「社内SNSをうまく活用できていない」「何をどうすれば、運用は成功と言える?」といった疑問が出てくることはありませんか。
そこで今回は、社内SNSの運用がうまくいかないときのよくある理由5つと、運用を成功させる5つのポイントについて解説します。また、社内SNSの運用成功事例3つも紹介しますので、運用法に悩む社内担当者はぜひご覧ください。
【目次】
社内SNSの運用がうまくいかない理由5つ
社内SNSの運用がうまくいかないことには、どのような理由があるのでしょうか。ここでは、社内SNSの運用がうまくいかない理由について、以下の5点を解説します。
- 導入目的が明確になっていない
- 従業員が発信内容に悩む
- 一部の従業員しか使っていない
- 使い方を従業員に丸投げしている
- 使いづらいツールを使っている
1つずつ見ていきましょう。
導入目的が明確になっていない
社内SNSの運用がうまくいかない理由の1つ目は、導入目的が明確になっていないことです。
「導入目的がぼんやりとして分かりにくい」「社内SNSを活用して達成したい目標がはっきりしていない」という場合には、運用に失敗してしまうことが往々にしてあります。
目指すべきゴールがはっきりしていない場合、扱いにくさを感じてしまうことも少なくありません。
従業員にとっても、どのように社内SNSを使ってよいかが分からず、「以前のメールの方が使いやすかった」と感じて、従来のツールへと戻ってしまうこともあるでしょう。
関連記事:社内SNSの導入目的とは?運用までの流れも詳しく解説
従業員が発信内容に悩む
社内SNSの運用がうまくいかない理由の2つ目は、従業員が発信内容に悩むことです。
社内SNS導入後にしばしば見られる失敗の一つは、従業員が何を発信すべきかが分からず困ってしまう状況です。
社長や部長、総務のメンバーなどが率先してモデルとなるような投稿を発信するなどして、使い方を示すのも1つの方法です。
また、従業員の投稿に対して返信やスタンプをつけるなど、反応していくことも大切です。
自分の発言が誰かに読まれ、理解されて受け入れられていると感じると、何を投稿しようか悩むことが少なくなり、社内SNSが活発に使用されるようになるでしょう。
一部の従業員しか使っていない
社内SNSの運用がうまくいかない理由の3つ目は、一部の従業員しか使っていないことです。
社内SNSで活発にコミュニケーションを取り合うには、多くの従業員が積極的に参加することが望まれます。
限られた人々だけが社内SNSを使用している場合、参加していない従業員が疎外感を感じて、投稿しづらくなってしまうことがあります。
チームごとに情報共有できるように設定したり、全体へのアナウンスを社内SNSで行ったりして、全員が社内SNSを使う機会を作っていく必要があるでしょう。
関連記事:社内SNSでのコミュニケーションを円滑にするコツは?メリットと注意点も解説
使い方を従業員に丸投げしている
社内SNSの運用がうまくいかない理由の4つ目は、使い方を従業員に丸投げしていることです。
たとえ社内SNSの利用方法が掲げられていたとしても、使い方を従業員に任せきりにしてしまうと、有効に運用できなくなってしまうことがあります。
例えば、社内SNSには限定されたグループを作る機能や、ダイレクトメールを送る機能があります。
運用のルールや方針を決めずに全てを従業員に任せてしまうと、数人で作ったグループが企業への不満をぶつける場になることも少なくありません。
また、オープンな場所であっても他の従業員の投稿に対して批判的なコメントをしてしまうなど、ネガティブな影響を及ぼす可能性があるため注意が必要です。
関連記事:社内SNSのルールを詳しく紹介!必要な理由・注意点も解説
使いづらいツールを使っている
社内SNSの運用がうまくいかない理由の5つ目は、使いづらいツールを使っていることです。
多機能が搭載されているツールを導入しても、マニュアルを参照しなければならないほど操作が難しいツールでは、従業員たちは使用を避けてしまいます。
普段の業務をしている中で、操作に戸惑う新しいツールを使いはじめることは、従業員にとってストレスになりがちです。
使いづらさがツールの利用を妨げる原因にならないよう、直観的に操作できるツールを選ぶことが大切です。
また、すでにビジネスチャットやグループウェアなどの他のツールを活用しているという企業もあるでしょう。既存のツールとの使い分けがはっきりしていないことも、社内SNSの失敗の一因だと言えます。
