タスク管理表とは

まずは、タスク管理表について、以下の2点から解説します。

1つずつ見ていきましょう。

概要

タスク管理表とは、設定したタスクを管理するための専用の表のことです。タスク管理表を見れば、計画したタスクに対して、今どれくらい達成しているかの進捗をチェックできます。

プロジェクト管理では、プロジェクト達成に向けて必要な、さまざまなタスクを管理していきます。たとえば、各タスクの内容、開始日、終了日、担当者、タスクの状態（未着手、進行中、完了など）、進行度合い、優先度など、タスクに関する詳細情報を一元的に管理することが挙げられます。

タスク管理表を使用することで、必要な作業の見逃しを防ぎ、納期を守るのに役立ちます。プロジェクト管理においては、プロジェクトの進捗を一目で把握でき、各タスクの進行状況や、実施すべき担当者が明確になるため、プロジェクト全体の効率も向上するでしょう。

記載項目

タスク管理表に記載する主な項目を、以下に紹介します。

担当するプロジェクトの特性などに合わせて、上記項目から必要な項目を選択、もしくは必要な特有項目などを追加しましょう。

タスク管理表を作成するメリット

タスク管理表を作成するメリットを、以下の4点から解説します。

1つずつ見ていきましょう。

全体把握

タスク管理表を作成するメリットの1つ目は、全体把握です。

タスク管理表には、各タスクの詳細情報、担当者、期日、進行状況、優先度などを記載します。タスク管理表を見ることで、プロジェクトの全体的な状況を一覧でき、どのタスクがどの段階にあるのか、どのタスクが緊急性を持っているのかを瞬時に理解できるでしょう。

大規模なプロジェクトでは、数百ものタスクが同時に進行していることもあります。このような状況では、個々のタスクを追跡するのは困難です。しかし、タスク管理表を利用することで、全てのタスクの現状を一目で把握することができ、必要なアクションを迅速に決定、実行することが可能です。

タスク管理表を作成することで、「全体把握」が可能となり、プロジェクトの効率的な管理と進行ができます。どのようなプロジェクトでも、全体に対して現在どの程度進んでいるのか把握できるため、作業を計画・スケジュールしやすくなるでしょう。

優先順位の設定が容易

タスク管理表を作成するメリットの2つ目は、優先順位の設定が容易であることです。

タスク管理表には、各タスクの詳細、期日、担当者、進行状況だけでなく、そのタスクの優先度も記録されます。これにより、どのタスクが最も重要で緊急なのか、または次に対処すべきなのはどのタスクなのか、明確に判断可能です。

たとえば、複数のタスクが同時に進行している場合、何もない状態だと、どのタスクから手を付けるべきか判断するのは困難な場合があります。タスク管理表に優先度を記入することで、タスクの重要性と緊急性を視覚的に理解でき、対応者は次に何に取り組むべきか容易に把握できるでしょう。

したがって、タスク管理表を作成することで、優先順位の設定が容易になり、重要なタスクが見逃されることなく、プロジェクトを成功へと導きます。

対応品質の向上

タスク管理表を作成するメリットの3つ目は、対応品質の向上です。

タスク管理表には、各タスクの詳細、完了予定日、進行状況、担当者、優先度などを記載します。これにより、各メンバーは自身がいつまでに何をすべきか、対応を計画しやすくなります。また、全体の進行状況を一目で把握することにより、全体を意識した上で、自身の活動に取り組むため、必要な対応が遅れることなく、品質の高い結果を提供することが可能となるでしょう。

タスク管理表を作成すれば、やるべきことが明確になり、今やるタスクに集中できるようになり、個々の対応品質が向上します。

情報共有も容易

タスク管理表を作成するメリットの4つ目は、情報共有も容易になることです。

タスク管理表は、プロジェクト全体の状況、各タスクの詳細、担当者、完了予定日、進行状況などを一覧化するため、プロジェクトメンバー全員がいつでも同じ情報を共有できます。これにより、誤解や情報の認識齟齬を防ぎ、スムーズなコミュニケーションを促進します。

