しかし、「そもそも社内SNSのルールはどのように設定すればいいのか?」「ルールを決める上での注意点は何か?」といった疑問を持つ方も多いかもしれません。
そこで今回は、社内SNSのルールについて、必要な理由・ルール例・注意点を解説します。
【目次】
社内SNSにルールが必要な理由
社内SNSにルールが必要な理由を、以下の4点から解説します。
- コミュニケーション活性化
- 規律を守った投稿を維持するため
- 従業員の疲弊を防ぐため
- 失敗を防ぐため
1つずつ見ていきましょう。
コミュニケーション活性化
社内SNSにルールが必要な理由の1つ目は、コミュニケーション活性化です。
ルールを設定することで、顔を合わせたことのない従業員とのやり取りが可能となり、社内全体のコミュニケーションを活性化できるでしょう。
たとえば、アイコンに顔写真を載せるルールがあると、投稿者が誰なのかを一目で認識できます。
自分が話している相手がどのような人かを写真から理解することで、社内SNSはもちろん、実際に会った時にもより深いコミュニケーションができるでしょう。
全従業員が円滑にコミュニケーションを取れるようにするため、社内SNSのルール設定が重要です。
関連記事:社内SNSでのコミュニケーションを円滑にするコツは?メリットと注意点も解説
規律を守った投稿を維持するため
社内SNSにルールが必要な理由の2つ目は、規律を守った投稿を維持するためです。
社内SNSは従業員それぞれ思うがままに使うための場ではなく、働く組織の一員として、組織が大切にする価値観やルールも尊重した上で使うべきツールです。
ルールを守ることで、不適切な行動や言葉遣いが少なくなる可能性も高まります。
ルールを設定することで、全従業員が安心して利用できる環境が保たれ、健全なコミュニケーションを実現できるでしょう。
従業員の疲弊を防ぐため
社内SNSにルールが必要な理由の3つ目は、従業員の疲弊を防ぐためです。
社内SNSではメッセージが届くたびに、すぐに確認・返信しなければならないと感じると、従業員に疲労やストレスを引き起こす可能性があります。このような状況を防ぐために、適切なルールを設定することが重要です。
たとえば、緊急でない場合の返信期限を設定したり、業務時間外のメッセージ送信を控えたりするといったルールが考えられます。
ルールを設定することで、過度な負担を軽減し、全従業員が業務と休憩のバランスを保てるでしょう。その結果、より健康的で生産的な働き方を実現することが可能です。
失敗を防ぐため
社内SNSにルールが必要な理由の4つ目は、失敗を防ぐためです。
社内SNSを使い始めても、ルールが不明確な場合、何を投稿すればいいのかわからなくなり、結果として投稿しなくなる従業員が出てきます。
また、一部の従業員だけが活用して、多くの従業員が使わないという社内SNS利用の偏りも問題となります。
こうした失敗を避けるためには、投稿のルールを設け、どのような内容を共有すべきか明確にすることが重要です。
また、全員が積極的に参加するための環境作りも必要で、定期的に投稿を奨励したり、参加度を見える化するなどのルールも考えられるでしょう。
社内SNSを全員に開かれた活発なコミュニケーションの場とし、組織全体の情報共有や意思疎通を円滑にするためにもルールが必要です。
関連記事:社内SNSの失敗例とその理由は?成功に向けた4つのポイントも解説
社内SNSのルール例
社内SNSのルール例を、以下の7点から解説します。
- 利用時間を設定する
- アイコンに写真を設定する
- リアクションを決める
- 機密情報を投稿しない
- メールとの使い分け
- プライベート利用の禁止
- ステータスを正しく入れる
1つずつ見ていきましょう。
利用時間を設定する
社内SNSのルール例の1つ目は、利用時間を設定することです。たとえば、社内SNSの利用時間を勤務時間内に限定すれば休憩時間に勤務に関するメッセージを見る必要がなくなり、働く時間とプライベートな時間を明確に区別できるでしょう。
利用時間のルールを設定することで、全従業員が業務とプライベートのバランスを保ち、効率的に働くことが可能です。
アイコンに写真を設定する
社内SNSのルール例の2つ目は、アイコンに自身の写真を設定することです。顔写真をアイコンに設定すれば、投稿者が誰か一目でわかります。
また、特に大企業など大きな組織では、顔写真があることで実際の対面時に顔と名前が一致し、初対面でもスムーズなコミュニケーションが可能です。
アイコンに写真を設定するルールは社内SNSの利用を通じて、従業員間のつながりを深め、社内コミュニケーションを活性化させるでしょう。
リアクションを決める
社内SNSのルール例の3つ目は、リアクションを決めることです。
たとえば、業務連絡が投稿されたとき、それを見た人は「いいね」ボタンを押すなどのルールが挙げられます。このルールがあると、投稿者はそのメッセージが読まれて、どのような反応があったかを簡単に確認できます。
リアクションがあることで、投稿者と閲覧者間のコミュニケーションがスムーズになるでしょう。
機密情報を投稿しない
社内SNSのルール例の4つ目は、機密情報を投稿しないことです。具体的には、個人情報や人事情報などの機密情報は絶対に投稿しないようにするルールが挙げられます。
機密情報の扱いは法律によって厳しく規制されており、不適切な共有や漏洩は企業の評判損失や、法的な問題を引き起こす可能性があります。
また、他人の個人情報を無許可で共有する行為は、その人のプライバシーを侵害する行為となるでしょう。
