一般的に欠かせなくなっているSNSとは異なり、社内SNSを定着させるには、コツを意識してしっかりと取り組むことが大切です。
そこで今回は、社内SNSが定着しない主な要因、コツ・ステップについて解説していきます。
【目次】
社内SNSが定着しない主な要因
社内SNSが定着しない主な要因を、以下の4点から解説します。
- 導入目的が明確でない
- ルールがない
- 一部従業員のみで活用されている
- ツールの操作方法が難しい
1つずつ見ていきましょう。
導入目的が明確でない
社内SNSが定着しない主な要因の1つ目は、導入目的が明確でないことです。
社内SNSをただ導入しただけでその目的を明確にしなければ、導入後数ヶ月で使われなくなるかもしれません。従業員の間でどのように使用すれば良いかの認識がバラバラになり、SNSの活用が進まないためです。
社内SNSの導入目的が明確でないと、従業員はどのように使うかわからなくなり、次第に活用されなくなるでしょう。
関連記事:社内SNSの導入目的とは?運用までの流れも詳しく解説
ルールがない
社内SNSが定着しない主な要因の2つ目は、ルールがないことです。
SNSは、元々プライベートでのみ利用している従業員がほとんどでしょう。中には、そもそも利用したことがない方もいるかもしれません。そのため、社内SNSが導入されても、ルールがないと従業員は何を書き込んだらよいかわかりません。
そのため、投稿時に適切なコミュニケーションが保たれなくなり、不適切な投稿や誤解を生む可能性があります。
社内SNSにルールがなければ、SNSの使用方法がわからず、不必要な投稿ばかりが蓄積されてしまいます。
一部従業員のみで活用されている
社内SNSが定着しない主な要因の3つ目は、一部従業員のみで活用されていることです。
SNSはコミュニケーションツールであり、利用人数とやり取りの量が成功しているかどうかの評価に直結します。
そのため、一部の従業員のみが活用していると、情報の共有が限定的になり、SNSの機能を最大限に活用できません。
社内SNSが定着しないのは、全従業員がSNSを使用せず、横断的なコミュニケーションがされていないことが理由の一つです。
ツールの操作方法が難しい
社内SNSが定着しない主な要因の4つ目は、ツールの操作方法が難しいことです。
SNSを導入してもそのマニュアルがなければ、SNSを全従業員が使いこなせない可能性が高いです。ツールの操作方法が難しいと感じて従業員がSNSを避け、利用自体を躊躇する可能性もあります。
実は簡単に操作できるツールであっても、そもそもSNSを利用したことがない従業員にとっては、活用しようともせず、利用できる機会を失うかもしれません。
社内SNSが定着しない原因には、「使いやすさ」が関わっています。
関連記事:社内SNSの失敗例とその理由は?成功に向けた4つのポイントも解説
社内SNSを定着させるコツ
社内SNSを定着させるコツを、以下の3点から解説します。
- コンテンツの充実
- 最小限のルール設定
- 利用方法のアナウンス
1つずつ見ていきましょう。
コンテンツの充実
社内SNSを定着させるコツの1つ目は、コンテンツの充実です。
コンテンツが豊富であればあるほど、従業員はSNSを利用する価値を感じ、定期的にアクセスしたいと思うでしょう。SNSには情報共有・学習・意見交換など、豊富なコミュニケーションの場を用意できます。
そのため、SNS上に高品質で自身の業務と関連性の高いコンテンツがあれば、従業員間のより良いコミュニケーションにもつながるでしょう。
SNSにコンテンツが充実していることは、社内SNSが組織内で広範に利用されることや機能を最大限に発揮するためにも重要です。
従業員は社内SNSを効果的に利用できるようになり、組織全体のコミュニケーションと生産性が向上するでしょう。
最小限のルール設定
社内SNSを定着させるコツの2つ目は、最小限のルール設定です。
ルールが多すぎると、従業員は投稿を控えたり、SNSの利用を困難に感じる可能性があります。そのため、ルールを最小限に設定し、必要なエチケットを確保しつつ、従業員が自由に意見を交換できることが大切です。
また、不適切な投稿を防ぎ、健全なコミュニケーション環境を保つことにも役立ちます。
社内SNSに適切なルールを設定することで、従業員はSNSを使いやすく感じ、情報共有やコミュニケーションを行うことが容易になります。
利用方法のアナウンス
社内SNSを定着させるコツの3つ目は、利用方法のアナウンスです。
社内SNSが適切に使用され続けるためには、利用方法をしっかりとアナウンスすることが大切です。従業員の誤解を防ぎ、SNSの利用を促進することが可能となります。
また、定期的にアナウンスすることで、新しく入社した従業員やまだルールを理解していない従業員に対しても、操作方法をレクチャーできる機会にもなります。
社内SNSを成功させるためには、明確なルールを設定すること、それを定期的に全従業員にアナウンスすることが重要です。
これにより、従業員からの誤解を防ぎ、全従業員が社内SNSを適切に活用できるでしょう。
関連記事:社内SNSの運用を成功させるポイントは?事例も紹介
