ただ、社内DXの必要性や目的を十分に共有できていないと、社内DXを推進する機運が高まってくることはないでしょう。
社内DXを確実に成功させるためには、進め方や阻害要因を把握することも重要です。
そこで今回は、社内DXの意味や必要性などに加え、役立つツールと成功事例を解説します。
【目次】
社内DXとは
DXには明確な定義はありませんが、総務省の情報通信白書では以下のように定義されています。
そして、社内DXとは、デジタル化でバックオフィスの生産性や効率を向上させることで、組織全体の働き方や体制から変革していくことです。ここでは、社内DXの目的を以下の3点から解説します。
- 全社的にDXを推進させる
- 経営に好影響を与える
- BCP対策になる
1つずつ見ていきましょう。
全社的にDXを推進させる
社内DXの目的の1つ目は、全社的にDXを推進させることです。
DXの推進は多くの分野で求められていますが、具体的な取り組みやその効果を実感できないと、なかなか積極的に取り組むことは難しいかもしれません。
そこで、まずは社内で小規模からDXを始め知見や成功体験を積み上げて、その後全社的にDXに取り組んでいくことをおすすめします。これにより、社内DXに成功する確率が上がるでしょう。
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経営に好影響を与える
社内DXの目的の2つ目は、経営に好影響を与えることです。
特に中小企業では、業務プロセスの改善が経営に与える影響が大きいため、社内DXに成功すれば経営に好影響を期待できるでしょう。
例えば、RPAを導入して定型業務を自動化することで、業務時間を大幅に短縮できた事例があります。
BCP対策になる
社内DXの目的の3つ目は、BCP対策になることです。
BCP対策は、自然災害や疫病などのインシデントが発生した場合でも、事業を継続させる、あるいは中断しても即座に復旧させるための計画を意味します。
社内DXの一環として、社内情報をクラウドで管理することやWeb会議システムを導入することは、BCP対策として有効です。
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社内DXの進め方
ここでは、社内DXの進め方を以下の4点から解説します。
- 社内DXの目的を定める
- DX実現までの全体像を明らかにする
- DX人材を確保する
- 業務プロセス自体を刷新する
1つずつ見ていきましょう。
社内DXの目的を定める
社内DXの進め方の1つ目は、社内DXの目的を定めることです。
社内DXを実現する方法やツールはさまざまです。社内DXで何を実現したいか明確にしていないと、どの方法・ツールを選択すべきか正しく判断できません。
あくまでも社内DXは手段にすぎず、それを成功させるためにはDXの目的を明確化することが必須です。
目的がわからない場合は、従業員から業務の課題を聞き取っていくことで、目的を明確にしていくことも有効と言えるでしょう。
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DX実現までの全体像を明らかにする
社内DXの進め方の2つ目は、DX実現までの全体像を明らかにすることです。
いつまでにDXを導入し、業務自体をどう変革するか、DX実現までの全体像を把握しましょう。全体像を明らかにすることにより、社内全体でDXを推進する機運を高められます。
また、部署ごとのDX推進リーダーを選出することで、部署ごとの取り組みに足並みを揃えることも必要です。
DX人材を確保する
社内DXの進め方の3つ目は、DX人材を確保することです。
独立行政法人情報処理推進機構によると、DXにはエンジニアやデータサイエンティストなど、スキルを有する人材が求められます。また、全体を統括するプロジェクトマネージャーも必要です。
人材確保には、実績ある人材の採用や社内育成が基本ですが、必要に応じてアウトソーシングも取り入れましょう。
業務プロセス自体を刷新する
社内DXの進め方の4つ目は、業務プロセス自体を刷新することです。
現状実施されている業務プロセスには、紙での手続きなどDX化を阻害する要因があることが少なくありません。
それらの阻害要因を見つけ出し、DXを進めやすいように仕様変更することで、より社内DXを促進できます。
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社内DXの浸透を阻害する要因
独立行政法人情報処理推進機構の調査によると、日本で2022年度にDXに取り組んでいる企業は69.3%で、DXによる成果が出ていると回答した企業は58.0%でした。
全体的に見ると、DXに取り組んでいる企業は増加傾向にあるものの、十分推進できていない企業も少なくありません。
ここでは、社内DXの浸透を阻害する要因を以下の2点から解説します。
- DX人材を確保できない
- 経営陣がDXに積極的ではない
1つずつ見ていきましょう。
DX人材を確保できない
社内DXの浸透を阻害する要因の1つ目は、DX人材を確保できないことです。
社内DXの推進には、社内DXをリードする「DX人材」が欠かせません。DX人材には、DXに関する知見に加え、自社ビジネス・業務内容への理解が求められます。
そのため、DX人材の確保は容易ではなく、多くの企業の課題となっているのです。経済産業省の調査によると、日本では76%もの企業がDX人材不足が課題と感じると回答しています。
経営陣がDXに積極的ではない
社内DXの浸透を阻害する要因の2つ目は、経営陣がDXに積極的ではないことです。
DXというワード自体はトレンドになっているものの、他の課題と比較して経営層が後回しにしてしまうケースも珍しくありません。
また、社内DXには明確なゴールがなく、中長期的な視点で効果を判断せざるを得ないとして、経営層が抵抗を感じることも多いでしょう。
社内DXに成功した事例
ここでは、社内DXに成功した事例を以下の3点から解説します。
- メーカーA
- インターネットサービス会社B
- 給食サービスC
1つずつ見ていきましょう。
メーカーA
社内DXに成功した事例の1つ目は、メーカーAの事例です。
メーカーAでは、熟練技術者が行ってきた品質管理・データ制御をAIによって自動化できるよう試みています。業務でAIを活用できるように、生産技術者にAI技術を習得させるための教育を徹底したのです。
その結果、生産量の倍増・不良品発生率の軽減に成功しています。
関連記事:製造業におけるDXとは?目的や進め方・成功事例7選を紹介
インターネットサービス会社B
社内DXに成功した事例の2つ目は、インターネットサービス会社Bの事例です。
インターネットサービス会社Bは、東日本大震災以降、在宅勤務の訓練を進めました。実際にリモートワークを行うことに加え、緊急時の連絡体制や在宅勤務の実施体制を整備してきました。
その結果、新型コロナウイルス拡大防止のため在宅勤務が求められた際に、4,000人程度の従業員を速やかに在宅勤務に移行させることに成功したのです。
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給食サービスC
社内DXに成功した事例の3つ目は、給食サービスCの事例です。
給食サービスCでは、調理済みの食材を届ける新規事業をてがけ、そのためにBtoB向けECサイトを導入しました。そのサイトでは、メールやFAX以外でも受注できるのに加え、カレンダー形式の注文画面から容易に必要な食事を注文できます。
また、アレルギーのリスクがある食材を明示することで、利用者に安心感をもたらしています。
関連記事:業務の属人化とは?原因・リスクと改善するための5つのステップを解説
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まとめ
今回は、社内DXの意味や必要性などに加え、役立つツールと成功事例を解説しました。社内DXを進める際には、目的を定めてから全体像を把握しましょう。DX人材の確保も欠かせません。
社内DX成功のためには、経営陣を含めて全社的なコミットも必須です。
今回は、社内DXを推進するためのツールとして「CrewWorks(クルーワークス)」を紹介しましたが、他にもさまざまな役立つツールがあります。目的に応じて最適なツールは異なるため、まず社内DXの目的を明確にすることから始めてみましょう。
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