そのため、社内SNSを使うときは、何を投稿するべきで、何を投稿すべきではないのかを十分に理解することが大切です。
このルールの遵守は、企業の信頼性や従業員同士の信頼関係を保つために不可欠です。
関連記事:社内SNSのセキュリティリスクは?強化するための運用ルールも解説
メールとの使い分け
社内SNSのルール例の5つ目は、メールとの使い分けです。
たとえば、Outlookなどのメーラーを利用している企業も多いでしょう。メーラーも社内SNSと同様にコミュニケーションツールですが、その利用シーンや目的が異なることをしっかりと全従業員にルールとして示すことが大切です。
具体的に、メールは公式な連絡をする場合や長文、詳細な説明が必要な場合、特定の人にだけ伝える情報を発信する場合などに適しています。
一方、社内SNSは気軽なコミュニケーション・リアルタイムでのやりとり・広範な情報の共有などに適しています。
社内SNSとメーラーを適切に使い分けるルールを設けることで、それぞれのツールの特性を生かした、効率的なコミュニケーションを実現できるでしょう。
関連記事:社内SNSとメールを比較!どう使い分ければよいのかを解説
プライベート利用の禁止
社内SNSのルール例の6つ目は、プライベート利用の禁止です。社内SNSは主に業務関連のコミュニケーションや情報共有のために設けられています。
適切な雑談はチームの絆を深める一方で、プライベートな利用が長時間にわたると、業務への集中力を低下させる可能性があります。
また、プライベートな会話が過度になると、業務に関係ない情報が増え、必要な情報を見落とす原因となる可能性もあります。
そのため、社内SNSを活用して適切にビジネスにおける情報共有・コミュニケーションを維持するためにもプライベート利用の禁止がルールとしては必要です。
ステータスを正しく入れる
社内SNSのルール例の7つ目は、ステータスを正しく入れることです。具体的には、「取り込み中」・「会議中」・「不在」・「外出中」など、自身の現在の状況をステータスとして入力し、表示することが挙げられます。
これにより、他の従業員からの不適切なタイミングでの連絡を避けられるでしょう。また、自身が戻ったときに大量のメッセージに対応しなければならない、という状況も減る可能性があります。
ステータスを正しく入れることは、社内のコミュニケーションをスムーズにし、仕事の中断を最小限に抑えるために重要です。
また、従業員がお互いに配慮することで、よりよい職場環境を作る助けともなります。
関連記事:社内SNSの運用を成功させるポイントは?事例も紹介
社内SNSでルールを設定するときの注意点
社内SNSでルールを設定するときの注意点を、以下の3点から解説します。
- 自由度を作ること
- 多くの人に意見をもらうこと
- 特権は作らないこと
1つずつ見ていきましょう。
自由度を作ること
社内SNSでルールを設定するときの注意点の1つ目は、自由度を作ることです。ルールは必要最低限にとどめ、それ以外は従業員の裁量に任せるとよいでしょう。
その理由は、社内SNSは情報共有だけでなく、人々が自由に意見を交換し、創造的なアイディアを生み出す場でもあるからです。
従業員がルールに束縛され、逆にコミュニケーションが活発にならない、という状況を防ぐためにも、自由度を作ることは大切です。
多くの人に意見をもらうこと
社内SNSでルールを設定するときの注意点の2つ目は、多くの人に意見をもらうことです。
少数の人々だけでルールを設定すると、そのグループの考え方や利用状況に偏ったルールになる可能性があります。これでは、全従業員が社内SNSを使いにくいと感じるかもしれません。
多くの人から意見を聞くことで、幅広い視点を得られ、適切なルール作りが可能です。
それぞれの利用状況やニーズに配慮したルールは、社内SNSの利用を促進し、全従業員のコミュニケーションの活性化を期待できます。
特権は作らないこと
社内SNSでルールを設定するときの注意点の3つ目は、特権は作らないことです。たとえば特定の役職の人にだけ一部のルールを免除するという特権を与えると、社内SNSの平等性を損なう可能性があります。
その結果、従業員からツールへの信頼感や利用意欲を低下させることにつながりかねません。
社内SNSは平等に利用できることではじめてオープンな意見交換や情報共有が行われ、組織全体の生産性を高める効果があります。そのため、全従業員が平等に遵守すべきルールを設けることが重要となります。
関連記事:なぜ社内SNSは盛り上がらないのか?状況・原因・対処方法を詳しく解説
まとめ
今回は、社内SNSのルール例と必要な理由・注意点を解説しました。
社内SNSは普段会えない従業員とも繋がり、コミュニケーションを活性化させる重要なツールであり、活用には適切なルール設定が必要です。
たとえば、利用時間の設定をすることで、社内SNS利用のストレス軽減につながります。また、アイコンに写真を設定することで、従業員個々の特定が容易になります。
リアクションを決めるルールでは、閲覧者が読んだことの確認もしやすくなるでしょう。
なお、社内SNSにルールを設定する時には、細かくしすぎないことが大切です。「自由度を作る」・「多くの人に意見をもらう」・「特権を作らない」ことを心掛け、全員が利用しやすい環境を作り出しましょう。
これから社内SNSを導入する担当者の方は「社内SNSのおすすめ8選を紹介!概要から目的・メリット・デメリットまで徹底解説」を参考に、導入を検討してみてください。
コミュニケーションツール活用のポイント
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