった柔軟な体制を構築し協力して対応することができます。

従来の電話やメールで確認するなどの、非効率な時間を大きく減らすことに貢献するでしょう。

情報共有が効率化される

社内SNSでコミュニケーションを活発にするメリットの2つ目は、情報共有が効率化されることです。

メールを使って情報共有しようとすると、受信者全員のメールアドレスを打ち込まなければ送信できません。また、メールに間違いがあった場合には訂正メールを送るなどして、多くの時間と手間が発生します。

さらに、メールの返信をこまめに行うと情報が埋もれてしまう可能性があり、必要な情報を見落としてしまうことも少なくありません。

しかし、社内SNSを使えば、手軽にグループ全体に向けて効率的に情報共有することが可能で、訂正も簡単に行える特長があります。

情報共有がスムーズになり、他の情報に重要なお知らせが埋もれるリスクも減らせるでしょう。

また、社内SNSには資料や画像などのファイルをアップロードする機能もあります。メッセージと一緒に関連する資料を一度で共有することができ、属人化の解消やナレッジとして活用することもできます。

部署や役職を越えたやりとりができる

社内SNSでコミュニケーションを活発にするメリットの3つ目は、部署や役職を越えたやりとりができることです。

これまで、企業内のやりとりは対面や電話・メールが主な手段でした。基本的に一対一のコミュニケーションであるため、状況によっては効率が悪いことがありました。

一方、社内SNSは複数のメンバーが同時に投稿や閲覧できるため、共有するときに時間差が生じません。

また、部署や役職を横断した自由でオープンなコミュニケーションや連携も可能で、情報の報告・連絡・相談がしやすいため、業務の効率化が期待できます。

そして、同じ社内SNS上で会社の全部署の従業員とメッセージを送り合えるため、必要に応じて他部署との交流や意見交換、ノウハウの共有や蓄積もスムーズに行えるでしょう。

離職の防止につながる

社内SNSでコミュニケーションを活発にするメリットの4つ目は、離職の防止につながることです。

職場環境でコミュニケーションが取れないと、従業員は仕事に関する問題や心配事を抱え込み、なかなか周囲に相談できないといったことが起こりがちです。

問題を解決するためには、社内SNSを導入し、質問や相談がしやすい環境を作ることが重要です。

特に、職場の雰囲気や業務に慣れない新入社員の不安を軽減するためには、社内SNSの効果が期待できます。

社内SNSでコミュニケーションを深めることで、会社に対する帰属意識や信頼感を育てることにもつながり、離職率を改善できるでしょう。

関連記事：社内SNSの評価は？メリット・デメリットとポイントを解説

社内SNSでコミュニケーションを円滑に行うコツ

社内SNSでコミュニケーションを円滑に行うコツについて、以下の3点を解説します。

1つずつ見ていきましょう。

導入目的・運用ルールを決める

社内SNSでコミュニケーションを円滑に行うコツの1つ目は、導入目的・運用ルールを決めることです。

そして、社内SNSの導入を成功させるためには、ただ導入目的と運用ルールを明確にするだけでなく、全ての従業員に対して十分に周知・説明し、理解を深めていくことが大切です。

特に大企業の場合、従業員がお互いの部署や職種、役割を理解しやすいように、プロフィールに登録することが不可欠です。

また、「何のために」「どういった形で使って欲しいのか」が不明瞭だと、従業員は自分が共有しようとする情報が、社内SNSの運用ルールに沿っているかどうかを判断できません。