タスク管理表が共有されていれば、新たなメンバーがプロジェクトに参加したときにも、プロジェクトの現状を伝えて、チームで自分がすべきことをすぐに理解できるでしょう。

タスク管理表を作成すれば、メンバー間の情報共有も容易となり、全員が効率的にタスクに取り組めます。

タスク管理表の作成方法

タスク管理表の作成方法を、以下の2点から解説します。

1つずつ見ていきましょう。

Excel（エクセル）の活用

タスク管理表の作成方法の1つ目は、Excel（エクセル）の活用です。

Excelの行や列・フィルタリング・関数・マクロなどさまざまな機能を利用して、タスク管理表を作成することが可能です。Excelは業務PCのほとんどに導入されているツールのため、コストをかけることなくタスク管理表を作ることができるでしょう。

さらに、関数やマクロを知っている従業員であれば、自社に合わせてカスタマイズし、便利に作成可能です。Excelはタスク管理表を作りやすい分、管理方法は作る人の力量に左右されるという問題もあります。

タスク管理ツールの導入

タスク管理表の作成方法の2つ目は、タスク管理ツールの導入です。

タスク管理の専用ツールを導入すれば、簡単にタスク管理表を作成できることはもちろん、プロジェクトを効率的に管理することも可能です。ツールの導入によって、タスク管理表をデジタル化するだけでなく、関係者でリアルタイムで共有・更新することが可能となります。

また、タスク管理ツールには通知機能が備わっているものも多く、期限が迫っているタスクや新しいコメント、タスクの状況変更などについて、メンバーへの自動通知もできるでしょう。これにより、プロジェクト全体のコミュニケーションと透明性が向上します。

タスク管理表を運用する上での注意点

タスク管理表を運用する上での注意点を、以下の2点から解説します。

1つずつ見ていきましょう。

手間がかかることも

タスク管理表を運用する上での注意点の1つ目は、手間がかかることもあることです。

タスク管理表は頻繁に更新が必要です。タスクの状況が変わるたび、または新しいタスクが追加されるたびに情報を更新する必要があります。特に大規模なプロジェクトでは、同時に何百ものタスクが動くこともあるため、更新するための労力が増えてしまうでしょう。

また、タスク管理表にはタスクの状況、優先度、進行度、期限、担当者、コメントなどの情報を記載するため、これらのデータを全て一貫して入力・記録し続けるには相応の手間が必要です。

タスク管理をする専用のツールを活用することで、更新の手間を減らし業務効率化を進めることができます。また、リアルタイムでの情報更新や自動通知機能を備えているため、手作業での更新を大幅に削減できるでしょう。

接続端末が限定されることも

タスク管理表を運用する上での注意点の2つ目は、接続端末が限定されることもあることです。

タスク管理表をExcelなどで作成すると、スマホなどのデバイスによってはファイルの表示形式が異なり、使いづらいと感じることもあります。

タスク管理表を作成するときは、自社が普段扱う端末、PCやタブレット・スマホが問題なく表示・動作できるかを確認しましょう。クラウドサービスをベースとしたタスク管理ツールでは、さまざまなデバイスからのアクセスにも対応しているため、デバイスの制限による問題を軽減できるでしょう。

まとめ

今回は、タスク管理表について解説しました。タスク管理表を作成すれば、自身が取り組むべきタスクを抜け漏れなく洗い出せることはもちろん、今どれくらい達成しているか進捗を把握できます。

プロジェクト管理においては、専用ツールを使ってタスク管理表を作成することをおすすめします。プロジェクトの進捗を一目で把握でき、他メンバーが取り組む各タスクの進行状況なども把握できるため、プロジェクト管理を成功へと導くため欠かせない要素となるでしょう。