特に、今までよりも部署を超えて気軽にコミュニケーションを取りたい場合には最適なツールと言えるでしょう。
ただ、社内SNSを単に導入しただけでは、期待する効果は得られません。
大切なことは、社内SNSの導入後に効果測定を行い、社内SNSの導入効果や課題を明らかにすることです。これにより、より社内SNSの効果を高められるでしょう。
そこで今回は、社内SNSの効果測定を行う手順や指標を解説した上で、社内SNSをより使いこなすためのポイントを解説します。
【目次】
社内SNSの効果を高めるには効果測定が必須!
ここでは、社内SNSの効果測定に関する基礎知識を以下の2点から解説します。
- 社内SNSの目的
- 社内SNSで効果測定を行う意義
1つずつ見ていきましょう。
社内SNSの目的
社内SNSの効果測定に関する基礎知識の1つ目は、社内SNSの目的です。主な目的3点を以下の表にまとめました。
コミュニケーション活性化 | 社内SNSは、簡単な操作で投稿やコメント・ 「いいね!」などを行えます。そのため、今までより気軽に社内コミュニケーションを実施できます。 |
知識共有 | 各従業員が有する知識をSNS上にアップすれば、簡単に知識を共有できます。また、過去の投稿内容を検索することで、人に聞かずとも投稿内容だけで疑問を解決できるケースも増えるでしょう。 |
さまざまな働き方への対応 | 社内SNSは、インターネット環境などがあれば、いつでもどこでもアクセス可能です。そのため、リモートワークや出張時であっても、社内SNSを活用すれば容易にコミュニケーションを取れます。 |
関連記事:社内SNSの導入目的とは?運用までの流れも詳しく解説
社内SNSで効果測定を行う意義
社内SNSの効果測定に関する基礎知識の2つ目は、社内SNSで効果測定を行う意義です。
社内SNSを導入するだけでは、業務効率化などの目的は達成できません。そこで、社内SNSの導入後に目的を達成できているか確認する必要がありますが、そのとき必要なのが効果測定です。
定量的に効果測定を行うことで、導入前後で社内SNSが十分に目的を達成できるだけの効果を上げているのか、定量的に評価できます。また、その結果を踏まえて改善策を立案することも可能です。
社内SNSの効果測定を行う手順
ここでは、社内SNSの効果測定を行う手順を以下の6点から解説します。
- 社内SNS導入のゴール設定
- 効果測定に必要な項目の決定
- 目標値の設定
- 効果測定に必要なデータ収集
- 社内SNS導入前後の比較
- 改善策の検討
1つずつ見ていきましょう。
社内SNS導入のゴール設定
社内SNSの効果測定を行う手順の1つ目は、社内SNS導入のゴール設定です。
効果測定を行う前に、いつまでに、どのようなことを達成したいか、ゴール設定を行いましょう。そのときには、具体的で明確なゴールを設定することが大切です。
効果測定に必要な項目の決定
社内SNSの効果測定を行う手順の2つ目は、効果測定に必要な項目の決定です。
効果測定に必要な項目を事前に明確にしておくと、その後の工程をスムーズに行えます。効果測定の前に決定したい項目の例は、以下のとおりです。
- 効果測定期間
- KPI項目
- 測定方法
目標値の設定
社内SNSの効果測定を行う手順の3つ目は、目標値の設定です。
目標値として使える項目は多数存在します。ここまで述べてきた内容を考慮し、特にどの項目を重視し、どのような値を目標値として設定するか考えてみましょう。
効果測定に必要なデータ収集
社内SNSの効果測定を行う手順の4つ目は、効果測定に必要なデータ収集です。
ここからは、実際に社内SNSを運用していきます。運用データの全てが効果測定に活用されると考え、データ収集を行いましょう。
社内SNS導入前後の比較
社内SNSの効果測定を行う手順の5つ目は、社内SNS導入前後の比較です。
社内SNS導入で、最初に決めた目標を達成できたか、導入前後にどのような変化があったのか比較しましょう。それには、データで比較することが一番です。
関連記事:社内SNSの注意点は?導入前と運用時に分けて詳しく解説
改善策の検討
社内SNSの効果測定を行う手順の6つ目は、改善策の検討です。
社内SNSの効果が思うように出なかった場合は、その要因を分析し、次回以降その要因を解消できれば成功する確率が高まるでしょう。
また、効果を上げられた場合でも、成功の要因や、さらなる効果を出すための方法について考察しましょう。
そのとき、定性的な評価に加え、定量的な指標も複数用いて評価すると、より具体的に効果測定ができ、改善策も考えやすくなります。
また、効果測定を定期的に行うと、より速やかに改善策を立案・実行できるでしょう。
関連記事:社内SNSのメリット・デメリット・導入と運用のためのポイントを徹底解説!