そして、導入目的と運用ルールは一方的に強制するのではなく、設定するときに従業員の意見を集約して取り入れるなどして理解と納得を得られるように努めましょう。

社内SNSの不適切な使用や誤用を防ぎ意義のある運用ルールにするためには、基本的には従業員が無理なく守れる適切な内容で策定しましょう。

関連記事：社内SNSの導入目的とは？運用までの流れも詳しく解説

関連記事：社内SNSのガイドラインを徹底解説！目的・記載内容・作成ステップも詳しく紹介

投稿しやすい雰囲気を作る

社内SNSでコミュニケーションを円滑に行うコツの2つ目は、投稿しやすい雰囲気を作ることです。

従業員が意見やアイデアを言い出しにくい雰囲気があると、自分の意見が他人にどのような影響をもたらすかと不安になり、以下のような状況が生じることがあります。

そのため、社内SNSには恐れることなく発信ができる環境を整えることが大切です。

社内SNSによって「発言しにくさ」が解消されれば、どの従業員でも意見を出しやすくなり、経営陣と現場といった立場を越えた対話が可能となります。

コミュニケーションが促進されることで、結果的に従業員の満足度やエンゲージメントを向上させることにつながるでしょう。

関連記事：なぜ社内SNSは盛り上がらないのか？状況・原因・対処方法を詳しく解説

経営陣が率先して使用する

社内SNSでコミュニケーションを円滑に行うコツの3つ目は、経営陣が率先して使用することです。

まずは、定期的に社内SNSを活用して、企業のビジョンや目標、企業理念などを定期的に投稿し、社内に浸透させていきましょう。

また、自身の行動について経営層から賞賛を受ける、上司から助言やフィードバックを得られるといったことがあれば、特に若手社員にとってはモチベーションの向上につながります。

承認欲求が満たされることは、社内SNSを活用すれば比較的容易に達成できます。

頑張っている従業員がいたら、コメントや絵文字・スタンプでリアクションし応援するなどし、良い成果を皆で賞賛し合う環境を作るとよいでしょう。

社内SNSでコミュニケーションを活発にするための注意点

ここでは、社内SNSでコミュニケーションを活発にするための注意点について、以下の3点を解説します。

1つずつ見ていきましょう。

プライベートな情報ばかりを投稿しない

社内SNSでコミュニケーションを活発にするための注意点の1つ目は、プライベートな情報ばかりを投稿しないことです。

社内SNSは自社専用のSNSですが、仕事関連の情報だけでなく個人の生活に関する情報も共有できます。

これは、気軽に多種多様な情報を投稿できる社内SNSのメリットとも言えますが、プライベートに関わる投稿が主流になってしまった場合、コミュニケーションを取るのが面倒だと感じて社内SNSの利用を控えるユーザーが現れるかもしれません。

投稿する内容は各企業が決めることですが、プライベート中心の投稿ばかりになるとSNS疲れを引き起こし、新たなストレスやトラブル源になってしまう可能性があるため、ある程度の制限をすることも必要です。

従業員が社内SNSを使いたくない原因となることもあるため、注意が必要です。

上職は部下への叱咤は控える

社内SNSでコミュニケーションを活発にするための注意点の2つ目は、上職は部下への叱咤は控えることです。

社内SNSは、全従業員がアクセス可能な公開の場です。そのため、上層部や経営陣のような組織内で高い権限を持つ人々は、公開の場においてより慎重なアプローチが求められます。

社内SNSでの叱責が他の従業員の目に触れると、組織全体が緊張してしまい、SNSの利用を避ける可能性があります。

そのため、役職についている人々は特に言葉の選び方に注意して社内SNSを使用し、叱る場合は日常的な対面の業務での様な形で、社内SNS上で部下を叱る行為は避けましょう。

全従業員の利用を促す

社内SNSでコミュニケーションを活発にするための注意点の3つ目は、全従業員の利用を促すことです。

特定の人々だけが投稿や反応を続けると、独占されたコミュニティのようになってしまい、他の従業員は自分が外されていると感じて参加をためらうかもしれません。

それにより、社内の一部の従業員が自然と社内SNSから遠ざかり始め、全社のコミュニケーションを活性化するという初期の目的から大きく逸脱する結果となります。

社内全体での一体感を作り出すためにも、全従業員が利用し定着するように働きかけていくことが重要です。

関連記事：社内SNSの注意点は？導入前と運用時に分けて詳しく解説

まとめ

今回は、社内SNSでのコミュニケーションを円滑にするメリット・コツ・注意点を解説しました。

全従業員がルールを理解し、積極的に参加することで、社内SNSには組織の成長と従業員の満足度の向上が期待できます。しかし、一部の従業員だけの利用や役員・上司の使い方には注意が必要です。

社内SNSを適切に使うことで、職場環境の改善にもつながります。本記事を参考に、社内SNSを上手に使いこなし、より良い職場環境を築き上げていきましょう。