例えば、ビジネスチャットを既に使っていた場合、社外とのコミュニケーションはビジネスチャットを、社内のコミュニケーションは社内SNSを使用するなど、明確な使い分けを設定するのも1つの方法です。
関連記事:社内SNSとビジネスチャットの違いを徹底解説!特徴・メリット・デメリットを紹介
関連記事:社内SNSとグループウェアを徹底解説!違い・メリット・デメリット・おすすめサービスも紹介
社内SNSの運用を成功させるポイント
社内SNS上で従業員のコミュニケーションが活発になるには、どのようにしたら良いのでしょうか。ここでは、社内SNSの運用を成功させるポイントについて、以下の5点を解説します。
- 解決すべき課題を分析する
- 全従業員に導入目的を周知する
- 運用ルールを策定する
- 従業員が発信しやすい環境を作る
- 運用チームを作る
1つずつ見ていきましょう。
解決すべき課題を分析する
社内SNSの運用を成功させるポイントの1つ目は、解決すべき課題を分析することです。
まず始めに、社内SNSで解決したい問題を明らかにしましょう。問題を明確に設定すると、うまくいかない原因を特定し、解決策を見つけ出せるようになります。
例えば、「社内でのコミュニケーションが不足している」や「情報が混乱しており、必要なものが探し出せない」など、解決すべき問題を特定した上で、その目的に適したツールを選択しましょう。
現状の問題を明確にせずに、社内SNSを導入してしまうと、運用が長続きしない可能性が高いので注意が必要です。
全従業員に導入目的を周知する
社内SNSの運用を成功させるポイントの2つ目は、全従業員に導入目的を周知することです。
全従業員に社内SNSの導入目的を理解してもらうことが重要です。社内SNSの導入目的が明確に伝わっていないと、各個人の使用頻度に大きな差が生じ、適切な運用ができなくなる可能性もあります。
例えば、「部署や部門を超えた従業員間のコミュニケーションを深める」や「社内SNSを通じて知識を共有し、全体の生産性を向上させる」などの具体的な目的と、導入によって得られる効果を詳細に説明することで、スタッフが導入目的をより理解しやすくなるでしょう。
運用ルールを策定する
社内SNSの運用を成功させるポイントの3つ目は、運用ルールを策定することです。
社内SNSを利用する人数が多い場合は特に、運用ルールが重要になります。ルールを策定するときには、下記のような項目を参考にしてみてください。
- 利用可能な時間帯を設定する
- アカウント名の表示形式を決定する
- 基本的な連絡は社内SNSを優先して利用する
- 導入の目的を全従業員に広く伝える
- ダイレクトメッセージの使用を禁止する
- 各自の所属部署を明示する
- チャットルーム作成権限は限定した従業員に与える
- メッセージへの反応を推奨する
どのような投稿をすべきか、誰がどの程度の情報を共有するべきか、また不適切な投稿に対してはどのような措置をとるかなど、明確なルールがあることで参加者は安心して社内SNSを利用できます。
適切なルール設定を行うことで、社内SNS上でのコミュニケーションの質を高め、更なる業務効率化やチーム作りがしやすくなるでしょう。
関連記事:社内SNSのガイドラインを徹底解説!目的・記載内容・作成ステップも詳しく紹介
従業員が発信しやすい環境を作る
社内SNSの運用を成功させるポイントの4つ目は、従業員が発信しやすい環境を作ることです。
批判的なコメントがついたり投稿に反応がない状態では、従業員がSNSから離れていってしまいます。
嬉しいニュースや感謝の意を表すメッセージが投稿され、肯定的な反応が示されることで、社内SNS上が活発な雰囲気になります。
また、上司は社内SNS上で部下を叱咤しないなど、使い方に気を配ることも大切です。
運用チームを作る
社内SNSの運用を成功させるポイントの5つ目は、運用チームを作ることです。
社内SNSを最大限に活用するためには、運営を管理する担当者やチームを設定しましょう。専門の担当者やチームが存在することで、従業員が一致団結して目標達成に向かうことが可能になります。
運営チームには、人事部のメンバーだけでなく、他部署の従業員を招くのもおすすめです。
部署をまたいでメンバーを決めることで、部門間のコミュニケーションが活性化します。SNSを使い慣れている若手従業員を引き込むなどして、活気付けていくのも1つの方法です。
社内SNS運用の成功事例3選!