社内SNSの効果測定に役立つ指標
ここでは、社内SNSの効果測定に役立つ指標を以下の5点から解説します。
- 時間単価換算
- オンボーディング評価
- QCD
- カスタマーサクセス
- コールセンター指標改善
1つずつ見ていきましょう。
時間単価換算
社内SNSの効果測定に役立つ指標の1つ目は、時間単価換算です。従業員の行動ログから、以下の手順で従業員の働きを時間単価に換算します。
1 | 何人の従業員が対象の社内SNS上のナレッジにアクセスしたか調査 |
2 | 1に該当する従業員が、何時間業務時間を短縮できたか調査 |
3 | 2の時間を金額換算 |
オンボーディング評価
社内SNSの効果測定に役立つ指標の2つ目は、オンボーディング評価です。オンボーディング評価は、新入社員が戦力として定着する期間の短さにより、社内SNSの効果を測定するものです。
一般に、社員の採用・育成にはコストがかかります。しかし、社内SNSの効果でナレッジ共有が速やかに行われ、そのナレッジを活かして効率的に新入社員を育成できれば、短い期間で新入社員を戦力にできます。
その結果、オンボーディング評価がよく(短い時間で戦力化でき)、育成コストを抑えられるのです。
QCD
社内SNSの効果測定に役立つ指標の3つ目は、QCDです。QCDは生産管理やプロジェクトマネジメントで用いられる概念で、以下の3つの視点から効果測定を行います。
Q |
Quality |
品質 |
C |
Cost |
コスト |
D |
Delivery |
納期 |
製造業で発展してきた概念ですが、社内SNSの効果測定にも応用できる概念です。
関連記事:プロジェクトマネジメントのプロセス管理とは?目的や技法・進め方・必要な知識を徹底解説
カスタマーサクセス
社内SNSの効果測定に役立つ指標の4つ目は、カスタマーサクセスです。
カスタマーサクセスでは、サービスや製品をよりよい形で顧客に利用してもらうことで、顧客に継続的に製品を利用してもらい、利益を産み出してもらう役割があります。
社内SNSで社内のナレッジを共有することで、顧客がどれほど製品を継続して使用してくれたか、あるいは顧客満足度やLTVを向上できたか計測しましょう。これにより、社内SNSの効果測定を行います。
関連記事:社内SNSをナレッジマネジメントに活用!メリットやポイントも解説
コールセンター指標改善
社内SNSの効果測定に役立つ指標の5つ目は、コールセンター指標改善です。例えば、以下の指標がコールセンターで使われます。
- 応答率
- 担当者1人あたりの対応件数
- 問題解決時間
これらの指標のうち、社内SNSでナレッジ共有を促進することで改善したい指標を明確にし、社内SNSの効果測定を行いましょう。
社内SNSの効果測定を行った上でより使いこなすためのポイント
ここでは、社内SNSの効果測定を行った上でより使いこなすためのポイントを以下の2点から解説します。
- 導入目的の明確化
- 利用促進に向けたルール制定
1つずつ見ていきましょう。
導入目的の明確化
社内SNSの効果測定を行った上でより使いこなすためのポイントの1つ目は、導入目的の明確化です。
社内SNSの導入目的を明確にしておかないと、社内の悪口ばかりになるなど、望ましくない形で社内SNSが活用される恐れがあります。
そのようなことを防ぐには、まずは導入目的を明確化し、それを従業員に周知しましょう。
また、社内SNS利用のガイドラインを制定し、導入目的に外れた使い方やトラブルを軽減するよう努めることも必要です。
関連記事:社内SNSのガイドラインを徹底解説!目的・記載内容・作成ステップも詳しく紹介
利用促進に向けたルール制定
社内SNSの効果測定を行った上でより使いこなすためのポイントの2つ目は、利用促進に向けたルール制定です。
社内SNSを導入しても、従業員が使い慣れている電話やメールなどばかり使用されている状態では意味がありません。特に、年齢層が高いと新しいツールの使用に抵抗感を抱くものです。
そこで、社内SNSの利用促進は個人任せにせず、利用促進に向けたルール制定も行いましょう。
例えば、社内の簡単なやり取りは社内SNSを活用し、長文による説明が必要な内容はメールを活用するなどのルールが考えられます。
関連記事:社内SNSのルールを詳しく紹介!必要な理由・注意点も解説
まとめ
今回は、社内SNSの効果測定を行う手順や指標を解説した上で、社内SNSをより使いこなすためのポイントを解説しました。
社内SNSの効果測定を行うには、社内SNS導入のゴール設定から改善策実行まで、手順を踏んで行っていくと成功確率が高まります。
また、効果測定の指標には、時間単価換算やオンボーディング評価など、さまざまなものが存在しています。
目的に応じて、最適な指標を選択しましょう。場合によっては、複数の指標を組み合わせることも有効です。
コミュニケーションツール活用のポイント
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