社内SNSを定着させるためのステップ
社内SNSを定着させるためのステップを、以下の5点から解説します。
- 目的の明確化
- ルール策定
- マニュアル作成
- 運用管理者の決定
- スモールスタート
1つずつ見ていきましょう。
目的の明確化
社内SNSを定着させるためのステップの1つ目は、目的の明確化です。
社内SNSを導入する前に、社内SNSの存在意義を明確にしましょう。たとえば、従業員間のコミュニケーションを強化するための場、新しいアイデアを生み出すための場、またはプロジェクトの更新を共有するための場などが挙げられます。
目的が決まったら、その目的を全従業員と共有することが大切です。社内SNSの目的が全従業員に理解されることで、それぞれの行動や投稿がその目的に沿ったものになります。
従業員が目的に沿った投稿をしたら、賞賛することも大切です。目的に沿った投稿が増え、SNSが活発になります。
社内SNSの目的を明確にすることで、従業員が活用する方向が明確になり社内SNSの定着につながります。
ルール策定
社内SNSを定着させるためのステップの2つ目は、ルール策定です。
ルールを策定することで、SNSの使用方法を統一し、従業員の誤解や問題を未然に防ぐことが可能です。
ルールには、どのような投稿が適切か、どのような行動が許可されているか、どのような情報を共有するべきかなどを設定していきます。プライバシー保護やセキュリティに関する指針も含めることが重要です。
ルールを作成したら、そのルールを全従業員と共有しましょう。従業員がルールを理解して、ルールに沿った投稿ができます。
ルールは一度決めたら運用状況や従業員のニーズに応じて見直しましょう。更新内容を従業員に定期的にアナウンスすることも大切です。
関連記事:社内SNSのルールを詳しく紹介!必要な理由・注意点も解説
マニュアル作成
社内SNSを定着させるためのステップの3つ目は、マニュアル作成です。
SNSの使用方法に関する詳細なマニュアルを作成していきます。内容として、アカウントの作成・メッセージの投稿・返信・検索など、基本的な操作を記載していきます。
マニュアルは文字だけでなく、スクリーンショットや動画を使用して、操作イメージをより分かりやすくすることが有効です。
マニュアルを作成したら、全従業員が閲覧できるように共有しましょう。PCだけでなく、スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスからもアクセスできるようにすることが重要です。
マニュアルは一度作成したら終わりではありません。SNSの機能が更新された場合、新たな問題が発生した場合などには、マニュアルを更新し、再度展開する必要があります。
関連記事:社内SNSのガイドラインを徹底解説!目的・記載内容・作成ステップも詳しく紹介
運用管理者の決定
社内SNSを定着させるためのステップの4つ目は、運用管理者の決定です。
社内SNSを定着させるためには、運用管理者を設定し、社内SNSの使用がルール通りに行われているかを定期的にチェックすることが重要です。
運用管理者の役割は、社内SNSの全体的な運営を担当することはもちろん、取り決めたルールに沿っているか監視・見直しを行うことです。
たとえば、従業員がルールを遵守しているかを定期的にチェックすることで、不適切な行動やルール違反がないかを確認していきます。
ルール違反が見つかった場合、違反者への教育・ルールの再確認など必要に応じた対応を実施していきます。ルール違反が多い場合や新たな問題が発生した場合、ルール自体の見直しが求められることもあります。
そのため、運用管理者は定期的に運用ルールを見直し、必要に応じて更新することが大切です。
関連記事:社内SNSの運用を成功させるポイントは?事例も紹介
スモールスタート
社内SNSを定着させるためのステップの5つ目は、スモールスタートです。
社内SNSの定着を図るためには、まず小規模で始めて徐々に規模を拡大する、スモールスタートが大切です。
限られたグループで運用開始することで、社内SNSの活用法を模索し、問題点の特定、改善策を検討できます。運用中に得られたフィードバックを元に課題・改善点を考えることも大切です。
スモールスタートで運用が上手く行ったと判断できれば、少しずつ規模を広げていきます。段階的に展開することで、得られた学びを次に活かし、よりスムーズな社内SNS運用・展開が可能となるでしょう。
まとめ
今回は、社内SNSが定着しない主な要因、コツ・ステップについて解説しました。社内SNSは、導入しただけでは定着しない可能性が高いです。
ルールなどがなければ従業員はプライベートと同じような、業務に直結しない使い方をしてしまう可能性があります。
また、そもそも必要性を感じないために利用しない従業員が増え、社内SNSの導入が失敗してしまう可能性も高まります。
社内SNSを導入するときは、目的の明確化やルール・マニュアル策定・運用管理者の取り決めなど、ビジネスに合った準備が必要です。
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