テレワークの浸透により企業がビジネスチャットを導入したことで、多くの成功事例が見られるようになりました。
そこで今回は、ビジネスチャットの検討に事例が役立つ理由・事例の紹介・事例に共通するメリット・デメリットを解説します。
【目次】
合わせて読みたい
- 異動や退職によるナレッジの引き継ぎがうまくいかない
- 必要なナレッジにすぐにアクセスできない
- タスク完了までの情報が分散していて、一つのナレッジとして見れない
上記のお悩みを解決するヒントがここにあります!
⇒ナレッジ活用における課題と最大限にナレッジ活用するためのツールの選び方とは?
ビジネスチャットの検討に事例が役に立つ
ビジネスチャットは、現代のビジネスシーンに欠かせないツールの1つになっています。IT化が進み、さらにDX推進という政府の方針から、ビジネスにスピード感が求められるようになりました。
ビジネスチャットにはメール・電話よりもさまざまな機能・サービスがあることから、状況に応じてコミュニケーション方法を柔軟に選択できます。
近年浸透しはじめているテレワークにおいても必須のアイテムといえるため、ビジネスチャットツールの導入を前向きに検討することがおすすめです。
ビジネスチャットツールを導入するにあたり、自社の業界での活用は可能なのかという疑問に対して、すでに多くの成功事例が出てきています。
あらかじめ他社の導入事例を知っておくことがおすすめです。なかでも同業他社の導入事例は特に参考になるといえます。
自社に最適なビジネスチャットを見つけるためにも積極的に情報を取り入れましょう。
関連記事:ビジネスチャットとは?おすすめツール7選と活用のメリットや主な機能を比較解説
ビジネスチャット7つの企業事例を紹介
ここでは、ビジネスチャットを導入した企業事例を紹介します。
- 小売業A社
- 製造メーカーB社
- 食品業C社
- IT業界D社
- 教育業E社
- 医療業F社
- 建築業G社
1つずつ見ていきましょう。
小売業A社
小売業A社では利用者51〜100名の規模で、支店・店舗との連携や人材の育成を目的としてビジネスチャットを導入しました。会社の規模が大きくなったことで、拠点が離れ従業員間のコミュニケーションが不足し、社内の雰囲気が悪化してしまいました。
ビジネスチャットを導入したことで、従業員間のコミュニケーション量が増え、情報共有がスムーズになりました。
また、各拠点の朝礼動画を全体に共有することで、拠点の様子がわかるようになりました。そのため拠点間のコミュニケーションが円滑に進み社内の雰囲気の改善に成功しています。
製造メーカーB社
製造メーカーB社では利用者1〜50名の規模で、業務効率化・プロジェクト管理の効率化を目的としてビジネスチャットを導入しました。
B社は新規事業を立ち上げたことで扱う情報量が増え、メールや電話でのやりとりでは不便を感じるようになりました。また、ICT機器に不慣れな従業員も多く、新規事業の進め方に不安がありました。
ビジネスチャットを導入しコミュニケーションを取りやすい体制を構築し、プロジェクト管理がしやすくなるようにしました。その結果、従業員の情報処理にスピード感が出て新規事業立ち上げの不安を解消することにつながったのです。
また、拠点が離れても円滑なコミュニケーションが可能になったため、生産性も向上しています。
食品業C社
食品業C社では利用者100人以上の規模で、他部署との連携・ナレッジの共有を目的としてビジネスチャットを導入しました。これまでの社内の連絡ツールであったメールでは、一斉配信には便利だが情報共有が難しいと感じていました。
ビジネスチャットの導入ははじめ小規模で行いましたが、従業員に行き渡るほど便利になることがわかり、今では全従業員が活用しています。
また、会社全体・マネージャー・部署ごとなどで分けて運用することで必要な情報が必要なだけ行き渡るようになりました。
これまでは言った・言わないで問題になっていたこともすべてチャットで残すようにしたことでナレッジとして活用されるようになっています。
IT業界D社
IT業界D社では利用者1,000名ほどの規模で、業務効率化・社外関係者との連携を目的としてビジネスチャットを導入しました。これまで活用していたWeb会議システムでは課題の解決が難しくなり、解決策の1つとして、新たなビジネスチャットのサービスを導入しました。
コミュニケーションツールを変更したことで、業務が混乱しないよう直感的に使えるツールを選定し結果的に業務がスムーズに流れるようになりました。
また、機能面での従業員の不満解決が実現でき、社外関係者との連携もスムーズに行えるようになりました。
教育機関E大学