社内SNSの運用方法に迷ったときには、成功している会社の事例をみるとイメージがわきやすくなります。ここでは、社内SNS運用の成功事例について、以下の3点を解説します。
- 商社A社:情報共有とコミュニケーションの活性化
- 情報通信業B社:新入社員の育成と公正な人事評価
- 飲食業C社:経営層と従業員のコミュニケーション強化
1つずつ見ていきましょう。
商社A社:情報共有とコミュニケーションの活性化
商社のA社では、上司と部下が直接対話をしながら、時間をかけて日報を作っていました。
日報の作成は、従業員の成長を促し、人間関係を強化する効果はありましたが、日報の作成自体が従業員の負担になることも少なくありませんでした。
また、日報の情報をチーム内で共有できていないことも課題だったのです。
そこで日報を単に管理するだけでなく、情報共有もできるツールとして、社内SNSを採用しました。社内SNSの導入直後には、営業部が中心となって日報の作成を始めました。
そして、全従業員が閲覧し、話題になる内容を増やすべく、人事部や総務部からも情報が発信されるようになったのです。
その結果、社内情報が集約される場として活用され、社内SNSがコミュニケーションの活性化につながりました。
情報通信業B社:新入社員の育成と公正な人事評価
情報通信業のB社では、人事評価の不公平性、従業員間や新入社員とのコミュニケーション不足という問題に直面していました。そこで問題を解決するために、社内SNSを導入しました。
導入後は、社内SNS上で従業員の趣味や好みについて会話が交わされたことがきっかけで、対面でのコミュニケーションも活発になっていきました。
すると、新入社員が仕事に慣れるまでにかかっていた期間が、ほぼ半分に短縮されたのです。
また、チームやメンバーが各自の目標を設定し、社内SNS上で共有するような仕組みを作りました。
これにより業務目標と進行状況が一覧で確認でき、全体のタスクに対する公平な人事評価が行えるようになりました。
飲食業C社:経営層と従業員のコミュニケーション強化
飲食業のC社では、グループ全体の理念や行動指針、経営者の意図を伝えるために社内SNSを導入しました。
多数の拠点や多様な職種の従業員がいる環境では、特定の情報に偏りがちで、グループ全体のビジョンを周知するのが難しい状況でした。そのため、社内SNSを運用して全従業員の一体感を生み出したいと考えたのです。
また、全員に対する一斉配信だけでなく各チームの状況に応じた情報発信も重要だと考え、日報を社内SNSに移行しました。
スマートフォンを通じて手軽に日報を共有できるようになった結果、店舗スタッフの作業負荷を軽減することに成功しました。
また、テキストだけでなく写真も送信できるようにすることで、他の店舗のスタッフと簡単に情報を交換でき、他の地域の従業員とも交流のきっかけを作ることができました。
まとめ
今回は、社内SNSの運用がうまくいかないときのよくある理由5つと、運用を成功させる5つのポイントについて解説しました。
社内SNSは業務の効率化、情報共有、コミュニケーション強化など、さまざまなメリットがある有用なツールです。
しかし、効果を最大限に引き出すには、導入目的の周知や運用ルールの策定などのコツを押さえることが重要です。
本記事で紹介したポイントを踏まえながら、運用体制を整えてみてください。また、成功事例を参考にし、自社でも取り入れられる方法がないか探ってみてはいかがでしょうか。
コミュニケーションツール活用のポイント
コミュニケーションツールを導入し利用しているものの、うまくコミュニケーションが取れないと感じていませんか?
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