教育機関E大学では利用者1,000名以上の規模で、プロジェクト管理の効率化・学外関係者との連携を目的としてビジネスチャットを導入しました。
共同研究が増えたことで学内だけでなく学外との連携が広がった状況で、これまで活用していたチャットツールのサービス提供が終了することがわかりました。
サービス終了後は大量のメールが飛び交い情報整理に問題がでてきたため、新たなビジネスチャットのサービスを導入したのです。
導入を検討するとき、すでにビジネスチャットツールの便利さをよく理解していたため、重要視する事項を「操作感」にし、ここを優先して検討しました。
抱えているプロジェクトが膨大であるため、一目で目的のプロジェクトにたどり着けるようなUIを持つビジネスチャットを導入しています。
使いやすさから活用が広がり、結果として学外関係者との連携まで行えるようになりました。
医療業F社
医療業F社では利用者100〜300名ほどの規模で、情報共有の効率化・業務の見える化を目的としてビジネスチャットを導入しました。
F社の課題として、情報伝達を電話で行う場合に話がまとまらず長電話になってしまうこと、悩みを抱え込む従業員がいることがありました。
ビジネスチャットツールを導入したことで、業務別に作ったグループにすぐに課題共有ができ従業員が悩みを抱えてしまう環境を改善できました。また、できるだけ簡潔に文章をまとめる必要があることで従業員の文章作成能力が向上したのです。
そして、メールの冒頭のような挨拶文を禁止したため、情報共有のスピードのアップが実現できました。
建築業G社
建築業G社では利用者51〜100名ほどの規模で、会議時間の削減・顧客対応を目的としてビジネスチャットを導入しました。
G社の課題として、家を建てるまでの長期間は顧客にとって「今どうなっているか」が見えにくく、ストレスがかかっているということがありました。また、会議・メールだけでは「報連相」に支障をきたしていることも挙げられました。
さらに事業が拡大し従業員もふえたことで会議が増え実務がまわらない、という状況になったのです。これらの改善のためにビジネスチャットを導入したところ、顧客満足度が向上しクレームが減少しました。
そして、顧客とのやりとりの手段であるビジネスチャットが結果として顧客の付加価値につながったのです。また、社外にいることが多くても業務がスムーズに進み限られた時間で効率よく成果を上げられるようになりました。
そのため、不要な会議を削減でき本来の業務に集中できるような環境づくりが実現できました。
関連記事:ビジネスチャットの3つのメリットとは?デメリットと活用ポイントも解説
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ビジネスチャットの事例に共通するメリット
ビジネスチャットを導入している企業の事例を見ていくと、共通したメリットがあることがわかります。ここでは、ビジネスチャットの事例に共通するメリットを、以下の3点から解説します。
- 社内コミュニケーションの促進
- 用件の迅速な伝達
- セキュアな環境でのやりとり
1つずつ見ていきましょう。
社内コミュニケーションの促進
ビジネスチャットの事例に共通するメリットの1つ目は、社内コミュニケーションの促進です。
ビジネスチャットでは、「こんな相談でも連絡していいのか?」と思うようなことであっても気軽にコンタクトを取ることができます。従業員同士のコミュニケーションが促進されることから、社内コミュニケーションの活性化が期待できます。
また、テレワークなどでは従業員が1人で悩みを抱えてしまうことが問題の1つにありますが、コミュニケーションが促進されることで、相談しやすい環境の構築が可能といえます。
関連記事:テレワーク時代のコミュニケーションとは?課題の克服とチーム活性化の工夫
関連記事:ビジネスチャットにおけるコミュニケーションのポイントは?注目の背景や活用するメリット・デメリットも解説
用件の迅速な伝達
ビジネスチャットの事例に共通するメリットの2つ目は、用件の迅速な伝達です。ビジネスチャットでは、短い会話でやりとりを完結させるということが重要視されます。
そのため、メールのような定型のあいさつ文などは省いたコミュニケーションが可能です。チャットが届くと通知バッチが点灯したり音声で知らせてくれたりするので、特に急ぎの案件などでは迅速な返答が可能です。
また、コミュニケーション方法がテキストだけではなく、音声・ファイルなど伝えたい用件に合わせて柔軟に選択できるため、伝えたいことをわかりやすくかつ迅速に伝えることができます。
関連記事:ビジネスチャットに既読機能は必要?メリット・デメリットともに解説!
セキュアな環境でのやりとり
ビジネスチャットの事例に共通するメリットの3つ目は、セキュアな環境でのやりとりです。
ビジネスチャットのリスクとして、たとえばクラウド型であれば他社とデータの保存先を共有することになるため、セキュリティリスクが高まることが挙げられます。
そのためサービスを提供する各社は、それぞれにセキュリティ対策を充実させています。結果として利用者はセキュアな環境でのコミュニケーションが可能になっています。
関連記事:ビジネスチャットのセキュリティ対策は?おすすめツール8選も比較・紹介
ビジネスチャットの事例に共通するデメリット
ビジネスチャットの活用事例には共通するさまざまなメリットがありますが、同時にデメリットも存在します。ここでは、ビジネスチャットの事例に共通するデメリットを、以下の3点から解説します。
- 情報量が増えたことで情報を見落としてしまう
- 必要以上にコミュニケーションを取りすぎてしまう
- メールとビジネスチャットの使い分けが難しい
1つずつ見ていきましょう。
情報量が増えたことで情報を見落としてしまう
ビジネスチャットの事例に共通するデメリットの1つ目は、情報量が増えたことで情報を見落としてしまうことです。
ビジネスチャットでは、短文でのやりとりを繰り返し行うことで細かい部分まで話を詰めていくことができます。そのため、会話が流れやすく、特にグループでの会話は会議で見られなかったり、休暇を取ったりすると大事な会話を見落としてしまうことが懸念されます。
以上の事から、決定事項などは関係者にメールで送信するなど、別の対策を検討する必要があります。
必要以上にコミュニケーションを取りすぎてしまう
ビジネスチャットの事例に共通するデメリットの2つ目は、必要以上にコミュニケーションを取りすぎてしまうことです。
ビジネスチャットでは、カジュアルな会話でのコミュニケーションが可能なことから、必要以上のコミュニケーションが発生し、結果として雑談が増える傾向があります。
雑談を最低限度に抑えてコミュニケーションを活性化させるためには、ビジネスチャットの活用方法をルール化することがおすすめです。
関連記事:ビジネスチャットの運用で押さえておくべき5つのルールとは?
メールとビジネスチャットの使い分けが難しい
ビジネスチャットの事例に共通するデメリットの3つ目は、メールとビジネスチャットの使い分けが難しいことです。
ビジネスチャットを導入しても、社外との連携などがありコミュニケーション手段を1本化するのは難しいといえます。社内にいくつものコミュニケーション方法が混在することで、現場が混乱する懸念があります。
ビジネスチャットを導入する前に、既存のメールとビジネスチャットをどのように使い分けるか、と明確にする必要があります。
たとえば、社内のやりとりはすべてビジネスチャットで、社外とのやりとりだけはメールで行うというのも方法の1つでしょう。他にも、ビジネスチャットで話し合われた決定事項は必ずメールで周知するという使い分けもおすすめです。
関連記事:ビジネスチャットとメールの違いは?使い分けのポイントやメリット・デメリットも解説
まとめ
今回は、ビジネスチャットの検討に事例が役立つ理由・事例の紹介・事例に共通するメリット・デメリットを解説しました。ビジネスチャットを導入するとき、すでに成功している企業を参考にすることで、活用のイメージを明確にできます。
また導入後のメリット・デメリットは業界に関係なく共通しているといえ、あらかじめ知っておくことが重要です。多くの事例を知ったうえで、自社に最適なビジネスチャットの導入を進めましょう。
合わせて読みたい
- 異動や退職によるナレッジの引き継ぎがうまくいかない
- 必要なナレッジにすぐにアクセスできない
- タスク完了までの情報が分散していて、一つのナレッジとして見れない
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チャット、タスク管理、Web会議を個別導入する時代は終わり
チャット、タスク管理、web会議といったツールを個別に導入・管理していませんか?これからは、ツールを一つに統合する時代へと移り変わっています。
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